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宗教と観光の融合で豊かに暮らす人々@高野山 [2011年07月31日(Sun)]
高野山を初めて訪問。弘法大師によって開かれ、日本仏教の一大聖地として1200年の歴史をもつこの地は、2004年には「紀伊山地の霊場と参詣道」として、ユネスコの世界文化遺産に登録されている。

標高約1000mに位置する高野山に着くと、京都の真夏の暑さが嘘のよう。昼間に寺院を訪ねて歩いていても、汗もでず、夜はとても涼しく、体が本当に楽である。
行く先々で、のんびりと観光ができ、東北の大震災の関係で外国からの観光客が激減しているとはいえ、京都の観光地と比較すると、”あくせく”感がなく、ゆったりとした気持ちになる。

  
重森三玲の庭がある宿坊「福智院」

  
高野山 奥の院への参道 



修行僧のように過ごすイメージがあった宿坊での滞在は、普通の旅館のように快適で、上げ膳据え膳で、びっくり。狭い盆地に100以上の寺と53の宿坊があり、小学校〜大学まで揃っている。人口3900人ほど。お参り客への観光業で生活が成り立っている自立したコミュニティだ。街には、他の観光地にあるような派手な土産物屋や看板などがなく、昔ながらの店が立ち並び、気持ちがなごむ。

宿では、仏に仕える人達が宿泊客をもてなしていることもあり、細やかな配慮にかける部分もあるが、皆さん非常に心穏やかな対応をしておられ、ここでも気持ちが落ち着く。良い旅ができて感謝である。
リノベーション成功例@ホテルアンテルーム京都 [2011年07月29日(Fri)]
最近、京都では歴史あるホテルが閉館になるなか、Hyattに続き、フォーシーズンズやリッツカールトンなどの外資ホテルのオープンが予定されている。

同時に、東京資本が入ってリノベーションされた町家や旅館などが、京都滞在に多様な楽しみを生み出している。その一つがこの4月にオープンしたホテルアンテルーム京都に行ってきました。

地下鉄九条駅から歩いて10分ほどで、元予備校の寮を改築したホテルは、コンクリートを剥き出しのオシャレなつくりで、宿泊価格はとてもリーズナブル。食事は、パテや煮込み料理の”ポトフ”がメインで、お腹が膨れるものがあまりないのが少し残念だったが、パテもポトフもとても美味しかった。
街の中心地から少し離れていることを気にしなければ、非常に快適な場所だ。なお、アーティスティックなロビーは、併設されているアパートメントの住人と共有とのこと。

 

  


寮の部屋を改良したアパートのほうは、キッチンが狭いとのことで共同キッチンが別途1Fに設けられていたり、各階に最新の洗濯機が複数台設置されていて、大学のゲストハウスのような雰囲気だ

いままで古いものを壊しては新しいものを建設して大量のゴミを出してきた日本。京都も同様、街中の町家はほとんどなくなりマンションが乱立してしまって、昔の風情ある街並みがどんどん消えてきている。そんななか、町家に住んだり、うまくレストランや旅館・結婚式場などにして活用して、京都の良さを保存し・付加価値をつける先人を切ってくれたのは外国の方も含め京都意外の人たちだった。テルアンテルームもしかり。東京のデザイナー会社が企画運営しているそうだ。
高校生の企業訪問@KBS京都 [2011年07月28日(Thu)]
京都府の「高校生のキャリア体験活動支援事業」で、午後から東稜高校の一年生4名と一緒にKBS京都様を訪問してきた。
澤田有紀先生にご紹介いただいたラジオ編成制作局長の村上祐子氏が担当してくださり、事業内容や施設を案内いただいた。さすがベテランのアナウンサーの村上氏。高校生が退屈しないように本当に楽しくお話される。

  


ラジオ番組のスタジオでは、丁度「森谷威夫のお世話になります!!」の収録中。 チャン・ウンスクさんがゲストで来られていて死者が40人以上でている韓国の豪雨のお話や新曲紹介をされていた。その後、『絶滅黒髪少女』 でオリコンシングルランキング1位を獲得したとのことで、NMB48のメンバー3人が登場。私にはまったく誰が誰かもわからないが、まだ中学3年と高校2年という年齢ながら、なんともしっかりとお話している。

編集スタジオのほうでは、ディレクターや音響がかりの方が指示を出しながら音楽をいれるなど、秒単位のタイムマネジメントは神業!同時に、ADの人が本当に手際よく仕事をしておられる。ゲストの方の資料をネットで検索してプリントアウトしてアナウンサーに渡されたかと思うと、収録後のゲストとの写真を撮影してあっという間に編集・KBSの番組HPにアップ。早い早い!!

