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きょうの福祉


「障がい者というコトバを
    使わなくて済む社会になればいいなぁ」

 障がいのあるひとが、
 地域で役割を担い、ふつうに生きる。。。
 この願いに向かう kyokyo の日々をつづります。



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わかりやすさをみんなに  [2019年06月22日(Sat)]


スマートフォンや
パソコンなどの機器を、
生活の中に うまく取り込み
活用するひとは
世の中で たくさんいます。

障がいのあるひとの中にも、
自身で操作し
活用するひとが
増えています。

そして、
「 機器から 手軽に得られる情報 」の中には
知的に障がいのあるひとにも
届けたい情報が
たくさんあります。

自身で 機器操作が難しくても、
周りにいるひとが
「 暮らす生きるうえで 必要な情報を伝える 」
それも、大切で 重要な 支援です。


先日、『 わかりやすいニュース 』という
アプリの存在を 知りました。

国内での出来事や 海外での出来事、
障がいについてのさまざまなことなど、
日々起こった ニュースの中で
大きなニュースや
注目されたニュースや
社会で問題とされている事柄の
内容、解説が、
平仮名のルビが振られた
わかりやすい文章の、
音声の読み上げ機能のある状態で、
配信されています。


このアプリを開発し、配信しているのは
一般社団法人 スローコミュニケーションさんです。

スローコミュニケーションさんは、
知的に障がいのあるひとたちへの
わかりやすい情報の
研究や実践に努めてきたひとたちが設立した
団体さんです。

知的に障がいのあるひとが
社会参加や就労を進めるうえで必要な “ 情報 ”。
それらを
自分で選択したり
自分で決めるための “ 情報保障 ” 。

スローコミュニケーションさんは、
わかりやすい情報保障を
わかりやすいコミュニケーションを、
知的に障がいのあるひとたちへ
提供するだけでなく、
知的に障がいのあるひと向けの
情報提供に関する相談を受けたり、
知的に障がいのあるひとを
理解するためのさまざまな啓発事業、
そして、知的に障がいのあるひとに向けて
生活や支援、虐待防止、将来のことを考えたり
個人の権利への意識を高めるための
ワークショップも 開催されています。


「 わかりにくさ 」で あふれている、と
言っても過言ではない
現代社会に
生きる暮らす
障がいのあるひとたち。

「 合理的配慮 」が 叫ばれても、
情報が 提供されても、
それらを 理解できなければ
何にもなりません。

「 伝える、伝わる 」には、
まだまだ足りないことがあります。

どのような障がいがあっても
高齢になっても、
「 知ってほしい、知りたい 」情報があります。


「 わかりやすさを みんなに 」。
スローコミュニケーションさんの取り組みを
もっとたくさんのひとに
知ってほしい。

そして、必要なひとのもとへ 届いてほしいです。





*一般社団法人 スローコミュニケーション
https://slow-communication.jp/



※ 福祉事業所や福祉施設でも
わかりやすく情報を伝えるツールとして
活用できますね。












映画『 存在のない子供たち 』 [2019年06月16日(Sun)]


誕生日も知らない
戸籍もない少年が主人公の
映画『 存在のない子供たち 』が
来月、公開されます。






中東の都市で
定職に就かない両親の下で暮らしている
12歳の 少年ゼイン。
両親が 出生届を出していないため、
ID(身分証明)を 持っていません。
学校に通わず、
昼は 路上でジュースを売り
夜は 雑貨店で働くという、
日々 過酷な生活を送っています。
そのような中で、ある日
仲のよかった11歳の妹が
金目当てで 結婚させられます。
それに反発し
セインは 家を出ますが、
IDがないので
なかなか仕事には就けません。
幼子を抱え働く移民女性と知り合い、
その子の世話をしながら
移民女性宅で 暮らし始めます。
その後、家に戻ったゼインは
結婚した妹が 亡くなったことを知ります。
これまでの怒りを爆発させて
妹の夫を刺したゼインは、
逮捕されます。
そして、その裁判で ゼインは、
「 僕を産んだ罪 」で 両親を訴えます… 。



中東のスラム街で暮らすひとびとの姿や
国境を超える移民・難民の姿、
悲しみを乗り越え
日々を懸命に生きるこどもたちの姿、
貧困問題、育児放棄、移民問題などを
如実に映し出した 作品です。

