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高次脳機能障害に必要な支援とは 東京でシンポジウム [2008年07月28日(Mon)]


NPO法人東京高次脳機能障害協議会 理事長 細身みゑ氏(右)ら


病気や交通事故などで脳の損傷を受けたために起こる記憶・言語障害のほか精神的障害などを総合して「高次脳機能障害」と呼び、東京だけで5万人近い患者がいる。しかし、行政の対応は不十分なのが実情だ。こうした中7月6日には、NPO法人東京高次脳機能障害協議会(理事長 細見みゑ)が主催したシンポジウム「いま、ほしい!支援を実現するために」が日本財団ビルで開かれ、参加した約200人が高次脳機能障害者の支援のあり方について考えた。

日本スウェーデン福祉研究所取締役のグスタフ・ストランデル氏は講演で、手厚い福祉で知られるスウェーデンの福祉政策や脳損傷者支援の現状に触れ「1980年代から高齢化が進み、日本よりも時間をかけながら少しずつ経済成長を遂げながら高福祉を実現してきた」と語った。さらに「福祉関係者や行政の担当者は理念を持って様々な障害者のケアの方法を考えなくてはならない。日本で成功した例もある。福祉の現場では障害者の人格の尊重を実現していくべきだ」と指摘した。(写真:グスタフ・ストランデル氏)

続いて、渡邉修・首都大学東京大学院教授が「東京都の現状から考えること」として講演。渡邉氏は、2007年度の東京都高次脳機能障害者実態調査に触れ、都内の高次脳機能障害は約4万9千人と推計。リハビリ次第で脳の適応力が増し、社会復帰が可能であるにもかかわらず、精神病と判断されて精神科病棟に入院させられている人や、職場の理解・協力が得られないために仕事を断念せざるを得ないケースが多いことを明らかにした。その上で「今後は損傷当初の医学的な対応だけでなく、社会復帰ができるようケアする就労施設の拡充や福祉サービスが必要だ」と語った。この後関係団体の代表によるパネルディスカッションもあった。(写真:渡邉修氏)

東京高次脳機能障害協議会は、脳に障害を受けた本人や家族、支援者ら10団体が加盟、日本財団もその活動を支援している。シンポは、国や都へ制度の改善・充実の提言、高次脳機能障害についての認知度を高めるための活動など、10項目にわたる同協議会の今後5カ年の活動計画を発表して閉幕した。(写真:会場横ではスウェーデンの福祉用グッズの紹介も行われた)

東京では07年に高次脳機能障害者実態調査(結果はことし5月に発表)を実施し、この結果を基に施策を検討していく。脳障害の本人や家族たちがどのような支援を求めているのかについて知り、当事者が“その人らしく”生きていけるよう、具体的かつ十分な支援体制を整えることが急務といえよう。NPO法人東京高次脳機能障害協議会(TKK)電話:03-3408-3798まで。(森 啓子)

◇NPO法人東京高次脳機能障害協議会(TKK)加盟団体◇ 
1.高次脳機能障害者のつどい「調布ドリーム」 
2.高次脳機能障害若者の会「ハイリハ東京」 
3.高次脳機能障害を考える「サークルエコー」 
4.脳外傷友の会「ナナ」東京地区会
5.高次脳機能障害者 家族会 かつしか
6.高次脳機能障害者の自主グループ「コージーズ Kozy’s」
7.高次機能障害若者の会「メビウスのWA」
8.高次脳機能障害者と家族の会 
9.世田谷高次脳機能障害連絡協議会 
10.NPO法人VIVID(ヴィヴィ)


大勢が詰め掛けた会場
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ブックマークに追加する Posted by 日本財団 広報チーム at 09:50 | 福祉・医療 | この記事のURL | コメント(0)
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