ナショナル・フォーラムに参加したコロニー代表者たち
ハンセン病回復者が差別の撤廃や尊厳の回復、社会復帰の実現を目指す「ナショナル・フォーラム地域大会」が9月7日、インド・コルカタで開催され、WHO(世界保健機関)のハンセン病制圧特別大使をつとめる
日本財団の
笹川陽平会長は「皆さんがメッセージを発信し行動してこそ、差別を消すことができる。人間として生きていくための最低限の権利と尊厳を勝ち取ろう」と参加者を激励した。(写真右:日本財団笹川陽平会長)
ナショナル・フォーラムは2005年に初めて
デリーで全国大会が行われ、患者や回復者の声をインド政府や国民にアピールする大きな一歩となった。その後、インドを東西南北の4地区に分けた地域大会で、よりきめ細かい
差別撤廃運動を目指すことになり、昨年11月には初の地域大会が西部地区のムンバイで開催された。
東部地域に当たる今回が2度目の地域大会で、大会には約300人の回復者が参加。ナショナル・フォーラム代表で自らも回復者であるゴパール博士は「ハンセン病回復者は病気が治っても社会に復帰できない。大会を通じて強い組織とリーダーを作り、解決策を探ろう」と訴えた。(写真左:ナショナル・フォーラム代表ゴパール博士)
また、回復者の代表が次々に壇上にあがり、「車も通らない田舎のコロニーには、われわれの生活を政府やNGOの人が見に来ることもない」「政府機関での雇用機会を与えてほしい」「政府からもらっているのは月200ルピー(約500円)。これでは物乞いをするしかない」など、政府の対策や不満を訴える声が次々に出され、ハンセン病回復者の両親を持つ少女は「今は学校へ行っているが、職が見つからなかったら私も両親と同様、物乞いをするしかない」と将来への不安を訴えた。(写真右:要求を訴える回復者のラムナさん)
これに対し笹川会長は「問題を解決するには5年、10年とかかるかもしれないが、ナショナル・フォーラムが政府やNGOとうまく連携を取り、回復者の皆さんが1日も早く自立できるように全力を尽くす」と答えた。
インドではハンセン病の患者や回復者が暮らすコロニーが約700ヶ所確認されており、日本財団は2006年12月、デリーに
ササカワ・インド・ハンセン病財団(
SILF)を設立、ハンセン病回復者の経済的自立と社会復帰支援に取り組んでいる。3回目となる南部地域の大会も年内に予定されている。(写真左:ナショナル・フォーラム地域大会の様子)
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