• もっと見る

2018年12月09日

平成30年度第3回「とちぎ協働推進研究会」参加報告

2018年12月8日(土)

 12月4日、栃木県の中間支援センター「ぽぽら」が実施している、まちぴあのような各市町の支援センタースタッフや、行政関係者、栃木県が推進している地域協力推進員の方々などを対象にした、

「とちぎ協働推進研究会」が、日光市民活動センターを会場に行われ、まちぴあスタッフ1名も参加しました。研究会の会合には、栃木県内各地から25名ほどが集まり、研修を行いました。

 会場となった日光市の市民活動センターは、近年、日光市歴史民俗資料館と、市の偉人の一人でもある二宮尊徳を紹介した記念館が併合された3館併設の複合施設としてリニューアルオープンした施設です。

 地域活動においてよく言われている事柄に、その地域の歴史的背景への理解や先人からの知恵を活かすということがありまずが、まずは資料館・記念館の見学をし、二宮尊徳の功績と日光市での活躍を学ばせていただいた後、日光市のまちづくりや市民の方々の活動拠点としても活用されている、日光市民活動センターさんから、センターの機能の説明を受けました。

IMGP6703.JPG


 こうした、背景と現在の拠点を見学した上で、本格的に地域の課題を解決する協働推進研究会が始まりました。

 まずは、地域おこし協力隊として日光を訪れ、日光彫りの振興と技術伝承の活動を柱にしながら、地域のまちづくりに関わっておられる村舘美代子氏から、日光彫を初めとした地元産業・工芸の抱える高齢化や経済的な困難さを踏まえた上で、工芸品を切り口に始まった「日光てしごと市」というマルシェの風も感じる産業イベントについて紹介頂きました。

「てしごと市」は、村舘さんと日光彫などの若手職人の方々が、自分たちの技術向上や作品の情報発信の必要性を社会に訴える活動の中、行政・地域・出展者のそれぞれが、事業開催に向けての後援や出展場所の提供、作品や商品の出品など、それぞれの得意分野を集めた工芸関連に属するイベントで、2018年9月に第1回が開催されました。

 田母沢御用邸をはじめとした歴史的な町並みが残る通りとその周辺の建物を会場に行われたこのイベントは、イベントを構築していく中で、それぞれの役割分担が明確にされ、日光を工芸品などの特産物から楽しんでもらいたいという気持ちをカタチにしたイベントになっていた様子を紹介頂きました。

 お話を聞く中で、個人的な印象としては、イベントの火付け役となった村舘さんの「自分一人がどんなに限られた期間頑張っても限界がある」という言葉にとても共感を覚えました。だからこそ、同じ気持ちや想いをもった市民の方々とつながり、その輪がイベントとして現実のものになり、日光市全体として抱えている、少子高齢や地域疲弊といった社会課題に対し、地域の方たちがぞれぞれに課題意識をもっていたからこそ、盛り上げるためのイベントが市民の力で出来たのだと思いました。

 事例紹介の2例目は、日光市の子どもに関する事業を行っている「NPO法人だいじょうぶ」の前田利一氏と、「すまいる日光プロジェクト」を推進している小栗卓氏のコンビによる「日光子ども応援隊」の紹介です。

「だいじょうぶ」は日光市内において子どもの生活支援を行っている活動法人であり、長年の支援活動の中で日光市との絆を深め、子ども達の生活支援に必要な情報を共有する体制を構築されています。「すまいる日光プロジェクト」は、日光市内の企業団体が組織した、市内において生活困窮支援、子育て、災害復興などのテーマに沿った活動をされている社会貢献団体の方々へ寄付活動を継続的に行っている団体です。

 こちらの2団体も連携しながら、日光市内のすべての子ども達が地域でののびのびと育つことができるような環境づくりを目的に、集まった有志団体が「日光子ども応援隊」であり、全国でも屈指の面積を誇る日光市域において、子ども達が気軽に集える交流イベントを過去3回開催されました。

 専門の支援団体の方たちも関わりながら、相談があれば対応もできながら、鍋や焼きそばなどの飲食を含めた楽しいイベントを市内の同じ場所ではなく、対象地域を別にして継続していることがこの事業の特徴です。

