劇映画『 星に語りて~Starry Sky~』
[2019年08月09日(Fri)]
東日本大震災が発生し、
8年5ヵ月が 経とうとしています。
あの日のこと、そして
あの日から激変した生活のようすを伝える映画は
これまでに
いくつも生まれています。
その中で、今年4月、
東京・アップリンク吉祥寺で 上映された
『 星に語りて 〜Starry Sky〜 』という、
きょうされんさんが
40周年記念事業で制作された
劇映画があります。
「 障がい者が消えた・・・」。
このショッキングな言葉に、まず
とてつもなく大きな
言いようもない不安が 降りかかってきました。
そして、ほんとうは 何があったのだろうか と
思わざるを得ない 気持ちになって。
大震災が起こった直後の
障がいのあるひとたちと
彼らを支援するひとたちの姿をはじめ、
震災後に
共同作業所や避難所などで 実際にあった
真実が 描かれています。
「 避難所を回っても、
障がいのあるひとたちがいない 」のは なぜなのか。
一度は 避難所に行ったものの
障がいを理解してもらえず
周囲のひとたちの足手まといになると思ったひと、
実際に 邪険にされたひと、
家族に置いていかれたひと、など
孤独と不安に耐えながら
避難所に 居場所を 見つけられず、
住むには危険とされた家に留まることを
選ばざるを得なかった事実。
当時を知るひとへの取材に基づいて、
今まで明らかにされていなかった事実が
描かれています。
そして、俳優陣に
実力派の役者に加えたこと と
障がいのあるひとも起用されたこと で
より 臨場感のあるものに なっています。
自分や家族を守ることに 必死な状態のなかで、
平常心を保つことも難しい厳しい 状況のなかで、
他者を思いやることは難しい ことは否めません。
しかし、東日本大震災で実際に
障がいのあるひとたちが遭ったことを
「 伝える 」ことで
「 知ってもらう 」ことで、
障がいのあるひとへの意識を
他者を思いやる気遣いを
持つひとが
増えることを 願います。
今月に入り、
岐阜、奈良、広島、北海道、福岡、福井、と
各地の福祉に関わる場所での
自主上映が はじまっていますが、
本当は、そう言う場所で上映されるのではなく、
「 障がいのあるひとのことを知らないひと 」に
観てほしい映画であり、
観るべき映画だ と思います。
全国の ミニシアターに 関わるひとへ。
この劇映画『 星に語りて 〜Starry Sky〜 』に
目を向けてください。
そして、1週間、
いや1日でも2日でもいいので、
劇場公開をしてほしい と 切に願います。
*映画『 星に語りて 〜Starry Sky〜 』公式サイト
http://www.kyosaren.or.jp/starrysky/
監督:松本動
脚本:山本おさむ
製作統括:西村直
企画:藤井克徳
音楽:小林洋平
制作フ゜ロタ゛クション:ターケ゛ット
出演:要田禎子、螢雪次朗、今谷フトシ、
植木紀世彦、枝光利雄、菅井玲、
入江崇史、宮川浩明、生島ヒロシ、
赤塚真人 ほか
製作:きょうされん
2019年/日本/115分/DCP/5.1ch
バリアフリー上映対応
タグ:映画
【障がいのことの最新記事】
松本動監督
コメントをいただき、ありがとうございます。
きょうされんさんのHPで
監督の思いを拝見しておりました。
この映画を
一人でも多くのひとに
観てもらいたいという思いは
膨らむばかりです。
まずは、地元のミニシアターに
働きかけをしたいと思っています。
「小さな声でも、上げなければ届かない」
という思いとともに。