田中角栄、元総理大臣を例にとれば
新潟の農家で極貧の家に生まれ育った田中角栄は学歴としては、 昔の高等小学校しか出ていない。
日本の総理大臣になり、 日中国交回復を実行し、アラブ諸国から直接原油を輸入する等の 歴史的にも日本の根幹にあたる大きな事業を成し遂げている。
田中角栄には、物事を深く考える習慣があったということと、 ずば抜けた実行力が首相にしたと言えるが、だが彼は個人的に はかなり人知れず努力をしていた。
例えば、地方に出かけ、多くの人から聞いた話で”自分がやる”と答えた 事は小さなことでも必ずメモをとり、それを担当役所なりに 指示し必ず実行したそうである。
背中が汗でびっしょり
また、演説する時は、自分で考え、構想を練り、言葉を選び、 必ず原稿を作り、それを練習してから演説していたそうである。
また、演説は全身の力を込め、全力で演説するから聴衆の心をとらえ、 聴衆に伝わった。そして演説が終わると、本人は背中が汗で びっしょりになっていたそうである。
演説一つをとっても、全力で、全身で、自分の話を多くの人に語りかけていた のである。話ひとつでも真剣勝負であったのだろう。
小生も、若い時に、学生時代であるが、小さな会議室で、田中角栄の演説を 身近で聴くことがあったが、ユーモアを交え、若い人にも 熱心に真剣に話をするのには感服した記憶がある。
田中角栄は、学歴はないが、普段から考える習慣があり、物事の本質を見極める力 を養ったからであろう。頭が良いということは、”考える習慣”を身に 付けているということである。
小沢一郎も盛んに物事をしっかり考えるように勧めている。 “考えること”の重要性を指摘し、又、多くの人にしっかり考える ように勧めていることは大切なポイントである。
“よく考える日本人” {学歴ではなく}を沢山作ることが、頭のいい人を作り、それが日本社会を 変革させる原動力となるのではなかろうか。
まずは、よく考える習慣を身につけることである。
<補足>
政治家で、国民に”よく考えること”を勧める人は少ない。
国民がよく考えると困ることが多いというのだろうか、 出来る限り深く考えないように、さらりと流す方向に 仕向ける政治家が多いように感じる。
マスコミもスポーツや娯楽のことばかり放映しているのは、衆愚政治の方向に加担していることだ。民主主義は衆愚政治と紙一重と知っておかねばならないだろう。
法案を一度にまとめて、一気に沢山出してくると いう手法、そして短期間の間に議決してしまうのも そのひとつのかたちであろう。