 この事例のポイントは、団体同士が協働することにより、一言で課題と言われる問題の様々さが明らかになるとともに、支援者も対象者も顔の見える関係をつくることができ、広大な市内の色々な場所でイベントを開催できる体力を培っていることだと感じました。

IMGP6728.JPG


 こうした2つの事例をもとに、研究会ではワークショップが行われ、各発表への感想や更なる発展へのアイデア案が話しあわれました。個人的な感想としては、2つの事例だけなく、縮減社会といわれるこれからの日本社会において漠然とイメージしている社会課題を日光市全体、市民レベルにおいてもより身近に感じている方々が大勢あり、

 少子化、高齢化、産業・文化振興・・・すべてを包括した「未来のまちづくり」について、課題意識を共有し、また実際に活動している個人・団体が力を寄せ合う方法として日光市の協働のまちづくりがあるのだなということでした。

 また、支援センタースタッフとしても改めて、協働の「きっかけ」となる、個人や活動したいと思った団体の具体的な最初の一歩を応援するセンターの存在意義も確認した気持ちです。どんな活動、事業であってもはじめないと何もなく、課題や問題にぶつかり様もありません。

 活動や行動があってこその気づきや、他者・他団体とのつながりの大切さ、自分が地域にできることの理解と価値を高めることになり、更に出来ることを探求していくことが「協働」という活動方法に表現されていくのだろうと考えさせてもらった研究会となりました。

(記事投稿:小倉)

2018年12月08日

まちぴあCB講座「コミュニティ・ビジネスで私もまちも変わる」実施報告

DSC08105-1.jpg


2018年11月8日(木)、宇都宮市総合コミュニティセンター1F大集会室にて、まちぴあコミュニティビジネス講座「コミュニティ・ビジネスで私もまちも変わる〜プチ企業からまちづくりへ〜」を実施しました。過去2年間は「コミュニティカフェ」をテーマにした講座を開催してきましたが、今年は「地域資源活用」と「プチ起業」をテーマに、夢やアイデアを形にするヒントときっかけ作りとして、事例紹介+プチワークショップの2部構成で行いました。

第1部ではインタビュー方式で2つの事例を紹介しました。

1つ目の事例として紹介したのは「宮染めバッグ」。
ゲストとして、デイリーバッグのぬのばっぐ代表の神山千寿子さんと市民活動団体「輝楽塾」代表の岡田恵子さんにご登壇頂きました。
DSC08034-2.jpg

宮染めは、真岡木綿を染める染師が集まって発展した宇都宮の伝統工芸品。一時は数十軒もの染工場があったそうですが、現存するのは2軒のみ。宮染めバッグの反物は法被や暖簾を得意とする福井染工場のものです。その染職人さんと手作り作家として活動していた神山さんを繋ぐキーパーソンが岡田さん。岡田さんは輝楽塾の活動のほかに消防団女性部に所属しており、染職人の福井さんとは消防団仲間だったのです。
神山さんが、お客さんから友達の関係となった岡田さんのFacebookで福山さんの情報を発見。仲介をお願いし、宮染めバッグが誕生しました。幅が決まっている反物・手仕事ならではの染めムラなど、洋物の布地とは勝手が違ったそうで、実物を用いて説明して下さいました。
DSC08062-3.jpg

そして、またまた岡田さんの交友関係から物事が発展します。輝楽塾の企画で講師をされた方がギャラリー土の花のオーナーを紹介したことで、個展開催が実現。さらに、宮染め及び福井染工場が栃木県伝統工芸品指定を受けている関係で、宇都宮駅ビルパセオグランマルシェ内のショーケース、下野手仕事展、県庁など、法被などと一緒に宮染めバッグが展示される機会が増え、県外・海外からの反響もあったそうです。
何代も続く伝統工芸品を守るためにも、法被という非日常なものから女性の目線でデイリーなものに変化させる、伝統工芸品を遠くから見るのではなく、日常の中に取り入れて身近に使ってもらう。そんな願いを得意なバックを作ることで広めていきたいと抱負を述べていました。

2つ目の事例として紹介したのは「ゆばスムージー」
NPO法人日光市女性の起業を応援サポートSUNRISE 理事長の金子由佳さんと株式会社ミツトヨフーズ副社長の小泉博さんにご登壇頂きました。
DSC08127-4.jpg