フィクションではありますが、
中東レバノンのベイルートで生まれ
内戦の真っただ中に育った
ナディーン・ラバキ―監督が、
3年間のリサーチ期間に経験した
生々しい内容が 盛り込まれています。


「 最低限の暮らしと安全と愛情を
与えることができないなら、子どもを産むな 」。

少年ゼインが
両親に向けて放ったこの言葉は、
映画の舞台である
貧困や移民問題が渦巻く
中東の都市でなくても、
育児放棄や体罰、暴行が繰り返される
昨今の日本にも、
悲しいけれど
当てはまるものがあると思いました。



映画『 存在のない子供たち 』は、
7月20日(土)、
東京、千葉、神奈川、名古屋、福岡の映画館を皮切りに
全国で 上映予定です。

この夏、一番話題になる映画だと思います。

話題になってほしい映画です。





*映画「 存在のない子供たち 」公式サイト
http://sonzai-movie.jp

原題 / Capharnaum
製作年 / 2018年
製作国 / レバノン
配給 / キノフィルムズ
上映時間 / 125分
映倫区分 / PG12












みんな空の下 [2019年06月10日(Mon)]


過日、ほぼ日刊イトイ新聞の
『 今日のダーリン 』というコラムで
次のような 文章を目にしました。



―― じぶんがいつもちゃんとしていると思っている人は、
 それだけでは済ませられずに、
 他のちゃんとしてない人を見つけては責めたがります。

 じぶんがいつも我慢していると思っている人は、
 なにかを我慢していない人を見ると、
 そんなことじゃダメだと文句を言いたくなります。

 じぶんが謙遜に地味にしていると思っている人は、
 言いたいことを言ってる人や派手な人のことを、
 あんなことでいいのだろうかと疑問視しがちです。

 じぶんが正直者であって、
 そのせいで損をしていると思っている人は、
 損をしていない人のことを不正直者だと思ったりします。

 じぶんのやっていること、じぶんの思っていることを、
 じぶんだけのこととしてやっているのならいいのですが、
 人は、どうしても、じぶんのようでない人を責めます。
 責めたり裁いたり懲らしめたりしたがります。
 じぶんのようでない人が元気で勢いよく生きていると、
 じぶんが生きづらくなると思うのかもしれません。

 たいていの対立は、「あんたの幸福は、わたしの不幸」
 ということを動機にしているようです。
 「あんたが元気だと、わたしは生きにくい」
 と思ってしまうと、相手の力を弱めたくなる。

 ほんとは、人の社会もひとつの生態系だから、
 どれかの生きものが元気だというだけで、
 別のどれかの生きものが滅びるというような
 単純なものじゃないと思うんですけどねー。

 おおざっぱに言えば、他人のことを考えなくても、
 「おれは、こうしている」でいいじゃんってこと、
 たくさんあると思うのです。
 じぶんのことよりも、とにかく他人にばかり目をやって
 「けしからん」と責め立てているというのは、
 だれも(結局はじぶんも)よろこべないことです。
 まずは「わたしはなにがしたいんだろう」ですよね。――




殺伐としたニュースが飛び交う社会に
日本は いつから成ったのだろう と
思うような事柄が、
次から次と 起こっています。

年齢や性別に かかわらず、
少し「 心に留める 」ことで
自身や その周りのひとびとと
過度な摩擦を起こすことを 防げるのでは と
このコラムを読んで 思いました。

「 わたしは、こうしている 」というアピールが
肯定される世の中になってきましたが、
度を越した「 わたしは、こうしている 」というアピールを
チラリホラリと見るにつけて、
ちょっと 危惧するところもあります。

「 わたしは なにがしたいんだろう 」と考えること、
そして、
自分のことよりも
とにかく、他人にばかり目をやって責めることについて
意識をもつことで、
変わっていくのではないか、と。


みんな同じ空の下で 暮らしているのだから、
もうすこし
広いココロをもって、
行きまっしょ、
生きまっしょ。













ソツゴのヨカ  [2019年06月04日(Tue)]

