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雨ニモマケズ 風ニモマケズ

- 災害系ボランティア情報 ブログ-

日本は台風・火山・地震と世界でもっとも自然災害の多い国です。

阪神・淡路大震災以降、大規模災害でのボランティアによる救援活動は、いまや被災地の復興には欠かせぬものとなり、その活動は被災者へのエールにもなっています。
雨にも負けず、風にも負けず、汗を流す災害ボランティアに対する各方面からの応援をよろしくお願い申し上げます。         


家族で最後の夜を [2008年05月29日(Thu)]
新華社系の四川大地震の専門サイトでとても気になった一枚の画像です。ちょっと見たときは小さな子どもを両側に抱えるように見えたのですが。実はそうではなくて・・・・。
見出しには、「男子背儿子尸体回家」とある。日本語漢字にすると「男子背児子屍体回家」、意味は、「息子を背負い家に帰る男」

記事に書かれている内容は、地震被災地に向かう救援隊が穏やかな表情をしたある男に出会うとある。人を背負っているので救援隊の一人の医師が診察をしましょうか?と訪ねると、もうその必要はないんですと答えたという。その意味は背負った人はもう死んでいるからです。自分の住む水磨鎮から25キロ離れた映秀鎮にある高校に通っていた息子を背負ってきたのだ。運動着姿の息子の遺体を家に連れて帰るためだと。一人っ子政策での大切な一人息子が高校に行くまでになり、画像からも解るとおり既に自分の背丈をも追い越している頼もしい息子だったに違いありません。
一口に数万人の死者といっても、人の死は個別でひとり一人の深い悲しさがあります。道は崩れ自動車どころか荷車さえも通れなくなった道を、冷え切った我が子を背負い、何キロもの道なき道を悲しみにくれ歩く父親の姿を思うに、いたたまれない気持ちになります。記事の結びは「家族で最後の夜を過ごすため」とありました。
強くそして愛情に満ちた父親の名は程林祥さん、息子さんの名は程磊君高校一年生。


新華網四川大地震サイト
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