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おてんとさんまつり [2007年05月01日(火)]
河北新報 平成19年5月1日 「河北抄」

 太白区向山の高台。県中央児童館の園庭に童謡詩人スズキヘキ、盟友の天江富弥らの詩碑が並んで立っている。大正時代、童謡誌『おてんとさん』を創刊した仙台の児童文化活動の先導者たちだ。
 天江らとの交友も深かった元館長の但木卓郎さん(88)。「学校から解き放たれ、ここで子どもたちは思う存分遊んだもの」と振り返る。同館の完成は1965年。但木さんはその前年から館長となり、10年間務めた。

 文庫活動、キャンプ、大学生ボランティアも加わっての紙芝居や人形劇。但木さんは、常に子どもや学生らの中心にいた。そんな長年の活動が認められ、本年度の「子どもの読書活動優秀実践者」として文部科学大臣表彰を受けた。
 40年を経て、館の役割は薄れつつあるという。老朽化が著しい施設。子どもたちの声が響く機会も減った。

 「今の子たちにもっと好きなことをさせてあげたい。伸びていく芽を生かしてやれたら」と但木さん。
 4日、NPOが主催し「おてんとさんまつり」が同館である。紙芝居やこま回し、草木遊び…。先人のともした灯は消えていない。

2007年05月01日火曜日





エイブル・アート [2007年05月01日(火)]
 仙台市市民活動サポートセンター(略してサポセン)のセンター長を4月1日からつとめています。
 サポセンは、昨年の8月に本町から、銀杏並木の広瀬通りに面した旧日専連BEEBビルに引っ越して来ました。本町サポセンは、築40数年という雨漏りをバケツでしのぐ珍しいタイプの公共施設に分類されていました。そんな分類ないですから(一人ノリツッコミ)。利用者からは、「雨漏りバケツは、ドリフのコント以来です」と笑われ・・・

 新しいサポセンはピカピカです。1、2階は大きな吹き抜けで、大理石、御影石、コンクリート、ガラスなどによるモノトーンの無機質な空間が広がっています。この空間で何かできないか。
 この空間を使って様々なアート作品の展示を行っています。障害者によるアート、創作活動に取り組む市民活動、様々な活動を通じて創作され、団体の倉庫に眠っている作品に光を当てる取り組みを行っています。

 今年の3月からは、美楽アートクラブ&アートプラネットせんだい(代表:小島まことさん)が「あとりえ・ぽてとはうす」の知的な障害を持った入居者とともに描き出していった絵画作品を展示しています。
 障害を持った人たちがつくり出す芸術作品のことをエイブル・アート:可能性の芸術と言います。本来は、全ての人の芸術的可能性を示す言葉ですが、障害を持った人の可能性を示す意味で使われる機会が多くなっています。絵画や陶芸、彫刻など、障害を持った作家さん達の活動が注目され、なかには、作家として生計をたてている人も出てきています。

 さて、小島さんが持ち込んだ作品を紹介しましょう。画用紙に描かれた機関車の絵は、下書きもないままに完成した状態が見えているかのように画面の端から端まで、潔のよい線が一気に引かれています。風を表現した作品からは、風の音すら聞こえてきそうです。初めて絵筆を握った人が描いた「カラオケをする人」のかわいらしさは格別です。
 障害を持った人たちのアート作品は、健常者には見えない、彼らの世界観を垣間見せてくれ、むしろ、彼らの世界観の豊かさすら感じさせてくれます。

 今日、小島さんが展示作品の入れ替えにサポセンを訪れました。1ヶ月単位で、作品の入れ替えをしてくれています。作品を1点1点、丁寧に、半日がかりで展示替えをしている姿をみていると、この人の心の優しさが見えてきました。知的障害を持った人たちに、絵画の指導をするのは大変なことだと思います。この丁寧さ、この優しさが、小島さんの素晴らしさだと実感しました。

 展示替えが一段落した頃、タオル人形づくりの世界での第一人者である及川丈夫さんがサポセンの図書を借りに来ていました。ちょっと話し込むと、9月に報道写真家の高橋邦典さんの写真とタオル人形のアート展を行うとのこと。すかさず、小島さんを紹介し、3者のコラボレーションを提案すると、即決でした。9月に南町通りの「GARBO」で、報道写真とエイブル・アートとタオル人形のアート展が開催されることが決定しました。

 サポセンは、人と人、心と心の交差点。出会いを創出し、そして、良き化学反応を誘発していくことが、サポセンスタッフ、センター長の大切な仕事の一つです。