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2019年05月30日

栃木県コミュニティ協会 コミュニティ研修会〜きらりよしじまを学ぶ

2019年5月30日(木)

 5月28日に、栃木県内の自治会や地域を基盤とした活動組織の皆さんで組織され、コミュニティ振興に関わる様々な支援事業を行っている、栃木県コミュニティ協会が主催した研修会に、まちぴあスタッフ1名が参加しました。

 今年度より、まちぴあを管理運営しているNPO法人宇都宮まちづくり市民工房も、コミュニティ協会に入会させて頂いたこともあり、初の参加となりました。

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 令和元年度初のコミュニティ研修会では、山形県川西町吉島地区の地域づくりを担っているNPO法人「きらりよしじまネットワーク」の事務局長:高橋 由和氏を招いて行われました。研修会には、栃木県内各地から、協会の会員である地域活動を実践されている皆さん120名以上が集まりました。

「きらりよしじま」は、過疎化、人口減少という地域が抱える課題に直面する中で、自治会組織がNPO法人化したという事例をもつ組織体です。地域住民すべてが会員となり、地域の拠点であるコミュニティセンターを中心としながら、従来あった様々な地域活動組織を自治会部、環境衛生部、福祉部、教育部といった部会に再編し、またそれらを支え、実際に地域での活動を望む住民をコーディネートする事務局を有し、50以上の事業を実施しているそうです。

 講演では、2007年の法人設立以前から地域の将来を見据えた、住民や行政との対話があり、また、ビジョンをもとに作るための作業の中で、

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 高齢化、少子化、人口減、過疎といった自分たちが生活している地域の近未来における死活問題と、何もしなければそれにともなって衰弱していってしまう行政、NPO、住民のそれぞれの立場における課題意識の共有からスタートし、各組織、各地域が自立して継続できるためにはどうしたら良いかという議論があったことなどを説明頂きました。

 栃木県内でも盛んに言われる「協働」というフレーズが特に強調されて感じたのは、この話し合いや地域ビジョンといった、それぞれの組織が対話する場面での様子でした。

 地域の活性化事例を学ぶ際には、現在の成功風景に目が行ってしまいますが、今回のお話においては、その土壌を作るために3年間という対話の時間を持ち、意識の共有や行政ができる条例の制定住民ができる実際の事業案を積み上げ、また共通したビジョンの上に、きらりよしじまという地域組織が成り立っているという、組織形成の過程に大変感銘を受けました。

 その対話の前提には、これまで地域活性化を担ってきた諸団体の活躍を認めるリスペクトがあり、今後の若い世代が活動に参入しやすくする環境整備があり、地域組織をさらに支える行政のバックアップがありと、未来に向けての準備態勢をこうして整えているということが分かり、また、高齢者から小さい子どもまでが、それぞれの立場で、地域の役に立てるという絵が見えるようになっていることが、素晴らしい点であると思いました。

吉島地区のある川西町は、平成の大合併の際に地域の中で最後に合併した地域だそうです。その当時は、地区に5000人ほどの人口があったものの、現在は2,400人とほぼ半減している現状の紹介から始まった今回の講話は、

未来のビジョンというものが、常に右肩上がりの華々しいものではなく、日本全国の約6割が過疎の事象を多かれ少なかれ抱えており、そんな中で「どうしていくか」を考える、ある種苦しいものであることも理解できました。

 しかしながら、今後の地域を考える上では避けては通れない課題であり、個人や限られた人たちの頑張りでは立ち向かえない課題でもあります。だからこそ、地域で今頑張っている組織や個人がつながりをつくり直しながら、連携し、さらに関心のある方々とともに地域を盛り上げていく「協働」が必然の方法論としてあるのだと思いました。

 協働の土台をつくるためには、その地域の人や組織、食べ物、魅力を含めた資源を発見し、活かし方と検討し、実施の方法を企画して、できるところから進めていく。実行する中で仲間を増やし、財政も含めた体力をつけていく、

 そうしていくことによって、課題に立ち向かう方法を「地域を楽しむ」ことで深めていっていることが、きらりよしじまの活動事例だったと思います。50以上ある実施事業は、それだけ地域社会の課題が多様化しているということを考えさせてられる反面、地域を楽しむ作戦が50以上もあるという魅力の裏返しであると思えます。

「やるなら、たのしくやっていこう」

 そんな力強いメッセージを頂いた講演会だったと思います。翻って、自治会組織でない我々のような中間支援組織は、どんなことができるでしょうか。今年度から、法人事業でも地域課題をテーマにした勉強会をスタートさせたり、まちぴあでも、今回のような地域づくりに関するミニ集会を企画しようとしています。

 人と人とが出会える場を運営している立場として、こうした話し合いや交流を重ねることで、地域の課題や魅力を発見する契機を少しでも作り、宇都宮市という地域性を踏まえた協働・連携の在り方を模索していきたいと思いました。

(記事投稿:小倉)
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