映画の継承者 [2019年10月24日(Thu)]
■久しぶりに松戸の映画館へ 今朝は新松戸駅で『けいじの政治』レポート配布後、着替えてテラスモール松戸の映画館へ急ぎました。テラモ自体は明日25日にOPENですが、今日から映画館『ユナイテッド・シネマ』の一般公開が始まるので、封切の映画を観るためです。 ■映画館が消えた日 地元の人間なら大体そうだと思いますが、私は小さい頃から松戸市の映画館で色々な映画を観て育ちました。「火垂るの墓」(松戸サンリオ劇場※当時)も「もののけ姫」(松戸輝竜会館)もその他も…あれがつい昨日の事のようです。入れ替えなしで心ゆくまでリピートできる映画館もあり、馴染みの映画館もいくつかできました。しかし、郊外型SC全盛期に入り時代の波に抗えず、ついに松戸市内で最後の映画館シネマサンシャイン松戸が2013年1月31日、幕を閉じました。 § 最終公演の夜、シネマサンシャインの最後に始まる映画『妖怪人間ベム』を観ました。(※過去の書き込み) 私は決して根っからの映画好きではありませんし、映画について所謂マニアと語りあうような蘊蓄も持ち合わせてはいません(ジブリ作品の一部除く)。しかし当時、松戸から映画館がなくなるということがなぜか自分の中で大きな事件のような気がして、目的も分からぬままに「最終上映を目に焼き付けて、映画観が帰ってくる(かも分からないが)その日まで、生き証人となりたい」という一心で一人映画館の暗闇の中、想いに耽りました。 ■映画館が帰ってきた日 松戸に映画館がなくなってから、早いもので7年近くが経ちました。 そして今日。・・・ついに帰ってきました!ー’お帰り’−。7年前を思い出した私は、どうしても初日に観たいという衝動に駆られました。最終日の最後に松戸で映画を観た自分が、松戸に映画が帰ってきた初日の封切り上映を観ることで、自分の中で待っていたものを迎えに行くような気がしたのです。 11月24日、ユナイテッド・シネマ テラスモール松戸、本日OPEN。 ■ユナイテッド・シネマへ襷を繋ぐ 9時開館。テラスモール松戸で一番最初に上映された本日の映画9:15〜の『中島みゆき 夜会工場VOL.2劇場版』を目指しました。受付で会員登録を早々と済ませ、チケットを購入し、入場。昨日の施設案内でも来たはずの映画館なのに、どこか雰囲気が違いました。まるで映画館に血が通っているような感覚です。新しいシート、新しい匂い。不思議な感覚で劇場内へ足を運び、スクリーン7へ。とうとう、来ました。 § 興奮して中に入ります。なんと…お客は私1人。一般公開初日は「貸し切り」でした。初鑑賞者となってしまった。(全国の映画マニアの方に対してちょっぴり)私でいいのだろうかという想いと共に。 うっすらと穏やかに光るシート番号が見やすい。広々シートは手を掛けるところが各席の両側についていて、隣人とぶつからないようになっています。贅沢。 § 相当前に紅白で観た位しか記憶がない程テレビに出ない事で有名な中島みゆきさんですが、曲は昔から繰り返し聴いて、辛い時に何度励まされた事か…まあ、今でもか。厳しい現実の中にも人間を肯定する優しさが溢れ、劇場のほぼ真ん中のH−7に座った私は、もう2度とないであろうとびっきりのライブ感を堪能しました。朝から1人で夜会、なんですけれどね。 ー映画館、お帰りなさいー |