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主人公のスタブローギンは、悪を悪として認識し、その悪を実行するという確信犯的 人物  ドストエフスキーの目 悪霊 [2017年12月05日(Tue)]
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悪を悪として認識

主人公のスタブローギンは、悪を悪として認識し、その悪を実行するという確信犯的 人物として描かれている。

そして指嗾―教唆と黙過、であり、悪を認識しながら 実行ししていく。或いは黙過しながら。

スタブローギンは、未来への希望とか、 将来の光などということを一切信じていない人物であり、そして、最後は自殺する。

ドストエフスキーの目
“ドストエフスキーの目は、確実に、人間ひとりひとりの個性や運命に 向けられている。

しかも彼は、ついに”悪霊”の悪霊たるを明らかにすることはしなかった。 登場人物の全てが、革命という悪魔的観念の虜となって破滅するわけではない。

本来なら牧歌的で喜劇で終わるはずのドラマが 得体のしれない悪霊に飲み込まれてしまった。

悪霊は文字どうりすべての人々の心に 住み着いたが、悪霊の悲劇は、決してひとりのスタブローギンのものではなく、 スタブローギンさえも飲み込んだ悪霊が存在することが分かった。 という“(亀山郁夫)

ルカによる福音書
”ルカによる福音書”によると、”悪霊が人から出て豚に入ると、豚の群れは崖より湖にかけおり て溺れ死んだ”というという福音書の文脈にドストエフスキーは忠実であろうとしたのだ。

この”悪霊”では、主な登場人物の3分の一が非業の死をとげるというすざまじい小説である。
これだけ多くの人が非業の死となる小説はないだろう。

正直、読むのに疲れるが、その残響は大きい。じっくりと自分のうちにあるかもしれない、 あるであろう、 ”悪霊”というものを考えてみる機会を与えてくれる。

読書をすすめる所以である。
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Posted by ゆう東洋医学研究所 at 10:54 | 読書のすすめ | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
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