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全国キャラバン in 宮崎 [2007年09月13日(Thu)]
報告者:鵜戸西


 去る9月8日(土)、宮崎県で自死遺族支援全国キャラバンが開催されました。

まず、地元のフリーアナウンサー吉田愛美さんによる司会の中で、「私は親しい友人を自殺で失いました。今日は県民の一人として、参加したいと思います。」とのお話がありました。その言葉に来場者は共感しましたし、自殺者の多さを身近に感じる発言でもありました。

キャラバンの冒頭では、東国原知事による挨拶がありました。
「まさに宮崎の自殺対策は、県民総力戦」
と語られた、東国原知事。キャンペーンのユニホームである青いTシャツを着て来られました。



その後は、自死遺族支援全国キャラバンの主旨説明が西田正弘さん
(NPO法人ライフリンク副代表)より行われ、
キャラバンについての方向性を語っていただきました。

次に、「お父さん『はい』朝刊」という題で、紙芝居が上演されました。これはうつについての紙芝居で、紹介したのは、宮崎自殺防止センターの皆さんでした。

遺族からのメッセージは、DVD上映による桂城舞さんの体験談と、南部節子さんの生の体験談でした。



南部さんは、だんなさんを亡くされた経験と、「誰も死にたくて死ぬわけじゃない。追い詰められて亡くなっているんです。」ということをお話されました。
また、「遺族も悲しんでいるだけでいいのでしょうか。自分たちも声を出さなければいけないと思っています。」とご自身のお気持ちを伝えられました。
 この体験談を通して、マスコミの方が、「皆さんが言わんとしていた意味が、遺族の証言を聞きよくわかった」とコメントされていました。
この報道機関は、「今まで無知だった。今後取り組むべき課題だ。」と反省と展望をその後会議で共有したそうです。なお、月曜から水曜に渡り、夕方のニュース番組で5分間シンポジウムの様子が3日間放送され、南部さんもテレビに出ていました。

 パネルディスカッションでは、「弱音を吐けない男たち」という題目で議論が交わされました。



 パネラーには、石田康さん(宮崎大学医学部)、甲斐妙子さん(宮崎自殺防止センター)、
山口和浩さん(自死遺族支援ネットワークRe)、岩本直安さん(宮崎県日南保健所)。
 コーディネーターは西田正弘さん(NPO法人ライフリンク)が務めました。

 まず、石田さんと岩本さんからは、宮崎県における自殺の実態についての報告がありました。データを使った分かりやすい説明で、自殺率が全国5位という深刻な状況を、会場参加者が共有できました。宮崎県では、一日に一人亡くなっていることになります。

 石田さんは、宮崎県自殺対策連絡協議会では、県民総力戦で取組むということと、専門部署を作るよう、知事に提言したとお話されました。

 岩本さんは、働き盛りの中高年男性を対象にした健康教育等を行っている経験を踏まえ、
自殺を防ぐには、「地域力」のつながりが大切であるということをお話されました。

 甲斐さんは、地元宮崎で、自殺防止センターを設立したことの報告をしてくださいました。
しっかりとした研修内容にもとづく準備を行っていること、そしてすでに実績のある東京自殺防止センターをモデルにして、電話相談からはじめ、分かち合いのつどい(自死遺族支援)やサロン活動へと展開していきたいと、幅広く自殺対策に取り組んでいこうとする心意気を語ってくださいました。

 最後に、山口さんが「活動の本質を見失わないことが必要」とのコメントをされました。支援する側の都合で考えるのでなく、「あくまでも当事者、自死遺族の側に立った活動を忘れないでほしい」と結んでくれたコメントは、これまでの実績に裏打ちされた重みのある言葉として伝わってきました。
 
 保健所、病院など、相談機関や受け皿はあるけれど、これからはそれらみんながつながっていく必要があるということが語られ、宮崎の地域力で自殺を防ぐということが最後に示されました。

 宮崎県のキャラバンキーワードは、「県民総力戦で

 熱い議論が交わされた宮崎県でのキャラバン。

 会場の中だけでなく、外でも、「遺族語る」のパネル展示があり、来場者の方々が食い入るようにパネルを見られていました。