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2019年03月01日

宇都宮大学地域創生推進機構主催「第3回地域デザインセンターシンポジウム」取材報告

2019年3月1日(金)

宇都宮大学地域創生推進機構主催「第3回地域デザインセンターシンポジウム」取材報告

 先日14日宇都宮大学陽東キャンパス アカデミアホールにて「第3回地域デザインセンターシンポジウム 地域×デザイン×大学〜地域をつなぐ 未来につながる〜」が行われました。 会場には一般、大学生、NPO法人など約70名が参加しました。 これまで「第1回地域デザインセンターシンポジウム」「第2回地域デザインシンポジウム」と取材させていただきましたが、今回、今年度から開始された「地域プロジェクト演習」成果発表会も行われました。

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機構長 横田和隆氏より挨拶

 始めに宇都宮大学地域デザイン科学部附属地域デザインセンターは組織改変が今年度4月に行われ、宇都宮大学地域創生推進機構地域デザインセンターとなり、機構長である工学研究科機械知能工学専攻教授 横田和隆氏より挨拶が行われ、

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建築都市デザイン学科教授 中島史郎氏による活動報告

 次に建築都市デザイン学科教授 中島史郎氏による第1部:地域デザインセンター活動報告が行われました。 第1部:地域デザインセンター活動報告では平成30年度地域デザインセンターの活動実績として@調査研究:共同研究3つ、A教育:2018年度28テーマ、B実践:地域連携プロジェクト、現3年生が取り組む地域プロジェクト演習について説明をしていただきました。

 また、地域デザイン研究会の開催では今年度3月2日に「宇都宮市まちづくりセンターまちぴあ主催シンポジウム」に学部共催・地域デザインセンター企画協力のことについて触れていただきました。 シンポジウムとは違いますが、今年1月にはまちぴあスタッフ勉強会「地域と大学を繋ぐコーディネートの現状と課題」として宇都宮大学地域創生推進機構地域デザインセンター特任研究員の坂本文子さんよりお話をしていただきました。 ぜひご覧下さい。

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地域連携プロジェクトについての成果報告の様子

 次に第2部地域連携プロジェクト(重点テーマ:1件,自由テーマ2件)の成果報告が行われました。 「重点テーマ:障がい児の生活環境に着目した施設・在宅支援の地域展開に関する研究(建築年デザイン学科准教授 佐藤栄治氏)」の報告では平成24年児童福祉法改正によって都道府県が行っていた通所サービスや入所サービスが市町村が行う児童発達支援、医療型児童発達支援、放課後デイサービスや保育所等訪問支援など障がい児支援の強化が行われた。 しかし特別支援学校の定員や教員数が未だに改善できていないことや支援事業所数は増大しているがサービス自体が利用対象者に届いているか不透明、身近な地域での支援が確立できているとは言い難い、という現状がある。 営利法人が増加している放課後デイサービスに注目し、栃木県内の分野ごとの事業所数、療育手帳取得者数の調査や建物の所有形態などのアンケートを行い、支援実態を明らかにし、定量的根拠に基づいた形態別設置基準や整備計画を考えていくと報告していただきました。 

 「自由テーマ:首都圏外縁部の観光地域を対象としたフィールドワーク学習の実践とその教育的効果(コミュニティデザイン学科講師 鈴木富之氏)」の報告では地理学におけるフィールドワーク学習として(調査:特定の目的(調査テーマ)をもって調べる活動。巡検: 観察的方法を中心にいろいろな場所を巡って、地域的特色を見聞し、検討していく活動。)があり、今回は巡検に着目し、栃木県内と茨城県の巡検を行ったことについてまとめていただきました。 教育的効果として地域性(自然、歴史・文化、社会・経済などの諸条件)を正しく理解すること(視覚的な情報や実体験から地域を読み解く、他地域との共通性と差異性)や、該当地域を対象としたさまざまな地域振興に向けた課題や提案をすることができると報告していただきました。

