『★座礁船JANEの撤去が一時中断! その背後要因は?★』[2007年09月10日(月)]
本年4月17日、宮城県と福島県の県境付近、宮城県・山元町の海岸に、セント・ビンセント船籍の貨物船“JANE(4,643総トン、以下J号という。)”が座礁し、約5ヶ月が経過しました。
J号に対しては、本年6月、海上保安庁から、改正海洋汚染防止法初のケースとなる“船骸撤去命令”が出され、“待ったなし”の対応が船主に迫られていました。
船主の加入する保険会社は、J号からの油や積荷の抜き取り、その後の船骸撤去作業に関し、業者の国際入札を実施、結果、米国のT社が落札しました。
T社は6月初めから作業にかかったものの、当初から、「船骸撤去までには最短でも28日間かかる。天候次第では二倍以上の期間を要する可能性もあり、夏の海水浴シーズンに間に合わないおそれもある。」としてきました。
案の定、海水浴シーズンまでに、どうにか油や積荷の抜き取りは間に合ったものの、肝心の船骸撤去は間に合いませんでした。
地元の観光業者は、「海岸に肝心の船骸が残されていると、油流出の心配(既に油は抜き取られていた)などの風評が広がり、海水浴客が他に逃げてしまい、売上げに影響が生じるのでは。」などと心配していました。
しかし、実際には、珍しいもの見たさの若者など、多くの海水浴客が見物に訪れるなど、心配していた風評は逆方向に働いてしまい、観光業者らは思わず苦笑いしてしまったようです。
そうは言っても、J号の船骸は、地元の観光業者のみならず、特に漁業者にとっては邪魔者以外の何者でもないことに間違いはありません。
海水浴シーズンの風評被害は、“新名所”の出現騒ぎによって、どうにか回避できたものの、今月中(9月中)の船骸撤去が強く望まれていました。
こうした中、先週の月曜日(9月3日)、作業を請け負っている米国T社が、「今月(9月)から10月末までの間、一旦、作業を中断し、11月から再開したい。」旨を関係機関に伝えてきました。
その理由は言うまでもなく、日本が今から台風シーズンを迎えるなど、平穏な海象下での作業が期待できないためです。
8月10日までに船体に残された油や積荷の抜き取りを終えたT社は、当初、8月中には船体を浮上させ、これを曳航・撤去する計画を立てていました。
しかし、エンジンルーム内に予想外の堆積物(砂など)が発見され、これを除去する作業に手間取っていると、T社は説明しているとのことです。
あと一歩のところまで来ていながら、今回の一時撤収について、関係機関、特に地元自治体や漁業者などは、困惑の色を隠せないようです。しかし、今からの台風シーズンの海の状況を誰よりも知っているのが、他ならぬ彼ら自身です。忸怩たる思いでしょう。
しかし、実際の作業開始が6月の上旬で、ここまで時間が経過したことについては、特段、T社のやり方や技術力が劣っていたとの情報は、私には届いていません。
むしろ、座礁したのは本年4月17日、日本のサルベージ会社が取りあえず油流出防止のための補修措置だけを行い、その後、「やれどうすべきか。それ国際入札だ。落札決定。母国から機材を空輸だ。」などと言っている間に、あっという間に一月半が経過したことのほうが、よほど問題のような気がします。
今回の事故は、改正海洋汚染防止法に基づく、“船骸撤去命令”が海上保安庁から出された初めてのケースでした。しかし、依然日本では、「事故を起こした原因者(その代理人である保険会社)が、自分で後始末する。」という考えが、法律の考えの基本となっています。
「原因者(実質上、保険会社)は口を出さず、金だけ出せばよい。」といった、外国の制度とは若干異なるのです。結果論かもしれませんが、このあたりに今回の問題の背後要因を垣間見るのは、私だけなのでしょうか。

J号に対しては、本年6月、海上保安庁から、改正海洋汚染防止法初のケースとなる“船骸撤去命令”が出され、“待ったなし”の対応が船主に迫られていました。
船主の加入する保険会社は、J号からの油や積荷の抜き取り、その後の船骸撤去作業に関し、業者の国際入札を実施、結果、米国のT社が落札しました。
T社は6月初めから作業にかかったものの、当初から、「船骸撤去までには最短でも28日間かかる。天候次第では二倍以上の期間を要する可能性もあり、夏の海水浴シーズンに間に合わないおそれもある。」としてきました。
案の定、海水浴シーズンまでに、どうにか油や積荷の抜き取りは間に合ったものの、肝心の船骸撤去は間に合いませんでした。
地元の観光業者は、「海岸に肝心の船骸が残されていると、油流出の心配(既に油は抜き取られていた)などの風評が広がり、海水浴客が他に逃げてしまい、売上げに影響が生じるのでは。」などと心配していました。
しかし、実際には、珍しいもの見たさの若者など、多くの海水浴客が見物に訪れるなど、心配していた風評は逆方向に働いてしまい、観光業者らは思わず苦笑いしてしまったようです。
そうは言っても、J号の船骸は、地元の観光業者のみならず、特に漁業者にとっては邪魔者以外の何者でもないことに間違いはありません。
海水浴シーズンの風評被害は、“新名所”の出現騒ぎによって、どうにか回避できたものの、今月中(9月中)の船骸撤去が強く望まれていました。
こうした中、先週の月曜日(9月3日)、作業を請け負っている米国T社が、「今月(9月)から10月末までの間、一旦、作業を中断し、11月から再開したい。」旨を関係機関に伝えてきました。
その理由は言うまでもなく、日本が今から台風シーズンを迎えるなど、平穏な海象下での作業が期待できないためです。
8月10日までに船体に残された油や積荷の抜き取りを終えたT社は、当初、8月中には船体を浮上させ、これを曳航・撤去する計画を立てていました。
しかし、エンジンルーム内に予想外の堆積物(砂など)が発見され、これを除去する作業に手間取っていると、T社は説明しているとのことです。
あと一歩のところまで来ていながら、今回の一時撤収について、関係機関、特に地元自治体や漁業者などは、困惑の色を隠せないようです。しかし、今からの台風シーズンの海の状況を誰よりも知っているのが、他ならぬ彼ら自身です。忸怩たる思いでしょう。
しかし、実際の作業開始が6月の上旬で、ここまで時間が経過したことについては、特段、T社のやり方や技術力が劣っていたとの情報は、私には届いていません。
むしろ、座礁したのは本年4月17日、日本のサルベージ会社が取りあえず油流出防止のための補修措置だけを行い、その後、「やれどうすべきか。それ国際入札だ。落札決定。母国から機材を空輸だ。」などと言っている間に、あっという間に一月半が経過したことのほうが、よほど問題のような気がします。
今回の事故は、改正海洋汚染防止法に基づく、“船骸撤去命令”が海上保安庁から出された初めてのケースでした。しかし、依然日本では、「事故を起こした原因者(その代理人である保険会社)が、自分で後始末する。」という考えが、法律の考えの基本となっています。
「原因者(実質上、保険会社)は口を出さず、金だけ出せばよい。」といった、外国の制度とは若干異なるのです。結果論かもしれませんが、このあたりに今回の問題の背後要因を垣間見るのは、私だけなのでしょうか。




