令和元年度バリアフリー講習会in大分港の開催について[2019年09月06日(Fri)]
旅客船乗組員等を対象としたバリアフリー講習会を開催
―ラグビーワールドカップ開催前に大分港で−
(公財)九州運輸振興センターでは、日本財団の支援と助成を受け、9月4日(水)、大分市 大分港フェリーターミナルにおいて、九州運輸局との共催による「バリアフリー講習会in大分港」を開催しました。
大分港での開催は、昨年に引き続き2回目となりましたが、9月から開催されるラグビーワールドカップの試合会場となる大分県には、旅客船・フェリーを使って多くの観戦者が訪れることが予想されることから、直接、旅客と接する機会が多い旅客船乗組員などを対象に、体の不自由な方や高齢者の接し方・注意点などを学びました。
講習は、実技と座学に分け実施しました。実技では、車いす・高齢者疑似キッドなどの器具を使用し、(一社)大分県介護福祉士会の指導により行われ、車椅子体験ではフェリー内での移動や船内各部屋の施設を利用する際の障害の体験や介助体験、高齢者疑似体験では待合所の椅子等の障害物がある中での通行、階段、エレベーターの利用、また、受付窓口での乗船名簿への記載など、高齢者や体の不自由な方と同様な立場での疑似体験をして頂きました。
座学では、(公財)交通エコロジー・モビリティ財団の橋徹氏から、バリアフリー法等バリアフリー制度の説明と旅客船におけるバリアフリーの基準や高齢者・障害者への接遇・介助に当たっての心構えなどの講義が行われるとともに、障害者の日常等を知ってもらう為に、高橋氏とNPO法人自立支援センターおおいたの後藤秀和理事長との直接対話方式により、公共交通機関の利用を始め日常の行動などを紹介して頂き如何に障害者の行動が大変であるかなど、生の声を聞いて頂きました。
当日は、10社から36名の参加者がありましたが、参加者から「体験して初めて高齢者などの体を動かすことの難しさを実感した。この体験を今後の対応の際に生かしたい。」「健常者では考えられないことが障害となることがわかった。気配りが大切であることを感じた。」などの感想も聞かれ、本教室に参加された皆様の今後の業務に大変役に立つものであったと確信しました。
当センターでは、今後も九州運輸振局等と連携したバリアフリー教室を九州各地で継続的に実施することにより、旅客船における一層のソフト面のバリアフリーの進展に寄与したいと考えています。