金子さんは元々「PEEK A BOOmama」という子育てサークルを立ち上げ活動していましたが、参加するママは講師業をしているなど多才な方が多く、そんな女性をサポートしてくれるような施設や団体が日光市に無かったので「無いなら自分たちで作ろう!」と法人化へ踏み込みました。
「ゆばスムージー」の誕生は2016年に開催された、「ママと子どものフェスタ」内で、各地の特産品を生かしたスムージーコンテストが実施されたことがきっかけ。日光と言えば「ゆば」、ゆばを使用したスムージーを作ってみようとなったのですが、日光老舗のゆば店へ「お宅のそのままでも美味しい湯波を使って、色々とごちゃ混ぜにしたスムージーを作らせて下さい」と、お願いに出向くのをとても躊躇っていたそうです。
ここで登場するのが、株式会社ミツトヨフーズ。ミツトヨフーズは、精密測定機器で世界のトップメーカーである株式会社ミツトヨの創業者、沼田惠範氏が90歳のときに立ち上げた会社。広島県の山奥のお寺に生まれた所以で、仏教精神を食の面から伝えたいとゆばを製造する会社を創業。手作業が多かったゆばの製造に精密機器の技術を取り入れることで、大量生産に成功しました。
株式会社ミツトヨフーズとNPO法人SUNRISEの出会いは、女性の感性をものづくりに反映することを目的とした「フィールウエアプロジェクトinとちぎ」。(本日の講師であるスリーアクトの浅野さんが主催した事業)
ミツトヨフーズはゆばを高級精進料理というイメージから脱却し、より身近な食材にするための商品化を検討しており、「濃厚本ゆばをスイーツに」と言うコンセプトで、新しい食べ方を提案。その場での評価は副社長の小泉さんからすると「当社の考えは完全に否定されました」と辛口だったようです。しかし、スムージーの材料となるゆばをどう調達するか悩んでいた金子さんもその場に居合わせていました。コンセプトが似ていると気付いた金子さん、終了してすぐ「ゆばを使用させて欲しい!」とお願いし、ミツトヨフーズもその日のうちに快諾。まさに運命的な出会いだったとか。
このイベント企画だったゆばスムージーが、コンテストで1位になったことから物事が動きます。これをこのまま終わらせるのは勿体ないと金子さんは確信。なかなか熱意だけでは難しいが、「子連れで何かができる場を作りたい」という高い志に打たれ、ミツトヨフーズ側も商品化に取り組むことにしたそうです。
DSC08154-5.jpg

営利企業とママ、NPO法人という異色のコラボでの最大の魅力は「既存概念でガチガチの企業では考えられない豊かな発想」と感じた小泉副社長。パッケージデザインなども、サンライズのメンバーの方にお願いしました。非常に親しみやすい身近に感じる素晴らしい仕上がりとなり、特に英文パンフレットは、国際展示会やヨーロッパ、アメリカ等で配布するなど、プロジェクトを超えて社内で広く用いられるようになったとか。
もちろん、営利と非営利の立場の違いによる難しさも多々あったそうで、梱包発送作業なら子連れで働きたい母親にも雇用が生まれるため、サンライズはこの「ゆばすむーじぃ」を通信販売する手法を採りましたが、企業側からすると、既存とは異なる販売ルートの構築に苦労したそうです。また、営利企業では活動はすべて費用に換算されるため、このプロジェクトの打合せ等は極力費用の掛からない小泉副社長自らが対応しています。
日光のママ、NPOと那珂川町の企業との異色コラボ商品である事から話題性が大きく、市町を超えて「栃木県産のすむーじぃ」としての販売や「栄養補助飲料」なども目指していけたらと考えているそうです。

休憩時間には、ゆばスムージーの試飲、宮染めバッグの展示も行われました。事例紹介で詳細を聞いた後ということで、熱心に質問する参加者もいました。
DSC08162-5.jpg

