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小刀根トンネルを調査しました [2017年12月08日(Fri)]
こんにちは。交通文化振興財団事務局です。

12月に入ったと思ったら、あっという間に一週間が過ぎました。12月は「師走」とはよく言ったものですね。さて、11月30日に実施した、小刀根トンネルの調査の様子についてご紹介いたします。
小刀根トンネルは、福井県敦賀市に残されている旧北陸線のトンネルで明治14年に建造されています。日本人技術者により建設された鉄道トンネルとしては、京都の逢坂山トンネルに次ぎ2番目となりますが、逢坂山トンネルは西口側が残されていないため、全てが現存する事物としては最古のものとなります。

JR近江塩津駅で、今回の調査にご同行いただく茨城大学の堤 一郎特任教授、記録撮影をお願いしているカメラマンと合流し、車で小刀根トンネルへ。県道を少し脇に入ったところにひっそりと佇んでいます。まずは敦賀方の坑門から調査開始です。

近江塩津駅.jpg


塩津看板.jpg

近江塩津駅


敦賀方.jpg

敦賀方の坑門。こちらの断面は煉瓦積みとなっています。


敦賀方扁額.jpg

要石には明治14年の文字


敦賀方調査2.jpg

各部の記録撮影やデータ確認を行いました。


敦賀方調査1.jpg

気になるところは実測します。


文化財標.jpg

敦賀市の指定文化財となっています。


徒歩で通り抜けて米原方の坑門へ
米原方坑門.jpg

米原方の坑門。こちら側の要石にも文字があったと思われますが、現在は判別不能です。


米原方調査1.jpg

敦賀方と同じく、実測や記録撮影を行いました。
こちらの断面は、上部のアーチ部は煉瓦積み、下部は石積みとなっています。


内部は、天井は煉瓦、壁面は敦賀方の一部が煉瓦で、その他は石材となっています。山の岩盤が露出している箇所もあります。

天井部分.jpg

上部は煉瓦積み


内部.jpg

敦賀方から米原方。トンネル内に照明は無いため真っ暗です


内部壁面2.jpg

敦賀方より約9.5mまでの壁面は煉瓦積み(写真の右側)。それ以降は石材となっています。


内部壁面.jpg

トンネルの中央付近には山肌が露出している箇所もあります。


内部調査1.jpg

カメラマンの撮影用ライトの明かりを利用して、内部も調査


内部調査2.jpg

一か所待避所が設けられていました。


内部撮影.jpg

撮影用のライトを使用して内部も記録撮影しました。


昭和32年に北陸線の疋田〜木ノ本間が別ルートに変更となった際に、小刀根トンネルを含む区間は柳ケ瀬線となり、昭和39年には路線廃止となりました。柳ケ瀬線の区間には、小刀根トンネルの他、曽々木、刀根、柳ケ瀬の各トンネルが残されていましたが、曽々木トンネルは消滅し、刀根、柳ケ瀬の両トンネルは車道として利用するため改修が施されています。そのため建設当時の姿を現在も留めているのは小刀根トンネルのみとなります。これからも明治の技術を伝える事物として保存されることを願います。

〜ご支援のお願い〜
12月22日まで、所蔵資料のデジタルアーカイブ作成のため、インターネット上での募金「クラウドファンディング」を実施しています。クラウドファンディングが成功し、デジタルアーカイブが完成すると、当財団が所蔵する写真資料等をインターネットを通じてご覧いただくことが可能となります。ご支援のほど、よろしくお願いいたします。
詳細の確認・ご支援は https://readyfor.jp/projects/koutsubunkaよりお願いします。
Posted by 交通文化振興財団事務局 at 13:59 | 文化遺産調査 | この記事のURL