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海洋汚染情報 −海の事件簿−
海上で起きた重大な汚染事件・事故について、独自の視点から鋭くメスを入れ、分析・解説する”海の社会部デスク”、その名も”元海の男”、職業”(さすらい派)研究員”による海の事件簿。
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『★中国・四川大地震とボランティア活動★』[2008年05月14日(水)]
昨日は夕刻、ある新聞社の取材を受けました。テーマはイージス艦による衝突海難についてです。多くの皆さんにとっては、過去の出来事となりつつあるこの事故なのですが、原因究明や再発防止などに関しては、やっとスタートラインに立ったところなのです。

取材を行なった新聞社も、このあたりを認識し、今のタイミングを捉え、改めてこの事故の問題点を整理しておこうと考えているようでした。本事故に関する私の主張は、本ブログに記載してきたとおりですので、何をお伝えしたのか詳細は述べません。

さて、中国・四川省を襲った大地震ですが、甚大な被害が刻々と明らかになる中、日本を含めた海外からの、民間ボランティアによる緊急支援の動きが活発化しています。

ところが、報道によると、中国政府から支援を断られるケースが出ているようです。たとえば、災害救助犬を派遣する日本のNPOも、大阪の中国総領事館を通じ、派遣の意向を伝えたところ、断られたとのことです。

どうやら、現場は依然混乱状態にあり、いまだ海外からの民間ボランティアどころか、省外からのの緊急支援ですら、受け入れ態勢が十分でないことなどが理由のようです。

家屋の下敷きとなり、あるいは土砂の生き埋めとなった被災者の生存率は、発災後数日間をもって大幅に低下することは、過去の事例が幾度となく証明しています。可及的速やかな受け入れが望まれるところです。

ボランティア活動に関しては、中国国内でも動きが出ているようです。報道によれば、諸外国におけるボランティア活動を体感してきた海外留学生などが中心となり、インターネット上で、不特定多数の市民に対し、被災地への集結を促す情報発信が行なわれているとのことです。

中国における自国民による災害ボランティア活動が本格化するとすれば、自身もいくつかのNPOに参加している私にとっては、大きなニュースです。

かつての日本もそうでした。日本は欧米諸国などと比べ、災害時のボランティア活動が育ちにくい土壌と言われてきました。

1995年(平成7年)1月17日の早朝、震度7の大地震が阪神地方を襲いました。死者は6千名以上、負傷者は4万名以上、家屋の損壊は27万戸に達しました。阪神・淡路大震災です。

被災地には全国からのべ142万名に及ぶボランティアが集まり、被災者の救援や支援活動に従事しました。

これまでの常識を覆す、本格的な災害ボランティア活動が、一般市民の力によって、阪神・淡路大震災の被災地で大規模に展開されたのです。

多くの専門家は、この年を「災害ボランティア活動元年」と称しています。また、政府は1月17日を「防災とボランティアの日」に制定しました。日本の災害ボランティア活動の歴史も、たかだか十数年、それほど古くはないのです。

そう言えば、私は今から5,6年前、在京のFMラジオ局に請われ、中国のボランティア活動について解説したことがありました。

きっかけは、沖縄県のある離島に流れ着いた、海洋環境保全を訴えるメッセージ入が入った、ガラス瓶でした。

調査の結果、このメッセージは中国南部の漁村に住む、ある少女が書いたものであることが判明しました。彼女は地域の海岸清掃のボランティア活動に参加し、漂着した漁具等のゴミで汚れ切った海岸の状況を見て嘆き悲しんだそうです。

その後、「海や海岸を汚さないよう、皆で協力しましょう!」と、自分の思いを手紙に書き、世界に人々に伝えるため、瓶に入れて海に流したとことが判明しました。

FMラジオ局の興味は、「中国でボランティア活動が行なわれるというのは事実なのか?」という点に集中していたと記憶しています。

私は、「現状、ボランティア活動が、すべての分野(災害・教育・福祉・弱者救済など、)で、中国全土に浸透している状況とは考えにくい。

しかし、漁業者にとって海は職場であり、そこを生活の“糧(かて)”とする家族らが、海や海岸を美しくしたという気持ちは極めて自然である。

海岸清掃活動は、彼らにとって、もっとも加わりやすい、親しみやすいボランティア活動の一つといえる。いずれ、中国のボランティア活動も、諸外国並みに盛んになるのかもしれない。時代は変わった。

いずれにせよ、一般市民によるボランティア活動は、“平和的”な民主主義の表れの一つでもある。大いに注目するとともに、温かい目で見守らなくてはならない。」などと述べた記憶があります。



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