• もっと見る

2016年01月31日

Tochigi未来カフェ 設立2周年記念講演会 取材報告

2016年1月31日(日)

 2016年1月30日に、「平成27年度宇都宮市市民活動助成金」交付団体である、「Tochigi未来カフェ」の皆さんによる、団体設立2周年講演会が催され、その様子を取材させて頂きました。

 「未来カフェ」の皆さんは、福祉、介護、医療などの現場で働く方々を中心に、福祉・介護・福祉をメインのテーマに情報交換やワールドカフェなどの意見交換、収集、発表などの場を設ける活動をされている団体です。

DSCF3623.JPG


 福祉や医療、宇都宮市を中心にしつつ、県内や県外からもソーシャルネットワークを活用しながら仲間の環を広げ、広い意味での地域福祉の振興に新しい風を吹きこんでおられます。定例活動として、定期的に宇都宮市南図書館を会場に意見交換の場をもっておられる、未来カフェの皆さんですが、この度は、

 講師に、全国的にも活躍されている井出 敏郎氏(一般社団法人日本グリーフケア専門士協会代表理事)を招き、設立2周年記念として、「大切な人を亡くす前のグリーフケア」をテーマに講演会を催されました。

DSCF3637.JPG


 宇都宮市内にある東日本ホテルを会場に行われた、今回の講演会には、県内外から100名以上の方々が集まり、福祉・介護・医療従事者の方だけでなく、自分のような相談業務を行っているものをはじめ、社会貢献活動などに携わっておられる一般市民の方も参加されておりました。

 講演会の「グリーフケア」については、比較的一般的に遺族支援解されることも多いですが、「出来ていたことが出来なくなった」「目的を急に失った」などといった、様々な事柄を発端とした喪失体験をされた方を支えるものとしてのケアの大切さをお話し頂きました。

 福祉・介護・医療の関係者であれば特に、死別や事故などを発端とした喪失体験が多いことも想像されますし、誰かを支えるとともに、喪失体験に見舞われた方と対した際にどのような心がけが必要なのかを知ることについては、対応した当人にとっても有益な事柄であると同時に、

 専門家の方だけが理解していればいいものではなく、一般の方々が「グリーフ」(喪失)について理解を深めることについても意味があると感じました。

 井出氏の講演では、人間が人生を過ごしていくということは、どんな人であっても何かしらの喪失体験の連続の中を進んでいくものであり、その体験をどう乗り越えるかということを、自身もその方を助けたいと思う方も双方が考えることに意義があるという部分に、とても感じ入りました。

DSCF3642.JPG


 講習会では、お話しの合間に参加者同士が感想を話しあったり、ワークがちりばめられていたりして、講演会に集まった参加者同士でも人間関係を作るような工夫が随所に施されているように見受けられました。

 今回の講演会では、「福祉」や「ボランティア」という分野についても、理解しやすい狭義での理解だけでなく、深く自分なりに考えるとともに他の方と意見交換する中で、様々な日常生活に福祉的な視点や社会貢献としての意義が存在しており、

 それらの社会生活の中で自分が生きている。また、みんなが生活していて、時には助けられたり、助けたりという関係が色々な現象が日々展開されていく中で繰り返されながら進んでいくのかもしれないと、考えを深めることができました。

 今回は、取材ということで初めてお邪魔させてもらった「未来カフェ」の皆さんの催しですが、こうした皆さんの活動が、県内を初めとした福祉の情操に寄与され、また、一般にも波及していくのだろうと感じました。

 設立2年の区切りではありますが、今後とも福祉・医療・介護をテーマにし、地域社会の福祉に関する様々な取組みが行われることを期待したいです。

(記事投稿:小倉)
この記事へのコメント
コメントを書く
トラックバックの受付は終了しました

この記事へのトラックバック