 「自由テーマ:災害が少ないとされる地域における防災マップの作成とその活用(社会デザイン学科准教授 近藤伸也氏)」の報告では地域にある高校生による防災マップ作成の試みとして栃木県小山市のとある地区にある高校の生徒に協力してもらい講義、まちあるき、成果物の作成を行ったことについてまとめていただきました。 講義では防災マネジメントの基礎や防災マップ作成に向けたポイントについて、まちあるきから地震で転倒が想定されるブロック塀や自動販売機に着目して作成したこと、水害では小山市の防災行動計画を参考に作成、成果物は高校の文化祭で発表したと報告していただきました。

 また、シンポジウムが行われたアカデミアホール会場前では地域連携プロジェクトについてパネル展示やポスターセッションが行われていました。

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地域プロジェクト演習成果発表会の様子

 次に第3部地域プロジェクト演習成果発表会が行われました。 地域プロジェクト演習とは、3年次の学生を対象とした共通専門科目で、1・2年次で受けてきた共通専門科目の集大成として大学と地域が一緒になって取り組まれる授業です。 

 学科混成グループに分かれて、地域における実問題を扱った問題解決型の演習です。 栃木県内の自治体などを対象とし、自らの力で地域探索やヒアリング、各種調査を実施し、問題の原因特定や解決策を提案する能力、口頭発表会において資料を作成し、プレゼンテーション能力を身に付けることが目標となっています。

 今回地域賞(自治体やNPOが投票)、総合成績賞(教師が投票)、最優秀賞(地域賞と総合成績賞を合わせた)の3グループがパワポ資料を使って発表していただきました。 

 地域賞『人口減少社会を見据えた農村地域などのコミュニティ維持形成』:少子高齢化や人口減少、店舗の減少や利便性の低下、小学校等の地域コミュニティ施設存続の困難化などの悪循環に陥る農村地域などのコミュニティ維持形成に対して地域に住んでみたい、住み続けたいと思ってもらえる地域の資源を活かした魅力づくりの提案についてお話していただきました。

 総合成績賞『「ヨシ」のあるまちづくり』:遊水地を代表する「ヨシ」の利活用を促進し、「保全・再生」と「賢明な利用」の両立を図ること、また特産品として地域の振興を図ることをテーマに製品の開発を検討していたが、調査研究からヨシを広めるイベント性のある提案へと変えたとお話していただきました。

 最優秀賞『今市エリア(旧今市市)における「まちの縁側」の推進』:新たな交流の形である「まちの縁側」の推進としてベンチづくりや店舗前でのイベント開催(活動の認知)、縁側MAPの作成などを行ったことについてお話していただきました。

 自治体の方々から話を聞き、問題に対してどのような解決案を出せるのか、それぞれのグループで作られた発表はわかりやすいように作成されておりました。

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全体ディスカッションの様子

 最後に行われた全体ディスカッションでは、発表した3団体から各1名ずつ、さらにグループ指導教員や地域プロジェクト演習に関わったパートナーの方々が登壇しました。 関わった指導教員の方からは社会に様々な問題・課題を認識できるいい機会になっているとお話していただき、パートナーからはアンケートづくりでお互いが意見を言えるようになったことなどの変化についてお話していただき、学生からはグループワークで工夫したことや行き詰った時にセンターからアドバイスをもらい見方を変えることができたとターニングポイントなどについてお話していただきました。 

 シンポジウム以前には「地域プロジェクト演習発表会」が行われていました。後日センターブログで掲載予定です。 普段地域デザインセンターが行う取り組みや地域と大学を繫ぐコーディネートについて、地域デザイン科学部の取り組みである地域プロジェクト演習のことを聞くことができ、改めて参考になりました。

【参考URL】
まちぴあスタッフ勉強会「地域と大学を繋ぐコーディネートの現状と課題」
・日本経済新聞「地域プロジェクト演習発表会」 ※後日センターブログでも掲載

(記事投稿:小松)
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