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2018年10月24日

NPOマネジメントセミナー「ファンドレイジング〜資金と志金〜」参加報告

2018年10月24日(水)

NPOマネジメントセミナー「ファンドレイジング〜資金と志金〜」参加報告

 今月14日、とちぎボランティアNPOセンター“ぽ・ぽ・ら”主催、宇都宮大学協力による「平成30年度NPOマネジメントセミナー“ファンドレイジング〜資金と志金〜”」が宇都宮大学峰キャンパス5号館5C21教室を会場に行われ、スタッフ1名が参加してきました。 会場には活動を始めたいと考えている方、実際活動を行っている団体など約20名が参加しました。

 とちぎボランティアNPOセンター“ぽ・ぽ・ら”はこれまで、NPOマネジメントセミナーとして「NPOのためのクラウドファンディング活用セミナー」「ボランティアコーディネーション力アップセミナー」などのプログラムを行ってきており、今回ファンドレイジングについて詳しく知るセミナーが行われました。

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会場内全体の様子

 ファンドレイジングとは資金調達活動のことで、認定ファンドレイザー(日本ファンドレイジング協会)である池田秀昭さん(栃木県共同募金会)と、大田原で高齢者の孤立化の予防と解消ができる地域の仕組みを作りに取り組んでいる濱野将行さん(一般社団法人えんがお)による講義や参加者によるワークショップが行われました。

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池田秀昭さん(栃木県共同募金会、認定ファンドレイザー)による講義

 まず、池田秀昭さんからファンドレイジングの基礎について講義がありました。ファンドレイジングとは、「民間非営利団体(Non-Profit Organizations:日本では公益法人、特定非営利活動法人、大学法人、社会福祉法人などを含む)が、活動のための資金を個人、法人、政府などから集める行為の総称。のことを言い、支援の輪を広げる仲間づくり、共感と応援、寄付を募る取組みとして行われています。 

 日本ファンドレイジング協会は民間非営利組織のファンドレイジング(資金集め)に関わる人々と、寄付など社会貢献に関心のある人々のためのNPOとして、認定ファンドレイザー資格制度やファンドレイジング・日本、子ども向けの社会貢献教育、遺贈寄付の推進、寄付白書の発行などに取り組んでいます。

 ファンドレイジングの基本的な要素を抑えることを目的とした、未経験者でも取得可能な「准認定ファンドレイザー」と、3年以上の有償実務経験も踏まえて、包括的なファンドレイジング力が問われる「認定ファンドレイザー」の2つの階層による資格試験を行っており、池田さんは認定ファンドレイザーの有資格者です。

 パワーポイントを使った講義では、ファンドレイジングを行う際には「支援=共感(感動や発見、驚きなど社会的な課題などが、他人ゴトではなく自分ゴトになる)×納得(具体的で実現可能だと感じる有効な方法が提示される)+信頼(団体・組織や人の実績や人柄、真剣さ、覚悟)」のように相手が共感、納得、信頼できるように伝えることが大切であり。 募金・寄付を募る方法として「一人ひとりに寄付依頼」、「企業などに寄付依頼(ミネラルウォーターの会社が水の問題に対しての寄付商品)」、「街頭で募金の呼びかけ」などについてお話していただきました。

 池田秀昭さんが勤務している栃木県共同募金会では個別募金や法人募金、学校募金や職域募金等による「一般募金」と、福祉の援助や支援を必要とする人たちが地域で安心して暮らすことができるよう、様々な福祉活動を歳末の時期に重点的に行う「歳末たすけあい募金」からなる「赤い羽根募金(共同募金)」を行っています。

 会場では、赤い羽根共同募金の「赤い羽根おうえんプロジェクト」を通じて、福祉に係わる社会課題・地域課題を解決するための活動の中から、特に応援したい活動を選んで寄付をし、その寄付額がその団体への配分額に直接反映されることについて説明していただきました。

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濱野将行さん(一般社団法人えんがお代表理事)による講義

 次に、濱野将行さんによる講義「【資金=共感】集めの具体的な手法」が行われました。 平成29年5月に設立され、商店街空き店舗を活用した世代間交流事業や生活支援の取り組みを行っています。 クラウドファンディング「【栃木県発】高齢者と若者の課題を解決! 空き店舗を多世代が集う交流拠点に変えたい」から学んだこととして、資金集めの意味(社会課題の共有、社会を変えていく仲間づくり、支援する側の気持ちの変化、自ら取り組む余裕がない人に間接的に関わる機会を)や組織のお金を増やす以外の目的「仲間集め」にこそ意味があるとお話しいただきました。

 また、資金(共感)を集めるにはどうすれば良いのかとして、@明確な情報の提示(課題=「誰が」「何に」困っているのか、方法=そこに対して自分たちは「何をする」のか、対象=結果「誰が」笑顔になるのか、信頼=それを、本当にやるのか)熱い想いより簡潔に細分化し伝わるかどうか、さらに、実現した後の景色を伝えられているか、A実現した景色を継続して発信する=SNSやニュースレターでどんなことをしたのか、誰が笑顔になったか、社会に何を生み出したのか数値化・可視化していく、B実現した景色を継続して発信するなどまとめていただきました。

 えんがおでは、課題:高齢者の会話相手がいなく、孤立している。 方法:若者との会話を生み出す。対象:結果、若者と高齢者が笑顔になる。 信頼:生活支援・居場所で日常的にその機会を作るというように情報を提示している。 クラウドファンディングでは、課題に共感する高齢者の孤立問題を現場で見ている医療・福祉関係者、遠くに親を持つ働き盛り世代などからの寄付が集まったそうです。 交流拠点を作る際、クラウドファンディングで支援してくださった方々が足を運び、居場所づくりに協力してくれたそうです。

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参加者によるワークショップ&各グループで1人が発表

 ドナージャーニーマップ(寄付や参加の関わりを深める)を使ったステークホルダー確認(関わりがある人や団体、企業。これから関わりたい人や団体、企業)記入とステークホルダーに記入した人や団体、企業との関わりを深めるためのアイデアづくり(人を動かす行動デザインのツボを使った)練習シート記入が行われました。 それぞれ行っている取組みと合わせながら考え、記入後各テーブル内でこのアイデアが良かったという代表の方に発表をしていただきました。

 今回2名の方による講座やワークショップが行われましたが、団体や活動を始めようとしている方にとって良い機会になったかと思います。 NPO法人やボランティア団体の財源の確保には、会費や寄付、事業収入、助成金、委託費など様々な方法がありますが、お金が大切なのか、関わってくれた人が大切なのか改めて考えることができました。 理想と現実のギャップを埋める、こういう社会や地域にしたいという思い、そのような中で熱い想いだけでは共感は得られない。 センターでも資金集めなどの運営相談を受けることがありますが、今回のセミナーを受けて相談業務にも活かしていこうと感じました。

(記事投稿:小松)
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