DSC08166-6.jpg


第2部はプチワークショップ。講師は、一般社団法人スリーアクト代表理事の浅野 裕子氏。
スリーアクトは仕事も家庭も、やりたいことも「何かを諦めない」両立・充実人生を提案
し、女性による女性の為の起業支援として、『夢をカタチにしたい方』や『地元を盛り上げたい方々』を応援する事業を行っています。
DSC08177-7.jpg

結婚や出産等を機に人生が大きく変わりやすい女性達にとって、「妻(1人の女)として」「母親として」「社会の一員として」、この3つのシーンのうち何かを諦めることなく、それぞれアクティブに両立する仕組み。いくつになっても、生活環境が変わっても、理想とするカタチで自分らしい生き方を創造するには「起業」という選択肢が欠かせません。
ただし、起業となるとリスクも大きいもの。そこで、プチ起業という形が注目されています。スリーアクトが考えるプチ起業の定義として、「今ある幸せを失わず、等身大でスタートする」「小さく産んで、無理なく続け、やがて大きく育つもの」としています。

コミュニティ・ビジネスは地域の課題や問題などをビジネス化することによって解決すること。地域の課題や問題というのは、価値観の違う多様な住民が同じ地域内に住むことで発生するトラブルや、世代別の課題テーマなど、日頃思っている悩みやトラブルにあります。その中で、仕事になるポイントは、需要と供給の一致。他者にとっての「誰か助けて欲しい」といった困り事・悩み事、「叶えたい・手に入れたい」といった願望や欲求(需要)と、自分にとってやりたい事の中で出来ること(供給)が合致したときに物事が動きます。さらに、お金を貰う仕組みがあるかどうかで、仕事となりえるかが決まります。
スリーアクトの、一個の建物をたくさんの女性起業家がタイムシェアでお部屋を共有する、建物を活用した運営方式は、無料の交流会、ランチ付きのセミナーを提供など、何か前向きな人が集まる仕掛けもあり、気付いたらコミュニティ・ビジネスになっていたそうです。
DSC08184-8.jpg

コミュニティ・ビジネスの成功のポイントとして『私が持っているもの』『私が必要だと思っていること』『私が出来ること』、このすべてが地域資源と捉えること。特産品だけが資源ではない。皆さんが持っているもの(つながり)、持っている想い、私だけが出来るという特技、すべてひっくるめて地域資源であり、3つが揃ったときにビジネスが成功する。
そこで、ゲストや参加者の中から『私が持っているもの』として、人々が集う場や仕組みを持つ方をキーマンにして、『私が必要だと思っていること』がある、今何かやりたいことがある方と、『私が出来ること』を考えて探している方がキーマンの元に集う形で6つのグループを作り、ワークを行いました。
DSC08199-9.jpg

キーマンが持っている場や仕組みを活用し、やりたいと思っていることを実現しようとする際に足りないモノ・コトをリストアップ。テーブル内にいる人のコミュニティ・技術で解決できないか話し合われました。
プチワーク終了後、やりたいことがある方の思いが実現できるよう、実際にキーマンが友人に電話を掛けて相談する一幕もありました。
CIMG4676-10.jpg


宮染めバッグの事例発表で輝楽塾代表の岡田さんが『人脈は宝』と発言していたことがとても印象的でした。実は岡田さん、宮染めバッグの事例だけではなく、ゆばスムージーの事例で出てきた「ママと子どものフェスタ」、「フィールウエアプロジェクトinとちぎ」の両方にも参加されていました。講師・ゲストの方に共通して言えることは、つながりが出来そうな場には積極的に出て、さらにつながりを拡げているということ。
また、奇しくも2事例とも、今後の展望に「東京オリンピック」という言葉が含まれていました。営利・非営利、ビジネスの大小に関わらず、今後の大イベントをも視野に入れ、ビジネスチャンスを逃すまいとする嗅覚の鋭さが事業を成功させる秘訣とも感じました。

この講座をきっかけに、講師の浅野さんと参加者の有志で「ソーシャル&コミュニティ化研究会」が発足し、定期的に交流会が開催されることとなりました。つながりが拡がり、今後何らかの発展があることを期待します。

(記事投稿:鈴木)

「NPO法人のためのNPO会計基準を学ぶ!セミナー」参加報告

2018年12月8日(土)

