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旧別府鉄道の保存車両(その2) [2019年02月08日(Fri)]
こんにちは。交通文化振興財団事務局です。

立春に入り春を思わせるような陽気を感じる日があったかと思えば、翌日は一転して冬に逆戻りと、寒暖の差が大変激しい日が続きますね。今週末はグッと気温が下がるようですので、風邪などで体調を崩されぬようお気をつけください。
さて、前回に引き続き、1月20日に実施した旧別府鉄道の保存車両調査の様子をご紹介します。午前中に視察した播磨町郷土資料館から、加古川市の円長寺駅ポケットパークに移動し、午後からはキハ2号を調査しました。
当日は、キハ2号の保存・修復の活動を進めている「旧別府鉄道キハ2号を守る会」の活動日ということで、現地では、同会の皆様にご案内頂きながら調査を進めました。車体の状態や機関、台車等の各部の確認に加えて、現在作業中の窓枠修繕やこれまでの修復作業、これからの展開について同会の皆様と有意義な意見交換をすることができました。
今回調査したキハ2号は、元は三岐鉄道のキハ1形の5号で、1931(昭和6)年に日本車輌製造で製造されています。製造時はガソリン動車でしたが、戦時中の代燃化、戦後のガソリン動車への復元を経て、1951(昭和26)年にディーゼルエンジンへ機関換装が実施され、ディーゼル動車となっています。ちなみに、車両の両端の荷物デッキは、戦時中の代燃化時に取り付けられています。三岐鉄道での電車化の進展により、1965(昭和40)年に別府鉄道へと売却されキハ2号となりました。別府鉄道では、1984(昭和59)年の廃止まで活躍しました。
キハ2号が保存されている場所は、旧別府鉄道野口線の線路跡を整備した「松風のこみち」に隣接した公園で、別府鉄道野口線円長寺駅の跡地のすぐ近くとなります。また、前回ご紹介した播磨町で保存されている車両も、別府鉄道土山線の線路跡を整備した「であいのみち」に隣接している播磨町郷土資料館で保存・展示されています。双方の車両とも、実際に使用されていた現地で保存されているという絶好のロケーションを活かしながら、これからも地域の産業遺産として保存・活用されていくことでしょう。
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両端の荷物デッキは代燃化時に取り付けられている

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守る会の皆様と各部分の確認・調査

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車内の確認・調査

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修復のため部材を取り外した奥に「三岐」の文字が見られた

帰路は、旧別府鉄道の廃線跡をたどりながら、山陽電鉄の別府駅へと向かいました。廃線跡は歩道として綺麗に整備されていますが、途中の交差点に残された踏切の線路が、かつて、この地に鉄道が走っていたことを物語っていました。
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線路跡の遊歩道に残る踏切跡

今回の調査では、「旧別府鉄道キハ2号を守る会」様、「播磨町郷土資料館」様、播磨町文化協会副会長の南正晴様にご協力いただきました。また、茨城大学教育学部の堤一郎特任教授と共同で調査を実施いたしました。

2月11日(月・祝)まで、旧別府鉄道キハ2号を守る会様が加古川市で写真展を開催されています。写真展の詳細や同会の活動についてはこちらをご覧ください。
Posted by 交通文化振興財団事務局 at 15:44 | 文化遺産調査 | この記事のURL