障がいのある児童生徒が
支援学校を卒業後に歩む進路は
決して 広いと言えるものではありません。

ただ、8年前に拙ブログで紹介した
学ぶ作業所2 に記した
全国で増えつつある
学校卒業後の学びの場は、
あれから 着実に増えています。

しかし、学校卒業後、
学ぶ作業所へ通い
そして、就労(就職)したとして、
仕事が休みの日に
自分の望む過ごし方ができる
障がいのあるひとは
どれだけ いるでしょうか。


先日、目にした記事があります。

「 自閉症の特徴を絵本で紹介 
  西宮のNPO法人が製作 」
 ( 2019年5月25日付け:神戸新聞 )


その絵本の題名は、
『 りくがめガミィともぐらのもっくん 』。
もぐらのもっくんは、
急に その場で回ったり揺れたりし
いつも 近道をせずに遠回りばかりします。
そんな もっくんの行動に
陸亀のガミィは 戸惑いながらも
友だちになる というストーリーです。
絵本には、
自閉症の表記は ありません。

「 独特なかわいらしさや魅力を表現しました。
難しく考えずに、あの子に似ているなぁと
想像してもらえれば 」
「 一つ一つの行動やこだわりを見ていると、
何を大切にして生きているのかを
知ることができます 」 と、作者の声が。

そして、この絵本には
知的に障がいのあるひとの制度や支援の歴史や
作者が代表をつとめる
NPO法人TOPO(トポ)さんの活動が
紹介されています。

TOPOさんは、2017年に、
知的に障がいのあるひとを対象に
スイミング教室などを開いていた場から
生まれた団体さんです。

障がいのあるひとが学校を卒業後、
自宅と就労(就職)の場の往復となり、
運動に触れる機会が
減ることが多いことから、
キャンプ場での
宿泊体験や調理実習を開催したり、
買い物などの
外出の支援をされています。

この絵本をつくるキッカケも、
TOPOさんを利用する
自閉症のあるひとが
度々 警察に通報されることがあったことから、
障がいの特性を知ってもらえていたら
違う対応をしてもらえたかもしれないという
思いからだそうです。

TOPOさんの
絵本をつくられた思いとともに、
卒後の余暇 を支援する活動に
とても 興味を持ちました。



障がいのある子が学校へ通うなどの
学齢期は、約20年。

人生70年として、卒後は 約50年。

学校卒業後に
生きる年数の方が、
ずっと ずっと 長いのです。


日々の暮らしの選択肢が
まだまだ少ない
障がいのあるひとたち。

余暇、と ひと口に言うだけではなく、
生きる暮らす中での
楽しみとしての選択肢を
増やすことが
増やしていくことが、
ほんとうに必要だなぁ と
ほんとうに大切だなぁ と思います。

「 好きなことを 自分で選んで できる 」。

好きなことを自分で選んでできる
障がいのあるひとは、
今、どれだけ いるでしょうか。

「 どのひとも、そうですよ 」と言える
社会に なってほしいです。







*NPO法人 TOPO(トポ)
兵庫県西宮市熊野町1番2−202号

TOPOさんは、
知的障害や発達障害のある障害者に対し、
スポーツを中心とした余暇活動を企画・提供し
運動不足を補いつつ、
スポーツ活動を通じて
障害者の生活の質の向上に努めるとともに、
一般のひとびとに
障害特性を知ってもらう機会としての場を
提供しつつ、
介護・介助経験のある人材を
少しでも増やすことで、
ヘルパー不足の問題解決に取り組み、
障害者福祉の充実及び向上に
寄与することを目的とされています。











きょうのShopひとにやさしく 〜 学校編 [2019年05月30日(Thu)]


今日は、京都府城陽市にある
京都府立城陽支援学校の生徒さんがつくる
こちらを 紹介します


DSC_1959.JPG


      〜 木製コースター 〜


日本の四季を感じられる 4種類の木製コースターです。

桃色の 桜花型、
黄色の イチョウ型、
えんじ色の 紅葉型、
白色の 梅花型 で、
それぞれの製品には
“ joyo” と 校名の焼き印もあります。

一つひとつが
丁寧な手仕事から生まれる
“ 趣 ” を感じられます。

城陽支援学校さんの製品は
これまでにも「 木のおもちゃ 」や
スマホ用ナチュラルスピーカー 」を紹介していますが
いずれも、使うひとのことを考えた
オリジナリティにあふれるものが多いです。