CIMG4830.JPG

 先日12月3日(月)午後、マロニエプラザ大会議室にて、NPO法人宇都宮まちづくり市民工房(まちぴあ管理運営団体)主催の講座「NPO法人のためのNPO会計基準を学ぶ!セミナー〜あなたの団体はNPO法人会計基準にそった決算報告をしていますか?〜」が行われました。とちぎボランティア・NPO センターのご協力をいただいての開催です。講座内容は、NPO 法人会計基準(以下、会計基準)の基本と、2017年12月に改正された内容についての解説などでした。

CIMG4834.JPG

 県内のNPO法人や中間支援施設・各市町NPO担当課から、23名の参加がありました。講師の脇坂誠也氏はNPO会計税務専門家ネットワーク理事長を務めています。午前の講座に引き続き、親しみやすい語り口で、専門的な話をわかりやすく解説していただきました。

 この講座では、「NPO法人会計基準ガイドブック」を主資料にして進行されました。このガイドブックは、NPO法人会計基準(以下、会計基準)を一般市民はじめ多くの方に理解してもらうために発行され、現在全国で使われています。最新版ガイドブックをもとに、NPO法人にとっての会計の役割、会計基準とは、各書類の表すものや表記方法、今回の改正ポイント(受取寄付金の計上時期、役員報酬など)について詳しく学びました。返礼品つきの寄付金や按分など現場が悩みがちな話も取り上げられ、NPO法人の現場に寄り添った視点でお答えいただきました。

 会計報告書を作るうえでの大事なポイントとして、「活動計算書の『次期繰越正味財産額』と貸借対照表の『正味財産合計』とが一致していること」が強調されていました。ここの整合性があることが、団体の信頼のために不可欠とのことです。「NPO法人会計基準に準拠した財務諸表作成のために重要な6つのチェックポイント(チェックリスト)」などの紹介もありました。

 一般の会社で経理の経験があっても、NPOの会計は独特で、細かく難しいものです。難しいけれど、お金ではない支援を受けた実績(施設等受入評価益)を、会計書類を通して表現・感謝を示せるなど、面白いところもあります。会計は英語でaccounting=説明。自分たちの団体活動への共感者が増やせるよう、よりよい会計報告ができるようになれるといいと思います。

【参考URL】
みんなで使おう!NPO法人会計基準ホームページ

(記事投稿:齋藤)

「第2回NPO法人会計基準セミナー」(市町中間支援センター・担当課合同研修会)参加報告

2018年12月8日(土)

CIMG4817.JPG

 先日12月3日(月)午前、マロニエプラザ大会議室にて、とちぎボランティアNPOセンターぽぽら主催の平成30年度市町中間支援センター・市町担当課合同研修会「第2回NPO法人会計基準セミナー」が開催されました。宇都宮市まちづくりセンターを運営するNPO法人宇都宮まちづくり市民工房との共催です。この講座の目的は、第1回のセミナーでの疑問点を専門家に直接聞いて、計算書類作成等の会計相談に対応できる支援者の育成です。 

CIMG4815.JPG

 県内の中間支援施設や各市町NPO担当課から、12名の参加がありました。講師の脇坂誠也氏はNPO会計税務専門家ネットワーク理事長を務めています。実は昔から宇都宮市にゆかりがあるそうで、今回このような機会をいただけて嬉しい、とおっしゃっていました。

 今回のセミナーは、前回のセミナーで洗い出された質問集と「NPO法人会計基準ガイドブック」を主資料にして進行されました。このガイドブックは、NPO法人会計基準(以下、会計基準)を一般市民はじめ多くの方に理解してもらうために発行され、現在全国で使われています。昨年改正された会計基準対応の最新版ガイドブックをもとに、計算書類の基本や、今回の改正ポイント(受取寄付金の計上時期、役員報酬など)について詳しく学びました。会計基準の各内容がどのような主旨で考えられたか、という「策定側」としてのお話も含めて聞けたので、より全体の理解を深めることができました。