村上氏がディレクターのお仕事は、複数のことを同時に効率よくやる能力が要求され、かつ判断力もいるとおしゃっていたのには納得。

ひととおり施設を見せていただいて、梶原誠アナウンサーの収録の場面を見せていただいた後、最後にアナウンサーの森谷さんに高校生からの質問タイム。森谷さんもすごく気さくで、高校生が質問しやすい雰囲気をつくってくださって、仕事のやりがいから年収の話まで、有意義な時間を過ごさせていただいた。
とくに将来アナウンサー志望の生徒は、アナウンサーになるには大学に行かないといけないと聞いて、大学進学を考えだしたようだった。

若い人にとて、生き生きと働く大人との出会いはとても貴重だ。

それにしても、アナウンサーの方はお話が上手なだけでなく、エンターテイメント力が素晴らしい!なかなかなれる仕事ではない。KBS京都でも、年に2人ほどの採用だとのこと。狭き門だ!

 
祝!新しい出発@ノースゲートビル [2011年07月27日(Wed)]
食事仲間の女子会メンバーで、当センターの会員にもなってくださっている澤田有紀先生の経営されている弁護士法人みおの事務所移転の開所パーティが大阪ノースゲートビルの最上階であった。

 



大阪を眼下に見下ろしながらのお祝い会とお食事で、楽しい時間を過ごさせていただいた。
澤田先生は、商社勤務をしておられたのが、専業主婦になられて一念発起、見事受験1回で、司法試験に合格された努力家だが、”主婦弁”と言いながら回りを明るくさせる気さくな先生で、マスメディアにもひっぱりだこ。出演されているラジオ番組の法律相談も人気が高い。

事務所を大きくされ、今後益々ご活躍されお忙しくなられると思うが、引き続き一緒に食事会でお話するのが楽しみだ。
実践から培った力@同志社女子大学 [2011年07月27日(Wed)]
4月から教えていた「アントレプレナーシップ研究」の講義も本日が最終日。個人発表が終わった後、授業の感想を聞いた。
学生のコメントから、大学の授業でほとんどプレゼンする機会がないことがわかった。この授業で、私から気軽に「じゃ、あす発表してください」と言われて、かなり負担を感じながらも、最終的には企画したり、プレゼンするのに慣れたと言っていた。

また、企業家の研究をしたことで「世界には、すごいことを成し遂げている人がいると知って、自分もなんかしなければと思った」という意見や、「寿退社をして専業主婦にと軽く仕事について考えていたが、実際に事業提案をすることで、企画の面白さをしり、バリバリ働いてみたいと思うようになった」というコメントも。頼もしい限りである。
自分の将来の職業について考えなおしたという学生も多く、こういう感想を聞くと、遠く田辺まで週一回教えてに行ってよかったと思うのである。

実は、オフィスから大学までの通勤時間がおっくうで、興戸の駅から同志社女子大のキャンパスまで炎天下歩くたびに、「来年は無理かも」と思っているのだ(苦笑)。

若い人たちは訓練すれば本当によく伸びる。社会経験がないだけに素直で、指導すれば吸収する。残念なのは、そういう社会に出て本当に必要になる思考力・企画力・提案力などを学校教育で実践させていないこと。日本の教育の大きな課題だ。
イノベーションセミナーが価値を生むには [2011年07月26日(Tue)]
以前勤務していたスタンフォード日本センターで、学生の派遣元セクションのUS-Asia Technology Management Center のDirectorをされていたRichard B. Dasher先生がアメリカ領事館主催のセミナーで講演されるというので参加してきた。

日米起業家セミナーのシリーズ講義の4回目とのこと。タイトルは「―起業家精神、イノベーション、そして価値創造へ― シリコンバレーからのメッセージ」

久しぶりにDasher先生に再会できることや私の仕事にも関係あるテーマであったので、楽しみに参加したものの内容的には少し残念だった。

Dasher先生の講演は、素人の人にも非常にわかりやすくシリコンバレーの状況をまとめたもので、だいたい予測できるものであったが、コーディネイターがおたれながらパネルディスカッションが活発に行われず、二人目にお話された大学の先生のお役目がはっきりしなかった。

参加者のほとんどが経営専門でベンチャー支援やアントレプレナーシップを専門にされている大学教授や起業家であったことや領事館主催であることを考えると、一般論や安藤百福のカップヌードルの古い事例よりは、今後100年を見据えたもっと深い議論ができる内容でもよかったのでは思った。


その後の質疑応答のセッションでも、大学教授陣のコメントはやや意味不明。質問の意図がわからず、Dasher氏の回答もぶれがち。同時通訳がついているなかで、的を絞らず英語で話されるとよくおきる問題でもある。
ついつい、運営側から見てしまい、失敗に目がいく。
それにしても、大学の先生の質問はつまらない(苦笑)。現場で実践せず、他人の実践を研究してメシを食うだけでなく、自ら新しい価値創造しているような指導者出なければ、この分野での人材育成は伸びない。思わず「あなたたちが指導しているから、日本の若者に起業家的行動能力が培われず、日本には起業家が育たないんだよ」と思ってしまうのは、日頃の私のジレンマだ。