モノづくりから さまざまなことを学ぶ
生徒さんたちの作品に
こうして ふれることで、
感じるコトが
考えさせられるコトが
いつも あります。





*京都府立城陽支援学校
京都府城陽市葦原1ー4
http://www.kyoto-be.ne.jp/jyouyou-s/












民生委員  [2019年05月24日(Fri)]


皆さんは「 民生委員 」と聞いて、
どのようなイメージが 浮かびますか。

「 地域の福祉の最前線を担う 」という言葉が
ぴったりだと わたしは思っています。

先日、民生委員に関する記事を 読みました。


「 民生委員活動 頑張りに甘え過ぎでは 」
( 2019年5月12日付け:岩手日報 )


今から102年前の
1917(大正6)年5月12日、
岡山県で 民生委員制度の源となる
「済世顧問制度」が 発足したことが起源で、
今では、全国で
約23万人が活動されている
民生委員。

子どもの虐待や貧困、
地域で暮らす
障がいのあるひとや
認知症のひとの見守り、
ひとり暮らしの高齢のひとを狙う悪質商法への対応、
ひきこもりのひとの実態調査と支援、
さらに 災害時の要支援者のサポート、
コミュニティーづくり と、
民生委員の活動範囲は 広がる一方で
その上、
個人情報の壁があつくなり、
活動が 難しくなっている、とありました。

行政が発表する
ひきこもりの実態も、実は
民生委員が 粘り強く家庭訪問し、
家族と本人と
少しずつ信頼関係を
築いたから分かることから
積み重なったもの。
ひきこもりが 分かったあとも、
地域の民生委員が
見守り続ける という日々が続きます。

このような
「 一つひとつ ちがうケースに 対応をし続ける 」
それが、民生委員の役割です。

では、どこまで、
民生委員は 頑張ればいいのでしょうか。

102年前、篤志家が
貧困のひとたちを支える仕組みとして
始まった活動が起源ですが、
今や、その負担感の強さから
なり手不足が 深刻化し、
負担軽減が急務 と言われています。

困難なケースが発生した時には、
専門職が中心となって リスクを把握し、
民生委員と役割を分担し
サポートしていく仕組みを整えてほしい と
ありました。

そこで 日本学術会議社会福祉学分科会は
昨年、大阪府などの先進事例を踏まえ、
地域福祉の専門職
コミュニティー・ソーシャルワーカーを
日常生活圏域(中学校区)に1人程度、
全国に 1万人配置するなどの
提言をまとめ、発信しています。

そして 記事の最後には、
「 国は真摯に受け止め、福祉行政の底上げを図るべき。
いつまでも 民生委員の頑張りに甘えてはいられない」と
ありました。



今年12月には、
全国一斉に 民生委員の改選があります。

東京都では
それに向けて
民生委員の活動を紹介するパネル展や
およそ1500人の民生委員によるパレードを行ったり、
委員の年齢上限を
これまでの73歳未満から
75歳未満に引き上げる、と。

民生委員の年齢上限については、
神奈川県では
すでに 年齢の上限を撤廃したほか、
埼玉県では
78歳未満を上限にしているそうです。

でも、年齢上限云々よりも
民生委員の
活動範囲の検討と
専門職との役割分担を
明確しない限り、
あとに続く民生委員は
いなくなるのではないか、と
危惧するひとが多いことは
周知の事実です。


任期が3年の
非常勤の地方公務員で、
児童委員も兼ねるケースが多い
民生委員。

地域にとって必要な
最後の命綱にもなり得る民生委員を、
絶やすことなく
より必要としているひとに届くものとして
「 再生 」させるリミットは
すでに むかえています。

大変、というイメージと実体をなくすには、
民生委員の
仕組み自体を変えないことには、
ますます
なり手がなくなる と思います。

若いひとにも できる
仕事を持ちながらも たずさわれる
民生委員であるべきだ と。

今一度、社会全体で
民生委員の
意義に 役割に
注目してほしいです。






*厚生労働省
民生委員・児童委員に関するQ&A
「 民生委員・児童委員は
どのような活動をしているのですか?」
https://www.mhlw.go.jp/bunya/seikatsuhogo/minseiiin01/qa03.html


*全国民生委員児童委員連合会
https://www2.shakyo.or.jp/zenminjiren/













アール・ブリュット  [2019年05月18日(Sat)]

