ハンセン病「グローバル・アピール2008」を発表 [2008年01月31日(Thu)]
サヒラ・ハンディちゃん,アメー・ジュマ・マホメド君と笹川会長 さる1月28日、ロンドンにある英国王立医学協会において、ハンセン病グローバル・アピール2008が発表された。グローバル・アピールは、2006年からハンセン病の制圧とハンセン病に関わる人権問題の解決を目的として毎年1月の最終日曜日の世界ハンセン病デーにあわせ発表されている。第3回目となる今年は、「ハンセン病に対するスティグマ(社会的烙印)と差別をなくすために」というテーマのもと、世界的に人権保護活動を行う9団体の代表者の連名で発表された。主な団体は、アムネスティインターナショル、国際法律家委員会、国際セーブ・ザ・チルドレン同盟、世界女性サミット財団、日本財団など。(写真右:英国王立医学協会) ハンセン病は、伝染力が弱く、治療方法の確立により治る病気である。しかし、顔面の変形や、手足の欠損などの後遺障害により、回復後も差別と偏見をもたれることが多い。また、回復者のみならず、その家族までもが教育や就業機会における差別の対象となっている。この差別を克服すべく、今回のアピールとなった。 アピールを読み上げたのは、タンザニア連合共和国、ザンジバル島から来たハンセン病回復者のサヒラ・ハンディちゃん(11歳)とアメー・ジュマ・マホメド君(12歳)。2人ともタンザニア国外に出ることは初めてで、100名ほどの聴衆の前に立ち少し驚いたようだったが、しっかりと大きな声で読み上げた。(写真:グローバルアピールを宣言する2人) グローバル・アピール2008を主導するのは、WHOハンセン病制圧特別大使で、日本国ハンセン病人権啓発大使も勤める日本財団の笹川陽平会長である。基調講演に立った笹川会長は、「世界人権宣言の精神に則り、ハンセン病の人権問題を解決するために手を携えて活動しよう」と関係者の協力を呼びかけた。 今後、笹川会長らは、国連人権理事会においてハンセン病による差別撤廃のガイドラインを制定、国連総会における決議の採択を目指し活動する。 *動画はコチラ |