 印象に残ったのは、多くの方が苦手な「減価償却」のお話。中小企業で多く採用されている“30万円基準”の考えから、「資産計上するのを30万円以上とすれば、NPOなら対象はせいぜい車両くらい。資産計上しなければ減価償却もそもそも発生しない」。団体のルール、経理規定の作り方で、楽になることもあるんですね。
 NPO法人への「指導側の立場」の方々が使えるアイテムとして、 「NPO法人会計基準に準拠した財務諸表作成のために重要な6つのチェックポイント(チェックリスト)」 などの紹介もありました。資料作成するNPO法人の事務局さんも使えるチェックリストです。

 大切なのは、現代の世の中に合わせてバージョンアップした会計基準が、より多くのNPO法人に普及し、NPO法人全体の信頼性が高まること。私たち支援側もNPO法人の皆さんと一緒に努力していきたいと思います。

【参考URL】
みんなで使おう!NPO法人会計基準ホームページ

(記事投稿:齋藤)

2018年12月07日

「第10回五色百人一首宇都宮大会」開催のお知らせ

2018年12月07日(金)

「第10回五色百人一首宇都宮大会」開催のお知らせ
★日本の伝統文化『百人一首』桃札も黄札も勝負!

1210gosyoku.jpg
※クリックすると拡大します。

■五色百人一首とは?・・・小中学生のために小倉百人一首を難しさに応じて20枚ずつ5色に色分けしたものです。 20枚で対戦できるので1試合が3分の短時間で行うことができる競技です。 裏には上の句が書いてあり、試合中にも見ることができるので、子どもたちが早く札を覚えることができます。 学習の一環として、授業に取り入れる学校も多く、全国各地で百人一首大会が開催されています。

●日 時: 2018年12月23日(土)9:50〜11:30予定(9:40受付開始) 締切:12月10日

●会 場: 宇都宮市東市民活動センター 創作室(宇都宮市中今泉3丁目5-1)

●定 員: 小学生 30名程度(先着順) 保護者同伴でお願いします

●参加費: 100円(保険料など)

●持ち物: 鉛筆

●主 催: うつのみや五色百人一首こども教室実行委員会・TOSS宇都宮プラス・TOSS栃木

●後 援: 宇都宮市・宇都宮市教育委員会・NPO法人栃木教師力向上センター

●協 力: 宇都宮市まちづくりセンター

【申込み・問合せ】
定員に達した時は早めに締切り、HPでの受付ができなくなります。
最終案内を12/13 までにメールにて送信します。

メールの送信がないときにはお手数ですが、
YQL06547@gmail.com 小森までメールをお願い致します。

2018年12月03日

「第6回親守詩栃木県大会」取材報告

2018年12月03日(月)

「第6回親守詩栃木県大会」取材報告

 先日2日(土)、「第6回親守詩栃木県大会」が宇都宮大学峰が丘講堂にて行われました。 主催のとちぎ親学推進委員会は登録団体「TOSS宇都宮プラス」の皆さんも関わっており、また、全国で組織されている教職員の方々を中心に作られているサークル「TOSS」の皆さんも協力されています。

DSC08852.JPG
講堂内後方には市内幼稚園・保育園に通う子ども達が作った親守詩が掲示

 始めにとちぎ親学推進委員長より親守詩について、主催しているとちぎ親学推進委員会や登録団体でもある「TOSS宇都宮プラス」についてのお話が行われました。 親守詩とは五七五・七七の型を使い、子どもが五七五の上の句、親が七七の下の句を詠い「感謝」と「親心」を表現する、親子の“キャッチボール短歌”で昨年行われた第5回親守詩栃木県大会も取材しました。

DSC08885.JPG
親学推進協会講師松本哲也氏による親学講演会

 次に親学推進協会講師松本哲也氏による親学講演会「親子の絆を強くする秘訣」が行われました。 社会での役割や子どもへの思いを込めて作られる名前の意味を知っているかなど子ども達に質問したり、子育てをしていく中でどのようなことが大切になるのか、違いを認めてあげるなどポイントについてお話していただきました。

IMG_6280.JPG
表彰後、母と子が親守詩を詠む

 表彰式では栃木県知事賞、栃木県教育委員会教育長賞、宇都宮市長賞、宇都宮市教育委員会教育長賞などの表彰が行われました。 親子が一緒に登壇し、表彰状受け取り後、子と親による親守詩を詠みました。 今回スタッフは親学講演会までしか取材できませんでしたが、親守詩づくりは親子の絆を感じることができ、間柄を深める時間にもなったそうです。