先日、
ほぼ日刊イトイ新聞の
『 今日のダーリン 』というコラムで
次のような 文章を目にしました。


―― そんなふうなタイトルの本だって、きっと、
 何冊も出ているにちがいないのだけれど、
「芸術ってなんなんだろう?」という問題はおもしろい。
 異論反論あるかもしれないけれど、ぼくには、
 テレビ番組のなかで直接聞いた岡本太郎さんの答えが、
 いまになってもそれを考えるときの軸になっている。
「これはなんだ?」が芸術である、と。

 人のこころに「これはなんだ?」とさざ波を立てるもの。
 ぼくなりに理屈をくっつけるならば、
「いままでの感じ方や考え方で処理しきれないので、
 これはなんだと、新たな疑問が湧いてきてしまう」
 というようなものごとが、芸術なんだということかな。
 ぼくは、その番組の司会者という立場だったので、
「これはなんだと思うものは、なんでも芸術ですか?」
 と、常識的な人間としての質問を差し挟んだ。
 岡本さんは、「そうだ」と断言した。
 そのとき、直前に話題にしていたのは、
 御茶ノ水橋の側面に無数にペタペタ貼り付けられていた
  ガムの噛みカスのことだった。
 そのガムの噛みカスには、ひとつずつ、
 爪を押し付けたらしい「人の顔」が描かれていた。
 迷惑なゴミだし、しつこいいたずらでもあるが、
 目と口が弧になっているので、ガムは笑顔に見えた。
 見ようによっては、五百羅漢のようだった。
 つまり、これを岡本太郎画伯は、
 落書きやらいたずら行為であると言うのではなく、
「これはなんだ?」、
  つまり芸術であると思ったのだ。

 社会の常識、法律や条例などでどういう意味を持つか…
 とは別に、これは「芸術」です、と言ったわけだ。
 それは「芸術であり、罪である」ということもあるさ、
 と、その意味をも含んでいたかもしれない。

「これはなんだ?」は、あらゆる場所に出現する。
 音楽のなかにも、人のことばのなかにも、
 建物のなかにも、舞台の上にも、映画の闇のなかにも、
 ときには恋愛や犯罪のなかにも芸術が見つかるだろう。
 あのことばを聞いてから30年以上も経ったいま、
 ぼくは「これはなんだ?」に
 「わぁ」を足している。――



数年前、ブームのように その言葉が
躍るように使われていた
“ アール・ブリュット ”。

大型商業施設内で
大々的に開催されていた
アール・ブリュットの展覧会
拙ブログで 紹介したこともありました。

そう言えば 最近は
“ アール・ブリュット ” という言葉を
以前に比べて
聞かなくなったなぁと思っていたところに
上記のコラムを 目にし、
「 これはなんだ?が、芸術である 」に
そうよね、と うなずくことしきり。

芸術の正体 に記した、
「 “ 障がい者アート ” などと言わず、
どんどん 一般の公募展に応募すればいい 」
「 前衛芸術のひとたちが
障がいのあるひとの作品を 恐れている 」と
一部の学芸員さんが言っていたことを
思い出しました。

「 芸術に、障がいという冠はいらない。
芸術とは、本来、そういうもの」だと。



日々 生まれる
「 わぁ、これなんだ?」の中に、
障がいのあるひとが創造するモノもある だけ。

「 これはなんだ?」が、芸術だから。

よく考えてみたら、
“ アール・ブリュット ” が
障がいのあるひとを
“ 分けていた ” のですね。













暇つぶし  [2019年05月12日(Sun)]

令和への改元をまたいで
暦上で 10連休がありました。

小学校、中学校、高校へ通う子たちは
10連休だったと思います。

障がいのある子も そうです。

今回のような連休をはじめ、
土曜日曜や夏休みなどの学休期に
障がいのある児童生徒は、
放課後デイサービスなどの支援サービスを
利用するケースが 増えています。

それは、障がいのある児童生徒数と
イコールに近いのではないか と思われるほどです。

放課後デイサービスなどの
支援サービスが できたことにより、
障がいのある子から
離れられる時間が 増え、
その親が
仕事に就けたり
身体を休める時間が取れたり。

