ALS国際シンポ開催〜アジアで初めて〜 [2006年11月30日(Thu)]
11月26日から7日間の日程で、筋萎縮性側索硬化症(ALS:Amyotrophic Lateral Sclerosis)国際シンポジウムが横浜で開催されている。このシンポジウムは、今回で17回目。アジア地域では初の開催となる。
29日には、「日本ALS協会」の設立20周年事業としてALS患者のコミュニケーション障害を克服するためのワークショップが、患者・家族や医師、研究者など約420人の参加で開催された。日本財団はこのワークショップに助成している。 国内のALS患者は推定約7千人。ALSは筋肉が萎縮していく進行性の難病で原因や治療法もいまだ確立されていない。ALSの症状が進むと言語機能に障害を起こし、意思の伝達が不自由になる患者もいる。ワークショップでは、“話したい”という患者の願いに応え“対話”を可能にするための医師などの研究や支援機器が紹介された。 星城大学の畠山卓朗教授は「良い機器だけでコミュニケーションが生まれるのではなく、患者の伝えたい気持ちとその気持ちを汲み取ろうとする努力がコミュニケーションを成り立たせる」と、患者と介護者の信頼関係の重要さを強調した。 またワークショップでは、ALSと闘いながら社会との接点を求め、強く生き抜いた患者の闘病生活を紹介した。病状の進行と闘いながらALSを知ってもらうために80回を超える講演を行った元教師や足で書いた「書」の個展を開催した患者の生き方が紹介されると、会場は感動の雰囲気に包まれた。 29日開催のワークショップ(パシフィコ横浜) |