 大人になっていくに連れて親へ感謝の言葉を言う機会が少なくなり、また、共働きなどから一緒に過ごす時間も短くなってきています。 そのような中で子どもの句と親の句を合わせた親守詩は一緒に作ったことが記憶にも残る機会になっていると感じました。

(文章投稿:小松)

協力事業:宇都宮ピアノ研究会「ティーサロンクリスマスコンサート2018」取材報告

2018年12月3日(月)

 12月2日(日)に、まちぴあの登録団体「宇都宮ピアノ研究会」さんが、年2回開催している「ティーサロンコンサート」の年内2回目を開催しました。

 約70名ほどの皆さんが、演奏を楽しみに集まって下さいました。

IMGP6668.JPG


「ティーサロンコンサート」は、市内で高齢者の食事支援を行っている「食事サービス・さくら草」を連携し、さくら草さんから提供頂いているお菓子や喫茶を楽しみながら、クラシックをはじめとした生の音楽に触れてもらう機会を増やそうと、定期的に開催されているコンサートです。

 例年、冬のこの時期は、クリスマスコンサートと題して企画されており、今年は宇都宮市文化会館・音楽練習室を会場に開催されました。

 コンサートでは、研究会の会員の皆さんである、ピアノ奏者の方々が演奏を披露されました。「動物の謝肉祭」「アメイジング・グレイス」などの聞き覚えのある楽曲を、ピアノやバイオリン、声楽など、コンサートに協力している奏者の皆さんが、次々に素敵な演奏を奏して下さいました。

IMGP6657.JPG


 ピアノ研究会の皆さんが行っている混声合唱「たんぽぽ」(一般参加者を交えての合唱活動)と一緒に集まった市民の皆さんと、「埴生の宿」「アニーローリー」を歌う場面もあり、お茶と音楽、お菓子と合唱に癒された時間でもありました。

 クラシックを中心のコンサートのでありながら、研究会が活動していった中で交流を深めた尺八奏者の方の演奏もあり、「荒城の月」といった日本の名曲も奥深い尺八の音色とともに演奏され、良い意味での色々な音楽が楽しめる、まさにクリスマスプレゼント的なコンサートとなった模様です。

 寒い冬を超え、春になると、ピアノ研究会さんが30年にわたって行っている目玉コンサート「スプリングコンサート」が行われる季節になります。今年の締めくくりを音楽で楽しみ、また来年の事業でもって、宇都宮市に演奏文化、音楽文化を育む研究会の皆さんの活動が始まります。

 今後にも期待したいですね♪

(記事投稿:小倉)

2018年12月02日

「ワカモノフェスタ2018」開催のお知らせ

2018年12月02日(日)

「ワカモノフェスタ2018」開催のお知らせ
〜会いたいね 安心できる もうひとつの居場所で〜

20181209-wakamonofes.jpg 20181209-wakamonofes2.jpg
※クリックすると拡大します。

●日 時: 2018年12月9日(日)10:00〜18:00

●会 場: とちぎ青少年センター アミークス(宇都宮市駒生1-1-6)

14:00〜:基調報告 NPO法人起立不耐症と起立性調節障がいの会理事長 高木 修造氏
「朝、起きれない」「めまいや頭痛がひどくて動けない」などの症状で学校に行けなくなった高木さんはやがて病院で起立性調節障がいという診断をされ、無理に学校に行くのではなく自分のペースで学校を選びました。 起立性調節障がいへの理解を深める報告です。

15:00〜:パネルディスカッション
パネリスト: 高木修造さん(起立不耐症と起立性調節障がいの会)
パネリスト: 稲葉祐一郎さん(小山フリースクールおるたの家)
パネリスト: 宗俊貴惠さん(フリースペースひよこの家卒業生)
コーディネーター: 中野謙作さん(栃木県若年者支援機構 代表理事)

12:00〜:講演会 NPO法人こうべユースネット 理事長 辻 幸志氏
神戸市青少年会館館長。日本都市青年会議事務局次長。子ども・若者支援専門職養成研究所研究員。神戸市では社会教育委員や自殺対策推進協議会の委員等を兼任。日本における「居場所」実践の第一人者として内閣府の中央研修大会でも本年度、講師を務める。ユースワーカー。

