「教育者は学習者の認知構造に合わせてものを教えなければならない。」
先日学んだことだ。
教えてくださった先生にコツを聞いてみたが、案の定「いろいろやって試すしかない」という答えだった。
ちょっと前からぎくしゃくしているらいくんとH君。
大人からしてみたらどうでもいい些細なことから、兄弟のように仲の良かった2人があいさつさえしなくなった。
「あいさつくらいはしろ!」と叱りつけたものの、そんなことでは根本的解決にはならず、どうしたものか日々頭を悩ませている。
今日の午後、H君はいわかがみ平まで自転車で行くと言う。
いつもはらいくんたちと行くのだが、そんなこともあって私にお誘いがかかった。
だいぶ前だが、実家の横手から自転車で秋田県側のくりこま山荘まで登ったことがある。あのつらさを思い出した私は、正直(うわー、勘弁してほしい…)と思ったものの、かわいい寄宿生の頼みを断るわけにはいかない。
「受験勉強をしている場合ではない」とらいくんにも声をかけてみた。ふたつ返事でOK。H君も楽しそうにしている。
本当は早く仲直りしたいのだ。
紅葉にはちょっと早いくりこま山だが、今日の空気は秋そのものだ。
途中携帯の充電が切れ、いわかがみ平へ行ったという証拠写真が撮れなかったのが残念だが、約1時間で登り切った。
「楽勝だったな!」と強がったものの、私の足は生まれたての小鹿のようにプルプル震えている。
行きも帰りも2人が会話を交わすことはなかった。
内気と頑固の対決では、解決にそれなりの時間が必要だろう。
小・中学生のころの私を思い出すと、やはり友達といろいろあった。
大人にどうこう言われても解決するものではなかった。
ただ、解決に必要な場、すなわちその子の認知構造にぴったり合ったやり方というのが必ず存在すると信じている。
今日のようなことをしばらく続けていけば、知らないうちにまた仲良くじゃれあうようになってくれそうだと感じた。
そうなるのが先か、私の足腰が砕けるのが先かはわからないが…
今はとてつもなくおなかが空いている。今日の夕飯はおいしく食べられそうだ。
現在ハンガーストライキ中の男の子が1名。
そういえばらいくんもH君もハンストしたなー
いくぞう