放課後デイサービスの事業所によっては、
宿題などの勉強をみたり
外遊びへ積極的に出かけたり
遠出をしたり と、
子に合った支援を選択できるように
特化した支援ができる “ 場 ” を
つくっているところもあります。

でも、少し考えてみてください。
放課後デイサービスなど
学齢期の支援サービスの利用期間が
終わったあとのことを。
18歳を 過ぎたあとのことを。

平日は、一般就労や福祉事業所で仕事をしても
仕事が終わったあとの時間
(障がいのあるひとの就労時間は 短いです)や
休日は どうしますか。

移動支援などのサービスを受けても、
誰と、どこで、何をしますか。
1ヵ月に使える
支援サービスの時間数は 限られていますし。

そこで、18歳までに、
身につけておいてほしいことがあります。

それは「 暇つぶし 」の方法です。

え、っと思われるかもしれませんが、
冗談でも何でもなく、
暇つぶし、です。

わたしが知る
放課後デイサービスがない時代に
学齢期を過ごした
知的に重い障がいのあるひとの中には、
音楽が流れていると
それを “ 聴く ” ことで
ウキウキと上機嫌に過ごせたり、
新聞や本などの活字や絵を
じっくりと “ 見る(読む)” ことが好きだったり、
“ 昼寝 ” が好きだったり。

“ ひとりの時間 ” の過ごし方を
身に付けているひとが たくさんいます。

学齢期に
休みの日の過ごし方を
家族で 向き合っていたから
そうなったという声が 多くありました。
これは、その時期に
家族が 障がいのある子に縛られていた と
いうことではありません。

「 何が好きで、何が苦手 」ということを
学齢期に じっくりと模索できた、と。

それを、放課後デイサービスが担えるなら、
言うことはありません。
しかし、そのようなケースは ごく稀だと
今の状況を 知り、見て、思います。

そして、
放課後デイサービスなどの
支援サービスを使うことにより
現在 長時間の仕事が出来ている親が、
子が18歳を過ぎたあとも
今のままの状況で 仕事を続けることは難しい
という 現実があります。

障がいのある子が
学校を卒業したと同時に、
母親が 正社員を辞めたというケースを
いくつか 目にしてきました。


「 自分に合った
時間の過ごし方が できるようになれば 」。

「 障がいのある子も
ひとりで留守番ができる力が 付いていれば 」。



「 暇つぶし 」を見つける、つくることは、
年齢に関係なく、
「 自分を保つ 」ために
とても大切なことだと思っています。

そして、その「 暇つぶし 」は、
普段の生活ではない時、
非日常、にも 発揮します。

これからも
あると思われる
自然災害の発生時などでにも。

「 暇つぶし 」を持つことは、
障がいのあるひとにとって
自分の命を
守ることにもつながる と思います。















相談支援がもつ意味  [2019年05月06日(Mon)]

昨年8月に 障がい者雇用2 で記した
相談支援専門員、
相談支援事業所 について。

国は、支援を拡充したいならば と
支援のパッケージ化を進め、
“ 効率化優先 ” の思惑が
じわりと 見えてきて。

相談支援において
“ 障がいのある本人中心 ” は タテマエだ、と
福祉の現場で
日々 たずさわるひとびとの中には
限界を感じるひとが 増えています。

障がいのある本人、そして その家族の
試行錯誤や意思決定に
“ 付き合ってこそ ”
福祉は 存在するのに、
「 わたしたちの考えた支援へようこそ 」
と ばかりに
待ち構える事業所の多いことに
閉口しては いられません。


今在る
支援システムの中で合致しない
支援をもとめているひとがいた場合、
そのひとの
最後の砦 となるのは、
地域 であり
地域の相談支援専門員 であり
地域の相談支援事業所 です。

わたしの知る範囲では、まだ
相談支援事業所は、
生活介護や継続就労支援事業所などが
運営しているケースが多いです。

そして、その相談支援専門員は
生活介護や継続就労支援の
支援員やサビ管などが
兼務しているケースが
ほとんどです。



相談支援専門員の皆さん、
あなたは常に
支援をもとめているひとびとの
“ 味方 ” で いますか。

たとえば、ある
重い障がいのあるひとが、
A施設の入所を希望したとします。

相談支援専門員が A施設に
「 重い障がいのあるひとが入所を希望されていますが
このひとは ○○で、△△で、××なところがあります。
どうされますか 」と 話しました。

