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福岡市断水事件 [2013年05月20日(Mon)]
 ユニバーシアード福岡大会の前年(94年)に、それを記念するコンサートが開催された。当時福岡市は異常な渇水に見舞われて、5日後には断水に突入する予定だった。
 ほかの出演は、財津和夫、南こうせつ、中西圭三ほか米国のロックバンドのザ・グレイトフル
・デッドも出演していた。
 午後4時予定通り清志郎のアコースティックなライヴからスタートします。この時も清志郎は、「僕のコンサートにこんなに集まってくれてありがとう。もう終わりだから、後ろの人から順に帰って」とジョークを飛ばす。このあとほかの出演者の演奏があり、最後にタイマーズの演奏になるはずだたtのだがプログラムは時間がのびのびになり、財津和夫が登場したのは30分遅れの午後6時15分。その後、南こうせつ、さらにグレイトフル・デッドの演奏が続き、午後9時前にZERRY率いるタイマーズが登場!!。
ところが、いきなり、タイマーズの女性スタッフが涙ながらに(すごい演技)「福岡市と水道局から入った緊急ニュースです。渇水のため断水をしていますが江川ダムでトラブルが起きて今から3時間は完全断水になり、コンサートも中止します。」と冗談でアナウンスをした。
 当時は、特に福岡は夏の水不足が深刻になっていた時期で、このステージ上のアナウンスに、観衆のかなりの人が本当に堰(せき)を切ったように出口に殺到して帰った。
 騒ぎが落ち着いた頃あいを見て、ヘルメットにタオルスタイルのZERRY率いるタイマーズが広澤虎造の浪曲の口上にのってステージにあらわれ、演技オーバー気味に、アクロバティックな演奏もまじえてタイマーズとしてのエスプリの利いた曲で会場を盛り上がった。
 コンサートは午後11時近くに終了するのだが、この騒動が翌日の新聞(ほとんど全国紙で報道)で悪質な冗談として問題になり、清志郎は謝罪することになった。
 それまでの、清志郎のライヴを知っているひとならば、必ず挟む忌野エスプリの恒例ともいう一つの冗談だっただろうけど、あまりにもタイムリーで、深く反省を強いられることに発展した。
福岡市の水道局にも問い合わせの電話が殺到したらしく、この騒ぎの後日談は、「ミュージックマガジン増刊/永遠のバンドマン」の近藤康太郎氏のコラムに、雑誌マルコポーロの記事が紹介されている。
 それによると、この騒動に、福岡市は猛抗議。事務所とタイマーズのメンバーによる連名の謝罪文提出により丸く収まったそうだ。
 ところが、ZERRYは、もうひと騒動起こす。1ヶ月後の大阪でのコンサートで、
「謝罪文なんて書いてねえよ、福岡市がスタッフをおどして、タイマーズの名前を使って書いたんだ」というような歌を歌い、またまた福岡市を激怒させたという。
 清志郎の通常を知っているファンならどうってことないかもしれないけどねぇ、知らない人は本気にしちゃうよねぇ…そんでもって後日、清志郎は日比谷野音でのスクリーミング・レビューのライブで「謝って済むことなら」なんて曲をやってました。
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テクニックに裏付けられた風刺の利いた曲にこそ、清志郎の真骨頂。観客側も命懸けで楽しまなきゃね!
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