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2018年11月14日

栃木県「とちぎ協働推進大会2018」参加報告

2018年11月14日(水)

栃木県「とちぎ協働推進大会2018」参加報告

 今月5日に、栃木県・とちぎボランティアNPOセンター「ぽ・ぽ・ら」主催による「とちぎ協働推進大会2018」が栃木県庁東館4階講堂などで開催されました。 県内各地で地域づくり、まちづくりの活動に参画している活動者、団体の皆さんをはじめ、行政、企業、支援センターなど様々な立場の皆さんが100名ほど集まり、盛大に開催されました。

とちぎ協働推進大会2018 パンフレット

 協働とは、行政、企業、NPOなど地域を構成し、各地・各分野でそれぞれに活動している組織や団体が、分野を超えてお互いの得意分野を活かしながら、課題解決に向けた取り組みです。 

 推進大会では、社会貢献活動団体、企業、行政等、多様な主体が実践した協働による取組みの成果を共有するとともに、参加者の交流を通して、更なる協働の取組の拡大を促進することを目的に行われています。 まちぴあもこれまで「とちぎ協働推進大会2016」と「とちぎ協働推進大会2017」を参加取材してきました。

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「輝く“とちぎ”づくり表彰」表彰式の様子

 「地域をともに支え次代を創る〜協働で創るとちぎの共助社会〜」を大きなテーマに、「輝く“とちぎ”づくり表彰 表彰式」から始まり、『市民活動のこれまでとこれからの協働によるまちづくり』と題して、渡辺 豊博氏(NPO法人グランドワーク三島専務理事)による基調講演、「とちぎの次代を担うこれからの協働」「協働を推進する人材の育成」「輝く“とちぎ”をつくる協働-知事表彰受賞団体の発表-」の3分科会が行なわれました。

 「輝く“とちぎ”づくり表彰」とは地域の課題を解決するため、協働して取り組む社会貢献活動を栃木県知事賞として表彰しています。 今年度は最優秀賞「はが路100km徒歩の旅(はが路100km徒歩の旅実行委員会×一般社団法人真岡青年会議所)」、優秀賞「子どもも里山も輝く“子どもの里山”事業(NPO法人トチギ環境未来基地×一般社団法人栃木県若年者支援機構)」と「栃木県産材の認知度向上に向けた広報活動(とちぎの木を活かす女子の会〜木輪〜×栃木県木材業協同組合連合会)」の3つの取組みが表彰されました。

 次に渡辺 豊博氏(NPO法人グランドワーク三島専務理事)による基調講演が行われました。 NPO法人グランドワーク三島は住民・企業・行政のパートナーシップを仲介することを通して、「水の都・三島」の原風景を再生し、子どもたちに受け継いでいくことを目指す特定非営利活動法人です。 

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渡辺 豊博氏(NPO法人グランドワーク三島専務理事)

 グランドワークとは英国で始まった実践的な環境改善活動で、英国内の地域社会の衰退を背景に、環境省によって提案された環境改善活動です。 「住民・企業・行政がパートナーシップを組み、地域環境の改善を通して経済および社会の再生を図り、持続可能な地域社会を構築すること」を目的としています。

 グラウンドワーク三島は地域環境の危機的状態(湧水池や湧水河川が枯渇し、豊かだった水辺自然環境も消滅の危機にさらされることがあり)が活動の原動力となっており、ゴミ捨て場化した川の再生、一度は市内から姿を消した水中花ミシマバイカモの復活、古井戸・水神さん・湧水池の再生、ホタルの里づくりなどの取り組みを行われています。

 活動期間:設立から26年、関連団体:20の市民団体がネットワークを形成し、実践地区:63箇所のまちの魅力アップを実践、参加人数:31万人のボランティアが参加、視察受入:2.7万人・1,300団体にノウハウの提供、社会的波及効果174万人(1991年度)が690万人(2016年度)など実績と効果についてお話していただきました。

 また推進体制として、渡辺 豊博氏が代表取締役を勤める株式会社パートナーシップトラスト(四季の狩野川・大場川・松毛川・境川沿いサイクリング・湧水ウォーキングやエコツアーの提供など)や農業生産法人アグリライフ三島と連携し、NPO法人の負担を減らし、持続性と発展性につなげているそうです。

 地域で活動していく中で住民参加の計画づくりと合意形成についての話し合いの場を100〜200回以上行っており、その中で住民からの思いを引き出していること、企業からは専門性の発揮や資機材提供、行政からは資金援助や物的支援などで協力いただいているとお話していただきました。

 基調講演後にはとちぎボランティアNPOセンター“ぽ・ぽ・ら”三橋伸夫所長より振り返りと分科会についての紹介が行なわれました。 NPO法成立20周年を迎える今年、話を聞いてビジネス力、実践力、マネジメント力などが必要だと感じましたとお話していただきました。

 子ども達に対して「水の都・三島」が誇りになるように小学生に対して環境学習や高校のサイエンス部に活動に参加してもらうなど次の世代を育てているグラウンドワーク三島。環境再生から地域再生へ、市民やセクターが協働しながら行っていることで魅力的な街へと変化していった事例は参考になりました。

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第2分科会『協働を推進する人材の育成』

 基調講演と振り返り後には、テーマ別分科会が行われました。 コーディネーター:(一社)とちぎ市民協働研究会代表理事 廣瀬隆人氏、オブザーバー:NPO法人グラウンドワーク三島専務理事 渡辺豊博氏、発表事例@:栃木県地域協働推進員 人見浩氏、発表事例A:栃木県地域協働推進員 林美幸氏による第2分科会『協働を推進する人材の育成』に参加させていただきました。

 栃木県では、NPO、地域団体、企業、行政など多様な主体の協働による地域課題の解決を推進するため、協働の主体間をつなぎ、取組を牽引する「栃木県地域協働推進員」を養成しています。

 人見浩氏は那須おんせん朝市を温泉旅館経営者、商工業経営者、地元農家、温泉旅館協同組合、那須町観光協会、地元企業と協働しています。 年間500万人の町への観光客向けに夏の風物詩として地元農産物を販売することで、町の農業だけではなく、宿泊業や飲食業など地域経済の活性化にもつなげたり、農業者と地元観光商工企業との共生を目指し情報交換のきっかけづくりにもなっているとお話していただきました。

 林美幸氏は世代間交流事業を(那須塩原内)埼玉コミュニティ、黒磯南高校、南埼玉自治会、埼玉小学校PTA、厚崎中学校、高林寺と協働しています。 将来的に近隣コミュニティと合併することを目的とされた埼玉コミュニティは自治会加入率の低い子育て世代の地域参画が課題となっており、この問題に対応するため、家庭教育オピニオンリーダーたんぽぽの会が近隣小中学校、高校と連携をとり世代間交流(高林寺で盆踊りイベント)を図る事業を行うことにしたそうです。

 分科会では、渡辺豊博氏による基調講演のお話を中心に参加された方々からの質問や気になったワードについて共有する時間となりました。 町のことを考え、それぞれが協働して取り組んでいることの大変さや人と人の関係の大切さなども全体を通して感じることができました。 地域の課題に対して活動者が信念を持って取り組み、活動実績から信用を得ることができ認知度も増加する。 様々なセクターが共感し進む協働とネットワークができていく関係が栃木県内で広がればと思いました。

(記事投稿:小松)