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全国キャラバン in 熊本 [2008年03月14日(Fri)]
報告者:弘中照美(多重債務による自死をなくす会)




 2008年2月7日(木)13時から、「自死遺族支援キャラバン@くまもと」が、熊本国際交流会館で行われました。

◇◇


開会挨拶

 まず、岩下直昭熊本県健康福祉部長から開会のご挨拶があり、熊本県の現状をご報告いただきました。熊本県でも平成10年度以降毎年自殺者が500名になっていることをお話くださいました。



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キャラバン趣旨説明

 続いて、清水康之さん(NPO法人ライフリンク代表)が今回の自死遺族支援全国キャラバンの趣旨と、これまでの経緯を報告されました。改めて自殺者3万人という数字の深刻さを感じ、逝ってしまった人一人ひとりの苦悩を想うと同時に、残された遺族の悲しさ・無念さを語ってくださいました。

◇◇


自死遺族の体験談

 遺族の体験報告は、私、弘中照美が、黙って逝ってしまった母の人生と、その苦しみがわからなかった自責の念に苦しんだ日々、支えてくださった方々の事をお話いたしました。
 会場の皆さんは、じっと聞き入ってくださり、中には涙される方もいてくださいました。私の話をうなずいて聞いてくださる方々も多く、会場は、私としても話しやすい、あたたかい雰囲気でした。



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 続いて、パネルディスカッションへと移りました。

パネルディスカッション 「私たちにできること」



パネラー
 前田博さん(熊本県障がい者支援総室長)
 本島昭洋さん(くろかみ心身クリニック院長(精神科医))
 松下弘子さん(カウンセリングオフィスKMJメンタルアシスト代表(臨床心理士))
 山口和弘さん(NPO法人「自死遺族支援ネットワークRe」代表)
 清水康之さん(NPO法人「自殺対策支援センターライフリンク」代表)

コーディネーター
 黒木よしひろさん(フリーアナウンサー)



前田さん
 まずはじめに、前田博熊本県障がい者支援総室長が、平成18年度末に医療・福祉・教育・労働・警察などからなる自殺対策連絡協議会を設置したこと、そして平成19年度には「地域自殺対策推進事業」として3年間のモデル自治体として厚生労働省から指定を受け「ウツはなおる」キャンペーンを行ったことなど、自殺予防対策への取組みをお話くださいました。



本島さん
 寺岡会くろかみ心身クリニック院長で精神科医の本島昭洋さんからは、自殺未遂等で搬送される大きな病院に精神科の入院病床がないことの問題点をご指摘され、ご自身が担当されていた患者様が自殺されたこともお話くださいました。
 また、日本ではグリーフケアへの認識が低く、ケアが必要な遺族がいるということ、そしてその遺族がどのような支援を求めているのかを考えていく必要があるとお話くださいました。



松下さん
 臨床心理士でカウンセリングオフイス・KMJメンタルアシスト代表の松下弘子さんは、敷居が高かった精神科医療の敷居を低くしてカウンセリングを気楽に受けてもらいたいとの思いや、ご自身の体験をお話いただきました。
 「大切な人を失った悲しみが消えることはありません。なぜなら『失っても今もなお大切な人』だからです。これからも・・・。」と、こころ温まるメッセージを頂きました。



山口さん
 また、山口和浩さんは、自身の体験をお話され、その中であしなが育英会のキャンプに参加し自分と同じ思いをしている仲間がいることを知り「ひとりじゃない」と実感したことが今につながっている事をお話されました。
 自らが2007年に設立した自死遺族支援ネットワークReで遺族の分かち合いを中心に活躍しつつ、地元長崎県の自殺対策についての関わりの大切さもご報告いただきました。
 現在NPO法人ライフリンクで「自殺実態調査」の担当として活躍されていて感じたことなどもお話くださいました。



清水さん
 NPO法人ライフリンク清水康之さんは、NHK時代に取材をした山口和浩さんはじめ自死遺児の子供たちに接して遺児や自殺で亡くなった人の遺書、自殺対策について取材を続けながらも「推進役」のいない日本の自殺対策に限界を感じNHKを退社し、自らが「つなぎ役」となるべくNPO法人ライフリンクを設立したこと、そして「自殺対策基本法」の成立までの「想い」をお話くださいました。
 「自殺対策とは生きる支援でありいのちへの支援である」とちから強くお話くださいました。



 最後に、コーディネーターであるフリーアナウンサーの黒木よしひろ氏より、「他の県にはある分かち合いが熊本ではないのはおかしい。熊本でもぜひ安心して話すことが出来る分かち合いの会をつくりましょう!!」と元気で心強い声援を頂きました。

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 熊本県でのキャラバン・キーワードは、『弱音を吐きましょう』となりました。


「遺族語る」のパネル展示の様子