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「この先、海です」俵拓朗さんが少年の主張で優秀賞! [2009年09月08日(Tue)]
私たちにとって大変うれしいニュースがありました。
『少年の主張』で、「この先、海です」という題で発表をした沖縄県石垣市の名蔵中学校3年の俵拓朗さんが、『第24回少年の主張八重山地区大会』に出場し、みごと優秀賞を獲得されました!

2009年1月〜2月に、石垣小学校4年生のクラスで「この先、海です」の授業とペイントを実施したのですが、私たちの「この先、海です」が、実際には授業を受けていない他の子どもにも
影響を与え、その子どもが発する言葉となって広がっていくというこういう機会をとてもうれしく思います。
「この先、海です」で道路へのペイントやステッカー貼りをしていますが、許認可のこともあり、毎回悩むことも多いのですが、でも、公共の場にサインを付けるということの効果がこうやって
あらわれてくると、とてもうれしいです。
こうやって少しでも多くの人たちに気付いてもらい、みんなが少しずつでも行動していってくれれば、と願わずにはいられません。

俵さんの発表原稿は大変すばらしく、私たちは本当に勇気づけられました。
これからもがんばって、あちこちの子どもたちと「この先、海です」プロジェクトをすすめていきます。

ご自身の地域で実施したいと思われる方、協力しても良いと思われる方などおられましたら、ぜひご連絡ください。この活動は日本全国どこででも実施できます。

この先、海です
石垣市立名蔵中学校三年 俵 拓朗
ほとんどの人が一度は、空き缶拾いやビーチクリーン活動に参加したことがあると思います。僕たちの学校でも生徒会が中心となって、アンパルのクリーン活動をしています。この活動は、代々先輩たちから引き継がれてきたもので、世界に誇るアンパル湿地を保全することは、名蔵に住まう僕たちの責務だと思っています。
目もくらむような日射しの下、大量のゴミを拾い集めます。最後にゴミ袋を山のように積み上げ、みんなで記念写真を撮ります。
「こんなにたくさん拾いました。ハイ、笑って。」と、大抵のカメラマンは言います。でも「それは違うだろう。」と僕は思います。「こんなにゴミを捨てたのは誰だ。」怒りの拳を振り上げたくなります。充実感というより、やり場のない焦りや悔しさでいっぱいになります。
だからといってこの活動が無駄だ、嫌だと思っているわけではありません。ゴミが無くなったアンパルの風景は本当に美しいです。小学生の頃から何度も探検やクリーン活動をしているので愛着があり、僕たちの手で守らねばという思いが強いです。そして何より、ゴミ拾いを体験することで「決してゴミを捨ててはいけない」と、自律できるようになると思うからです。だから、僕たちはこれからも、クリーン活動を続けていきます。でも、それだけでは問題を解決することはできません。再びゴミが不法投棄されたり、海から流れ着いたりするからです。
みなさんは、「この先、海です」プロジェクトをご存知でしょうか。市役所通りの排水溝にこのようなペイントをして、「ここに流れ込んだものは海に運ばれる」と訴え、ゴミのポイ捨てなど、自分たちの暮らしや行動を振り返ってもらい、環境汚染を未然に防ごうというものです。
ゴミにしても汚水にしても、目の前から無くなると安心してしまい、そのあとどうなるのかを考える人は、ほとんどいないと思います。家のゴミだって、玄関先にあるときはカラスがいたずらしないか注意しますが、ゴミ収集車が回収したらもう終わり。汚れた水も道路に落ちている吸い殻も排水溝に流れたらもう気にしない。そこが問題なのです。自分の捨てたモノたちが、どこに運ばれ、どう処理されるかをイメージすること。そうすればゴミのポイ捨てが無くなり、ゴミの分別もきちんとするようになると思うのです。僕たちの暮らし方が環境汚染に直結しているという事実を知って欲しいのです。自分の周りを美しく、だけではなく社会全体を美しくするにはどうしたらよいかを考えるべきでしょう。
そのためには、クリーン活動を続けることはもちろん、ゴミを出さない生活を心がけることこそが大切なのです。買い物でレジ袋を断るのも一歩前進。価格の安さ、便利さを求めるのではなく、環境に負荷を与えない商品を選ぶのも、ゴミにしかならないような物を買わないのも一歩前進です。
日々の暮らしの中に潜んでいる様々な問題に気づき、環境保全のためにどれだけ貢献できるかを考え、実践する、そんな暮らし方をしたいものです。
僕たちの未来の礎は今、この瞬間に創られています。だから、どんな小さなことでも行動すべきです。絶対にあきらめてはならないと思います。小さな努力でも続けていけば、いつか大きな問題を解決することができるはずだからです。
「この先、海です」その海を、海につながる全てのものを守るのは僕たちです。

Posted by 今宮則子 at 02:43 | この記事のURL | コメント(0)
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