この場合、この相談支援専門員は
“ 誰の味方 ” で 話をしていると思いますか。

入所希望の重い障がいのあるひと、でしょうか。
A施設、でしょうか。

重い障がいがあっても、
そのひとが希望する施設に入所できるように
話し合いを進めることが
相談支援専門員が成すべき 一番のことです。


どこを向いて、支援をしますか。

どこを向いて、支援をしていますか。


障がいのあるひととその家族が
何かにつけて
“ 相談支援 ” を受けたいときに、
その相談支援専門員や
相談支援事業所に
嫌悪感をもってしまったら、
“ SOS ” を
言い辛い、いや
言えなくなります。

そのような状況をつくる一端に
“ 相談支援の場 ” が、なっていませんか。

もしも、今
相談支援にたずさわるひとで、
“ 味方 ” の役割を 果たしていないと感じるなら、
“ 見方を変えて ” 考えてみてください。


「 障がいのあるひととその家族が
気兼ねをすることなく 頼れる 」。

それが、
相談支援専門員であり、
相談支援事業所であってほしい。


最後に。全国には、
今在る支援システムで すくえないひとびとを
できるだけ
そのひとの思いに近い暮らしができるようにと
奔走する
相談支援専門員や、
最初から最後まで寄り添う
相談支援事業所も
存在します。

行政と連携し、
連帯感と葛藤を 共有しながら。

「 あなたの周りが、すべてではありません 」。

どのような状況においても
現況にあきらめず、
できることを
必要とされていることを
地域で
可能にしていく。

福祉における
地域格差 は、
つくられたものであり
つくりかえられるものです。

わたしも含め、
皆さん自身の手で。













きょうのShopひとにやさしく 172   [2019年05月01日(Wed)]

「 令和 」に 元号が変わり、
世に言う10連休も 折り返し地点を過ぎて。
と、言っても
世の中の どの職種の どれくらいのひとが
10連休なのやら。

今日は、こちらの紹介です。


DSC_3347.JPG


     〜 プチ紙袋 と ポチ袋 〜


読まれなくなった
点字用紙を再利用し、
視覚などに
障がいのあるひとが働く
FSトモニ―さんで つくられた製品です。

左の プチ紙袋は、
縦横共に約15cm、マチが約6cmで
持ち手も
しっかりとした紙紐が 用いられています。
右の ポチ袋は
縦約10p、横約7pで、
一つひとつ手作業で
丁寧に つくられています。

どちらも ちょこっとかわいいだけでなく、
作りは 頑丈で、機能性も 備えています。

プチ紙袋は
この他にも 数種類の大きさがあり、
プレゼントの包装など
さまざまな場面で 活躍できそうです。

そして、紙表面の凹凸が
“ 他では得られない ” 感触を生み、
そして、見た目でも
“ 他にはないモノ ” に仕上がっています。


DSC_3352.JPG


実は、
この点字用紙の表面には
紙の凹凸が
「 書く 」ことの邪魔にならないように、と
凸の部分を
押しつぶすという
ひと手間が 施されています。

これは、使う側の使いやすさとともに
点字が読めるひとへの
「 何が書いてあるかをわからないようにする」
配慮からだそうです。

もとは、
点字の本や雑誌が
古紙回収で 引き取ってもらえず
大半を 捨てていたことから、
「 もったいない 」と
職員さんの発案で はじまった製品化。

これまでにも
一筆箋コースタ―と紙袋
紹介していますが、
その時代の
ニーズに合わせた製品開発を続け、
“ 見て 触れて 楽しめる ” 製品が
次々と 進化し続けています。


こちらの製品は、現在開催中の
Pop up store in 京都マルイ 』で
見つけました。

『 Pop up store in 京都マルイ 』は
6月末まで、開催中です。
こちらにも ぜひ、足を運んでみてください。






*社会福祉法人 京都ライトハウス FSトモニ―
京都市北区紫野花ノ坊町11
http://www.kyoto-lighthouse.or.jp/


*はあと・フレンズ・ストア
京都市中京区新京極通四条上ル中之町565-15
http://kyoto-heartfriends.com/


*京都マルイ
京都市下京区四条通河原町東入真町68番地
https://www.0101.co.jp/088/













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