銀座のショーウインドウを横目に見つつ、
6丁目までぶらぶらお散歩しました。
1階と地下1階に展示があり、
1階では、”身にまとうもの”がテーマとなっています。
四角い箱で囲まれた4面には
春-夏-秋-冬の装いが映像で映し出されています。
その奥に小さなスペースがありました。
そこには、
BETWEEN INDUSTRIAL AND RAW MATERIAL
BETWEEN JEWEL AND STONE
をテーマにジュエリーと
木と綿の創作物(衣裳)が展示されていました。
「BETWEEN CLOTHES AND COTTON」 >私のタイトル「バレリーナ」
まるでパニエのような形をしています。
地下では、BETWEEN HUMAN AND NATUREをテーマに
これまでの長嶋さんの作品が見られます。
メルセデス・ベンツのファッション・ウィークのポスター。
幾何学の模様が素敵です。
メルセデス・ベンツのファッション・ウィークのポスター >私のタイトル「feeling」秀英体 100周年記念ポスターは
おそらく小学校の習字のときに学んだ、撥ね・はらい・点。
秀英体 100周年記念ポスター >私のタイトル「手習い」大人になるにつれ、文字を書くことも少なくなったいま、
またボールペンで書くことが多く、書き順もクチャクチャになったいま、
点やはらい、とめを丁寧に書くことを意識することで
日常の美意識が養われるのかもしれないと思いました。
ラフォーレの広告(2011年)
「be noisy」 >私のタイトル「traffic jam」この広告は、大学の時にお花のコラージュをしたときに
参考にしました。
タイトルまでは意識してみていなかったので、
今回初めて知りました。
確かに、これを見て胸がザワザワしたように思います。
そして、私が一番好きな作品は、こちら。
「PEACE SHADoW PROJECT」 >私のタイトル「声 続く」日常の風景に、影を落としているのです。
忘れていくことに対してのメッセージ。
戦争、饑餓、略奪…人間の本当の怖さ。
それは、核のない社会への想いを自分の影で残すプロジェクト。
これらの作品の影は、広島の被爆者の方々の影で
実際に被爆した場所で撮ったものだそうです。
広島に行ったとき、
広島ドームに残る影を見て、怖くなったことを思い出しました。
人を影で表すということは、その人の表情も分からない。
しかも、真っ黒な姿形で現れるので
その人も持つ「陰」の部分を表現しているのかもしれない。
8月6日はどんな空をしていたのか。
あのキノコ雲に覆われるまでは、
人々はどんな顔をしていたのか。
影となってはわからないけれど、
影だからこそ想像しなければならないと思います。
その豊かな感性を
眠らせてはいけないと思いました。
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東京都中央区銀座7−7−2 DNP銀座ビル
ギンザ・グラフィック・ギャラリー
2013年10月3日(木)〜10月28日(月)
http://www.dnp.co.jp/gallery/ggg/長嶋りかこ
グラフィックデザイナー/アートディレクター
1980年11月11日生まれ。2003年武蔵野美術大学視覚伝達デザイン科卒業。
「ラフォーレ原宿」の年間広告グラフィックをはじめ、
坂本龍一氏のYCAM10周年記念祭ライブイベントのポスターデザイン、
「Mercedes-Benz Fashion Week TOKYO」のグラフィックデザイン、
アーティスト加茂克也氏『100headpiece』の装丁(GASBOOK)、
「YVAN VALENTIN」のパッケージデザイン、
HAND MADE ART STORE 「BONDO」のブランディング等、
グラフィックデザインを基軸に、ブランディング、CI、VI、ファッションデザイン、
プロダクトデザイン、広告などを手がける傍ら、
パーソナルワークとして現代美術家の宮島達男氏らと「PEACE SHADOW PROJECT」を行う。