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所沢市の住民投票に思ふ [2015年02月16日(Mon)]
■【所沢】小中学校の教室にエアコン設置の是非を問う住民投票、実施!
所沢市で小中学校におけるエアコン設置の是非を問う住民投票が行われました。航空自衛隊の基地が近く、防音校舎の窓を閉め切ると、夏は授業にならないほど暑いと保護者は訴えます。一方、藤本市長は市の負担が約30億円にもなると訴えます。
結果は、下記の通り。
<エアコン設置の是非を問う住民投票>
投票率31.54%
賛成 56,921票(64.86%)
反対 30,047票(34.24%)
当日有権者数 278,248人

公立小中学校のエアコン設置は近年、首都圏を中心に普及してきており、東京都では99.9%。時代の要請とも言えます。
松戸市では請願(あるいは陳情)などによる市民の声が届いており、近年の温度の上昇と快適な子ども達の学習環境の確保などの観点から設置に「賛成」してきましたが、市は最近になって、やっと計画に重い腰を上げたばかりです。
特にヒートアイランド現象などが起こる地域での猛暑は、もはや精神論だけでは子どもたちは乗り切れません。市役所(や市長室)には勿論エアコンはついている以上、子ども達に耐えろと言う資格はないでしょう…財政云々言うなら特に。そこに来て、所沢は騒音問題も絡んでいます。
                  §
法的拘束力はないものの、無視はできない結果となりました。公教育が重要とはいえ、義務教育を終えた人や保護者の関心と賛同がどれくらい集まるのかと注目していましたが、小中学校の保護者以外の声も反映されているのならば、子ども達の未来は明るいと思います。

■実施したことが何よりの成果
住民参加の要諦は、その名の通り、住民が参加することです。
直接請求による署名活動の場合は、本当に大変です。松戸市の新市立病院建設計画の是非を問う住民投票の時に私も「受任者」になった事がありますので、その苦労が少しは分かっているつもりですが、まずは署名を集めることが大変。
そして、議会で通ることが2つめの大きなハードルです(先の松戸の場合は、ここで民意を聞く声が遮断されました)。
最後に、結果。
条例によっては投票率が低ければ開票しないなどという‘悪例'もあるようです。お金をかけてやる以上開票は必須だと思っています。そもそも、イシューに対して劣勢だと考える反対派が棄権すれば開票を妨げることを可能にする法(条例)は、近代民主主義国家としては非常にできの悪いシステムです。都内初の住民投票が行われた小平市で、一定の投票率に至らず開票しないことが問題にされたのも記憶に新しい所です。
そんな訳で、結果もさることながら、ここまで色々なハードルを乗り越えて住民投票が行われたという事自体が何よりの収穫だったと言えるのではないでしょうか。私は所沢市民ではありませんが、よその市民に民主主義の在り方を考えさせてくれた事に感謝します。
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