後半、学生たちからやっとわかりやすいまともな質問が。
特に日本に留学している若者の「日本の生涯雇用」についての投げかけはとてもよく、これをうまく議論テーマにできなかったのはおしい!彼には後から、”良い質問だったね”と話しかけたが、社員が安心して働ける企業文化を研究している彼の視点はまさに、私たちが今後の社会のあり方を考える上で大事なことだと思った。
こういうのをコーディネイターがうまく拾って話題をつっこむと、おもしろいディスカッションができるのだが。。残念。
イノベーションを語るなら、セミナーの企画もイノベーティブでもよかったのではと思いながら帰ってきた。言うは易し行うは難し。セミナーを運営する側としては、いろいろ勉強になった。
13期KCCI創業塾:発表と懇親会 [2011年07月23日(Sat)]
神戸商工会議所の13期創業塾の最終日。チームで取り組んできた新規事業提案を発表する日です。
5分でのプレゼンを練習し、他の受講生から突っ込んでもらって、午後からの中小企業診断士の先生方の審査にそなえます。

面白いもので、自分達の事業提案となるとなかなうまくいかないのに、他のチームのこととなると課題が良く見えるようで、的を得た意見がでます。それは、結果的にプロの中小企業診断士の先生がたが言われるのと対して変わらない視点なのです。


実際の事業でも、人は自分のこととなると見えないもので、また他人から言われても素直に聞けないことが多いのが現状。自ら事業をするには、審査員の細川先生がおしゃったとおり、”他人の意見に耳を傾ける素直さが必要”ということでしょう。

言うは易し行うは難しですが、だからこそ、自分で事業をやるのは面白い!
みなさんには、本講座では事業を起こすプロセスを体験していただきましたが、一番の収穫は、チーム作業を通じて得られた仲間だったようです。

私も、いろんな方と出会う縁をいただき感謝!

土用の丑の日:鰻重のご馳走 [2011年07月21日(Thu)]
土用の丑の日。当センターのスタッフのご主人が経営されている料理店「松長」さんから鰻重が届きました。ありがたやー。

滅多に食べられないご馳走。あっという間に平らげてしまいました。ご馳走様!

育成できるか地域を担う人材 [2011年07月21日(Thu)]
午前中から京都府の「府民力推進会議」に出席。この会議では京都府が進めている「地域力再生プロジェクト」のことなどを話し合うのだが、他の役所の会議にはない雰囲気がある。

それにはたぶん、府民力推進課の方々が、NPOなどの現場で働く人と活発に交流され人間関係ができていることが大きく、会議でも言ったことが反映されるという気持ちがあるので、委員の方も活発に意見を言われる。

自分が関わっているからいうわけではないが、この課が推進してきた「地域力再生プロジェクト」は、他府県にない先進的な取り組みだと思う。府民が地域活性化のために企画したことに、1/3から2/3まで助成金を出すというもので、上限100万円という規制があるものの、多くの府民が自ら地域のために動き出し、足らない分を稼ぐ行動力を後押しするきっかけになっていると思う。

なかには”バラマキ”と揶揄する人もいるが、もともと私達がおさめた税金を私達が必要だと思うことに使うために取り戻して使っているのだから、本来あるべき姿だと思う。
赤字の地下鉄の補填に使われる税金よりよほど生きた金である(苦笑)。

ただし、本日の会議でも話題になったが公共人材育成のプロジェクトにはまだまだ課題も多い。(公共人材という言葉もかなり難しいが、、、)
社会的課題の解決に取り組む人には、やはり志が必要だ。簡単には解決しない問題に果敢にチャレンジする姿勢は、大学の講義や研究活動だけで培うのは難しく、かつ、社会事業で食べられるしくみづくりができる人となると、指導できる人材自体が本当に少ないだろう。

社会的事業に興味をもつ若者も徐々に増えてきているが、彼らが食べていけるしくみづくりや若いころからの能力開発への投資が必要だ。講座を受けたのはいいが、結局まともな就職先がないとなったら片手落ちだ。
こういう人材を税金を使って育てることが必要か?それよりも応援すべき既存の団体にもっと投資していくことのほうが必要なのか、議論が必要なところである。

頼もしい女子大生@同志社女子大学 [2011年07月20日(Wed)]
早朝発令されていた台風の暴風警報が注意報に変わり、私の担当する3時間目の講義からは開校となった。「休講かも!」と思うと、学生のときのうれしさが多少あったが、「今日講義なくなったら時間がたりない!」というあせりも。

学校につくと、遅刻はあったもののほぼ全員の学生が最終的にはそろい、課題の事業提案の発表もこなしてくれた。学生のなかには「この授業が一番大変」という子もいるが、同時に「一番為になる」とも言ってくれているのはありがたい。

また、この授業とは別の授業なのだが、授業後に、前回、連携している外部団体とうまく行かなくて「私も同行して問題が解決しないようなら他の団体と連携することにしましょう」と言っていたのが、「自分たちにも落ち度があったし、何より途中でやめるのが悔しいのでもう少しがんばりたい」と伝えてきたのはうれしかった。
地元の団体にも協力を求めて提案をまとめあげる計画をたてたようで、”あっぱれ!”というところだ。若いながらやるなーと感動した。こういう学生がいる限り、日本もまだまだ大丈夫と思える。
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