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海洋汚染情報 −海の事件簿−
海上で起きた重大な汚染事件・事故について、独自の視点から鋭くメスを入れ、分析・解説する”海の社会部デスク”、その名も”元海の男”、職業”(さすらい派)研究員”による海の事件簿。
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『★調査捕鯨船団による初攻撃とハリウッド女優★』[2008年12月27日(土)]
本年11月17日、恒例の出港式も行なわず、人目をはばかるように、日本の調査捕鯨船団が旅立って行きました。

日本の調査捕鯨船団は、前回の調査捕鯨で、“シー・シェパード”なる過激な環境保護団体による執拗な妨害活動を受けました。

専用攻撃船による体当たり攻撃、魚網・ロープを投棄するなどの妨害、化学薬品入りの瓶を投げ込み乗組員を負傷させたなどのほか、同団体の活動家2人が日本船内に不法侵入するなど、正に海上テロそのものでした。

今回、日本の調査捕鯨船団は、妨害対策のための装備を充実させ、海上保安官の便乗もないとのことでした。

今回の調査捕鯨に関し日本側は、「活動家が再び捕鯨船に乗り込み妨害した場合、身柄を拘束し日本の捜査当局へ引き渡す。国内法に基づき懲役刑など刑事罰を科すことも可能だ。」などと、断固たる対抗措置を行なう方針と伝えられています。

一方、“シー・シェパード”は日本側の厳しい方針を知ってか知らずか、去る12月4日、いつもどおり攻撃船を準備し、オーストラリアの港を出港させました。

同船には、ハリウッド映画「キル・ビル」に出演した女優のダリル・ハンナさんを便乗させ、活動家とともに、日本の調査捕鯨船団に対する妨害・攻撃活動に参加させる意向のようです。

“シー・シェパード”側にとって彼女の参加は、それ自体も大きな宣伝効果をもたらします。何せ彼女はハリウッドスターです。

しかも、万が一彼女が負傷でもしたら、世界に向けて日本人の“野蛮さ”を広く訴えることができます。“シー・シェパード”側にとっては、格好の“生きた盾(たて)”でもあるわけです。

いずれにせよ、日本の調査捕鯨船団と“シー・シェパードとの”対決“は、もはや時間の問題と見られていました。

さて、水産庁に入った連絡によると、昨日(12月26日)午後6時すぎ、南極海で調査捕鯨をしていた日本の船団の一隻、“海幸丸(860総トン)に対し、”シー・シェパード“の攻撃船が妨害行為を行ったとのことです。

今回の調査では初めての攻撃、恐れていた“1ラウンド”目のゴングが、今年も鳴ってしまったのです。

“海幸丸”は船団の“目”となり、クジラを目視で探す役目を担った船です。“目視船”と呼ばれています。同丸は”シー・シェパード“の攻撃船により、船体右舷後方を衝突され、さらに、酪酸とみられる化学薬品入りの瓶15本を投擲されたと伝えられています。

幸いなことに、乗組員船員26人にけがはなく、衝突のダメージも軽微で、今後の調査捕鯨継続に影響はないとのことです。

はたしてダリル・ハンナさんも、今回の化学薬品瓶の投擲による攻撃に参加したのでしょうか。少なくとも、映画「キル・ビル」のように、“悪人たち”を簡単にバタバタとなぎ倒すには至らなかったようです。

さて、日本の調査捕鯨船団は、妨害対策のための装備を充実させ、海上保安官の便乗もないとのことですが、いったいどのような装備を施したのでしょうか。

あくまでも個人的な予想なのですが、調査捕鯨船団は“LRAD(長距離音響装置)”を装備したのではないでしょうか。

“LRAD”は米国の武器メーカーによって、数年前に開発されたもので、相手に対して大音響を断続的に発射し、“やる気”をなくさせる効果をもたらす兵器です。一時、ソマリアの海賊対策の装備として脚光を浴びました。

発射された音は最大200〜300メートルまで届きます。そして、強い指向性を有し、狭い範囲に限定して到達するため、発射した本人を含め、まわりの者には影響はないのです。

相手の戦意を削ぐ音とは、実際には火災報知器の音に近いとされています。ただし、音量が圧倒的に異なります。火災報知器の音量が、せいぜい80〜90デジベルであるのに対し、“LRAD”の音量は150デジベルに達します。

相手を傷つけないことが、この武器の“売り”なのですが、これだけの音量を一度に受けると、“やる気”を損なうばかりか、攻撃時間によっては、聴力に将来にわたる障害を受けること必至です。



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