CANPAN ブログ検索
Loading
  • もっと見る

2017年02月26日

平成28年度コミュニティボランティア体験報告会 参加報告

2017年2月26日(日)

 2月25日(土)、栃木県庁東館講堂において、平成28年度に実施された「コミュニティボランティア体験報告会」に、まちぴあスタッフ3名が参加しました。

 この事業は、鹿沼市・栃木市の2区をモデル地区に、両市のNPOと協働して栃木県コミュニティ協会が企画運営したプログラムです。高校生や大学生といった若い世代にコミュニティにおけるボランティア(略称:コミボラ)を体験してもらい、自治会を初めとしたコミュニティ組織の活性化と、参加する学生の学びを目的に行なわれたものです。

IMGP2335.JPG


 報告会では、会全体の司会を務めた土崎雄祐氏(宇都宮大学地域連携支援センター特任研究員)から、高齢化や少子化から運営組織である自治会の消滅、または各地集落の消滅さえ将来的な危機として認識された昨今において、若い世代の学生たちが「地域活性の起爆剤となりうるのか」という問題提起から、実際にプログラムに参加した学生たちの報告を聞きつつ、参加者が考えていくというスタイルで行なわれました。

 会場には、自治会、子ども会、コミュニティ組織、中間支援関係、行政といった関係の方々が50名ほど集まり、まずは成果報告として栃木市・鹿沼市両市でおこなわれたコミボラ体験の報告を聞きました。

 まず発表頂いたのは、栃木市の事例です。栃木市では、市内を中心に空き家活用などの活動を行なっている大波龍郷氏(マチナカプロジェクト代表)をコーディネーターに、大学生6名、高校生8名が市内におけるコミボラに参加しました。

IMGP2346.JPG


 主に栃木市内に歴史的な蔵が多数残る「嘉右衛門町」の自治会において活動し、地域の方々と協力しながら、子ども達を対象に行なった流しそうめんや水鉄砲遊びの企画・実施までの様子や、子ども会と協力した夏祭りイベントの様子、秋に行なわれた「秋まつり」における山車運行への協力など、地域が行なっている年中行事に参加したり、自分たちで企画したイベントを行なった様子が報告されました。

 続いて、鹿沼市の事例報告では、市内で学童事業など子ども支援活動を行なっている、町田英俊氏(NPO法人プロジェクト宙副理事長)がコーディネーターをつとめ、大学生5名、若手社会人5名がコミボラに参加したそうです。

IMGP2349.JPG


 鹿沼市の場合は、市内まちなかの中央・東部・北部の3地区が合同で実施した「おたのしみ広場」というイベントに協力しながら、企画段階から主催である地区の皆さんと会議を重ねつつ、若い世代の人たちにもイベントに参加してほしいという自治会の皆さんのニーズを受けて、若者たちが企画運営したクイズ大会の周知と実施までの様子を発表いただきました。こちらは、カラオケや模擬店などよくあるイベントの中で、若者たちが楽しめる、高校生クイズ的な企画を立案し、彼らが参加することによってイベントに活気を与え、元気な祭事とすることができたそうです。

 また、視点を変えた事例発表として、NPO法人地球緑化センターが主宰する「緑のふるさと協力隊」に参加した、布袋田早紀氏(宇都宮大学農学部4年)の体験談も報告いただきました。

 「緑のふるさと協力隊」は、1年間にわたり協力を希望してきた山間地域において、地域の住民として住み、生活をしながらコミュニティ活性に資する活動を行なっていくというプログラムだそうで、長野県泰阜村で体験した様子や、成果物の一つとして作成されたパンフレットなどを見ながら、報告を聞きました。

IMGP2360.JPG


 事例発表の後には、発表された皆さんがパネリストとして、土崎氏とトークセッションを行い、活動を通して学んだことや地域や自治会への印象の変化、コミボラによって得たものなどについて話しあいました。

 事例発表およびトークセッションを通じて個人的に感じたことは、高齢化・少子化を初めとした課題などから人手不足、後継者不足に悩まされている各地のコミュニティ組織において、彼らのような若手を初めとした世代が外から入ってきてくれることだけでも、地域にとっては大きな活性化になりうるということです。

 その一方で、受け入れる側のコミュニティ組織についても、準備が必要と思いました。「おもてなし」の精神ではありませんが、若者たちが地域に入りたい、活動してみたいと思えるような雰囲気を作り、悩みながらもどうもてなしたらいいのかということを組織内で考えてみる。そうした上で、若い世代との交流があり、よい意味で試行錯誤がありながら、お互いの信頼関係を築いていく・・・。

 そのような段階を経ていくことが地域側にも求められているのではないかと思いました。今回のコミボラ体験に参加した学生の皆さんからは「楽しかった」「感謝されてうれしかった」という言葉をたくさん聞きました。

 例えば、担ぎ手が少なくなって存続が難しい地域のお祭りに、「担ぎ手がほしい」というニーズだけで若い人たちに入ってもらっただけであれば、その時は担いでもらえたとしてもその後もリピーターになってくれるかは難しいところと思えます。結果はもちろん、実際の活動に移る前の環境づくり。それが双方に求められつつ、その過程があることによって「やった」という結果以上の付加価値を生み出せるのだろうと考えた次第です。

 そんな、学生たちと地域との間にある、我々支援センターの役割としては、間隔や習慣そのものが異なり離れたところにいる両者の緩衝材になって、コーディネートをはじめ支援・応援できるように、我々も地域に学び、学生たちに学び、ハブ役としての役割を全うしていくことが求められていると確認できた報告会となりました。

(記事投稿:小倉)
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
http://blog.canpan.info/tb/1252794
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。

この記事へのトラックバック