10:00〜県内関連団体によるテーマ別分科会
NPO法人なんとなくのにわ【ワイヤレス送電のおもちゃを作ろう】導線がつながっていなくてもLEDが光る!コイルを巻いて、ちょっと部品を半田付け。作ってみてください。「子どもの居場所」で最近ブーム。プログラムできるおもちゃも展示します。

NPO法人キーデザイン 【自分をさらけ出せる居場所】私たちは一人ひとりに寄り添う時間を大切にします。コミュニケーションが苦手でもだいじょうぶ。学校は行かなくてもだいじょうぶ。休みを入れながら、一緒に歩いていきましょう。

・小山フリースクールおるたの家【不登校・オルタナティブ】小山市にある一軒家を使ったフリースクール。そのフリースクールの現状と、設立のきっかけとなったデンマークの「大人の学校」フォルケホイスコーレを紹介いたします。

デモクラティックスクールつながるひろば【多様な共育】虫とり、アスレチック、ハロウィーンなど子どもたちとの楽しい活動について紹介します。

とちぎ ねいろ【お母さんの笑顔で子どもが動き出す。子どもにとってどんなお母さんでありたいですか?】というテーマで、茶話会の雰囲気で入退室自由にお話会、大人の絵本の読み聞かせを行います。

栃木登校拒否を考える会登校拒否の経験を互いに交流し、支え合いや情報交換を通じて、生き方を見つけていく活動をしています。家庭で一人で悩まず、経験者の知恵に学びましょう。

●参加費: 前売券300円、当日券500円 ※中学生以下は無料

●主 催: ワカモノフェスタ実行委員会

●共 催: 一般財団法人 栃木県青年会館

●後 援: 各教育委員会、栃木県子ども若者・ひきこもり総合相談センター 

●協 力: NPO法人キーデザイン

【申込み・問合せ】
ワカモノフェスタ実行委員会(担当:伊熊) メール:wakaf11@gmail.com

2018年12月01日

まちぴあ座談会(通算46回) 「あそび初め2019打ち合わせ会」実施報告

2018年12月1日(土)

 新しい年号もスタートする新年の足音が聞こえてきた、11月28日。平成31年1月20日に開催予定の「あそび初め」にご協力頂く団体の方々にお声かけをして打ち合わせ会を行い、4団体6名の方にご参加いただきました。

 今年も?(来年も?)やってきましたね!まちぴあお正月の風物詩「あそび初め」!!

asobi2019.jpg

★あそび初め2019のチラシデータ(PDF版)

 このイベントは、かるたや福笑い、竹馬などお正月にお馴染みの遊びや、お手玉、けん玉などの昔あそびを通して、地域の小学生をはじめとした子ども達と、シニアの皆さんを中心とした登録団体の皆さんの世代間交流イベントです。

 「2019」の開催をもって、今回で7回目となる「あそび初め」。その環はどんどん広がって、まちぴあ利用者・団体の皆さん達だけでなく、まちぴあが立地している元今泉自治会の皆さんや近隣の保育園の皆さんなど、地域の方々も加わって、年々パワーアップしています。

 ・・・とはいっても、着々とした積み重ねがある皆さん。会議にご参加下さった、メンバーの皆さんも、ほとんどの方は過年度も経験しておられるので、今回変更になったことなどを中心にお話させてもらい、来年の干支イノシシをモチーフにしたチラシをお配りしました。

kage2019.jpg

★影絵光「おやゆび姫上映会」のチラシ(PDFデータ)

 今年の目玉は、登録団体「影絵光」さんによる、影絵劇「おやゆび姫」の上映会です。

 準備は流々といったところですね♪

 あそび初め当日は、15団体と多くの個人ボランティアの方のご協力をいただく予定ですので他の方々には個別に対応をさせていただくつもりです。

DSC07007.JPG


 今年は12月に入ったといっても、日中は妙な暖かさ。第一回目が大雪に見舞われ、大変な思いをしたので、早くも来年の1月20日(日)は好天を祈念しています。

 多くの方に楽しんでいただくことを願っております。

(記事投稿:小倉)