プーチン大統領の20日の年次教書演説の中で、日本との平和条約締結について触れていることは、プーチン氏の決意の表明である。
ロシアは極東地区の安全性を重点に置いているから、日本との平和条約と、軍事同盟(不戦協定)を望んでいると思われる。
日本としても、中国の膨張傾向が気になるところであり、ロシアとの軍事同盟も視野に入れるべきであろう。
ロシアはウクライナの内戦が長期化しており、この問題に取り組むには極東の安全性が必要となる。ウクライナはロシアに対して強固な姿勢が見られ、ロシアとしてもその備えが必要である。
ロシアの方針は色丹島と歯舞諸島の返還という2島返還論であるが、日本の立場としては4島返還か、少なくとも面積の2分の1にて決着すべきである。
或いは、千島列島のロシア軍の駐留と住民の移住は認め、4島の領土は日本に返還するという、沖縄方式を採用することも視野に入れるべきである。そこの点がロシアとの軍事同盟のかなめとなろう。
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スプートニク日本2019年02月20日 19:42
プーチン大統領は20日、年次教書演説を行い、ロシアは平和条約締結に関する日本との対話を発展させる方針であることを明らかにした。
4つの新たな航空機をクリル諸島での輸送に使用へ
プーチン大統領は「日本との政治的対話や経済協力の発展を続ける。平和条約締結のために相互に受け入れ可能な条件を共に模索する用意がある」と述べた。
南クリル諸島、あるいは北方領土は、ここ数週間、何度にもわたって日本のマスコミの報道の対象になった。これは、ロシアの閣僚や、省庁の役人たちが、これらの島々を訪問したためだ。
日本とロシアとの間の領土問題、第二次世界大戦の終結後からいまだ解決に導かれていないこの問題は、二カ国の間の障害となっている。
これに際してロシアは、クリル諸島の経済発展の分野で、日本と協力することができないかと、日本の注意・関心を引くことを積極的に試みてきた。