暦の上では春を迎えたということだが
今日も寒い一日だった。
さて、今日は、昨日行った「山口自閉症研修協議会あくしゅ」の
シンポジウムの報告〜part1〜として記事を書こうと思う。
「山口自閉症研修協議会あくしゅ(以下、あくしゅ)」は
4つの会が発展的統合として新たにスタートした会である。
歴史の古いものから・・
まず、「山口県自閉症研究協議会」は昭和50年代に発足。
毎年、定例会として、研究大会を開催したり、山口大学で
定期的に支援者やご家族が集まって、話題提供や研究発表などの
研究会の企画・実施などが行われていた。
私も20年近く前、学校現場で自閉症の子どもさんとの
出会いがあり、その時から、この研究会にお世話になってきた一人である。
そして、「あくしゅの会」。
平成11年3月に発足し、山口市を中心に、障害児支援とボランティア
育成の活動を行ってきた。あくしゅの会を発足し、一人のボランティア
として、地域の中で子どもさんや家族に出会ってきた。そして、
たくさんの支援者やボランティア仲間と共に、こんなのあったらいいね・・
といった声を出し合いながら、託児活動、余暇支援等いろんな企画をしてきた。
次に、「山口TEACCH研究会」。
あくしゅの会の発足の翌年、平成12年に、自閉症の支援に携わって
おられた教員が発足した会。実は、この先生・・、私が自閉症の
子どもさんにはじめて教育現場で出会ったときのクラス担任。
尊敬していて、大好きな先生。自閉症の子どものことを本気で
考えた先生。この先生に出会ってなかったら、きっと、今
このような活動はしていないだろう。
この先生の想いと行動力で、山口で<TEACCHプログラム>に
ついて学ぶ機会が教員、家族、支援者に与えられてきた。
さきほど紹介したあくしゅの会は、多い時は年10回行われてい
山口TEACCH研究会に参加するご家族のために、子どもたちの
託児活動を運営してきた。TEACCH研究会と連携することで
パワーアップした活動を展開できたし、たくさん学ぶことができた。
そして、一番、歴史の古い、「山口県自閉症研究協議会」の研究大会
においても、山口TEACCH研究会が共催となり、あくしゅの会で
託児を担い・・と次第に、連携・協同した実践を行ってきたのである。
最後に
「余暇くらぶくれよん」。
自閉症の子どもを育てるママたちが立ち上げた余暇支援の活動。
ママたちは、TEACCH研究会で学び、あくしゅの会の託児を利用し、
特別支援学校や小学校の特別支援学級、医療・福祉サービスを
利用し、その中で、専門家やボランティアとの素敵な出会いがあり・・
<支えてもらっているばかりではだめだ、私たちも何かしよう>と
この会を平成20年に発足した。
想いをカタチにするのは本当に大変なことだと思う。
でも、彼女たち(母親たち)は前にすすんだ。その具体的な
実践から学ぶことは大きい。
家族の力を社会に活かす・・そんな新たなサービスの開拓が
山口でもできるのではないか??そんな可能性を
感じることができる活動でもある。
この活動を専門家やボランティアが支えていくことで
また素敵なつながりができていった。
ここ10年の間、この4つの団体は、つながりあいながら、学び合いながら
ゆるやかに人と人とのネットワークをつくってきたのだと思う。
まだまだ伝えたいエピソードなどある。尊敬する人、家族の思いもある。
特に、歴史の古い「山口県自閉症研究協議会」を長い間、運営してこられた
医師、大学教員、家族、支援者の方々の功績だ。
偉大なる先輩方が形にしてこられたことや思いを大切に活動を受け継ぎ、
今の時代に求められていることを、私たちの実践や家族の声、子どもたちの
姿から学びながら考えていこう。
子どもたちと家族がつなげてくれたご縁に感謝することを
忘れずに・・。
今年度は、4つの団体が行ってきた企画を統合したわけなので
研修会も支援者向け、保護者向けと毎月のように行ってきたり・・
そして、自閉症児の余暇支援のあり方を検討するために
スタッフでもある自閉症児の家族を中心に
余暇活動や夏祭りの企画・運営を行ったり・・。
そして、昨日のシンポジウムの企画・運営・・。
会の運営に携わっているスタッフは、仕事しながら、
子育てしながらの活動。
事務局を担ってくれている岡村さん(相談支援事業ぴぽっと)をはじめ、
この会にかかわってくれているみんなは
地域の一人の<ボランティア>として
一生懸命、この会の活動を支えてくれている。
その行動を支えているものは、私たち(スタッフ)一人ひとりの自閉症支援に
対するそれぞれの<思い>。
その<思い>を語りはじめたら、とまらないくらいである(12月の会議+忘年会の
ときもそうだった・・・・)
これからも、これまで山口で創られてきた自閉症の人への支援
を大切に、未来に向けて、また素敵なつながりを拡げていこう。
具体的には、いろんな研修会の企画・運営を行っていくことだ。
「山口自閉症研修協議会あくしゅ」
詳しくは、山口市民活動支援センターさぽらんての広報誌に
紹介していだたいているのでそちらも見ていただきたい。
事務局の岡村さんが取材を受けているので、岡村さんの
<思い>も知ることができるかもしれない。
さぽらんてホームページ http://www.saporant.jp/
昨日の研修会は
「ライフステージごとの実践から学ぶ自閉症の人たちへの支援」という
テーマだった。シンポジウム形式で行われ、4人の実践報告をもとに、参加者の
みなさんと共に、テーマについて再考するという目的で企画した。
スタッフは、手作りの名札をして会の運営をした。
年度末にもかかわらずたくさんの参加者の方・・。スタッフと合わせたら
100人以上。会に参加したみんなで「自閉症の人への支援」に
ついて一緒に考える時間を創ることができたように思う。
会場も熱気があって、外が寒いことを忘れるくらいだった。
参加された方々もみんなあったかい人ばかり・・(感想を読んでもわかります)。
どんな様子だったかはprat2以降で・・・。
参加者のみなさん
スタッフのみなさん
ありがとうございました。
本当に本当にお疲れ様でした。
ふじた くみ