今ここにある「まちなみ」を磨く 新潟全域でネット博覧会 [2008年04月16日(水)]
![]() 「まちなみ」再発見の原点になった村上人形様めぐり。今年も多くの観光客がやってきた 「新潟県まちなみネットワーク」が開催するインターネット博覧会『新潟県まちなみ博』が開幕した。新潟県の各地で町づくりや歴史遺産の保全に取り組んでいる41団体が連携し、それぞれの地域の魅力や活動を発信するネット拠点だ。「まちなみ」を合言葉に、ゆくゆくは観光新潟の起爆剤になろうという大きな志を持って、4月1日、運用を開始した。 「新潟県に数多く残る町屋、雁木、原風景的田園を紹介する」というサイトマップは、「地域」「まちなみの種類」「みごろの季節」の3つの扉が設けられ、それぞれ関心のあるテーマに入っていくことができる。「地域」は新潟県を上越・中越・下越・佐渡の4地域に分け、「種類」は城下町、港町、宿場町、寺町などに整理されている。さらに進むと、地図とともに「まちなみ解説」「名物・特産品」「お勧めコース」が案内される。(写真:インターネットに登場した『新潟県まちなみ博』) 地域のまちなみを再発見し、町おこしの原動力として活用しようという試みは、全国的に広がりつつある。それらはNPO法人など、地域に密着したグループが個々に取り組んでいるケースがほとんどで、各団体が連携し、県全域でネットワークを組む「新潟県まちなみネットワーク」は前例のない実験場だ。2006年10月に32団体で発足した同会は、シンポジュウムなどを開催、日本財団の助成事業としてネット博覧会開催にこぎつけた。(写真:2006年10月に上越市で開催された「新潟県まちなみネットワーク」設立総会) ネットワーク設立の背景には、観光客の激減という深刻な現実があった。新潟県の観光はスキー、温泉、佐渡を3大資源として賑わってきたが、近年、そのいずれもが伸び悩んでいる。そうした事情から「従来のブランドに頼るのではなく、暮らしの中に残されている生活や歴史を再発見してもらおう」という発想が提起された。成功例は身近にあった。県北部の村上市で展開されている「村上町屋商人会」の活動である。(写真:村上では「まちなみ」造りも市民参加で) 市の道路拡幅計画で、旧街道沿いに何代も営まれてきた町屋商家が取り壊しの瀬戸際に立たされた村上市中心商店街の若手経営者らが、「城下町として蓄積されてきた生活文化を大切にすることこそが町おこしになる」と考え、グループを結成した。以来10年、3月の人形様めぐり、9月の屏風まつりなど、昔からの町屋の暮らしを遠来の人々に見てもらう工夫が多くの人たちの心を捕らえ、斜陽の商店街をよみがえらせた。(写真:外観・内装も昔の町屋に戻した和菓子店は、客足が増えた(村上市大町で))リーダーの吉川(きっかわ)真嗣さんは家業の鮭加工業の専務さん。全県ネットワークの提案者であり、「新潟県まちなみネットワーク」の会長を務める。「町おこし」は地域単位の活動が重要であるとしても、ネットワークを組むことによって立体的な「県おこし」へ、大きな力が生まれると考えている。『まちなみ博』というホームページから、埋もれていた新潟の魅力が広く知られていくことになりそうだ。 |






「新潟県に数多く残る町屋、雁木、原風景的田園を紹介する」というサイトマップは、「地域」「まちなみの種類」「みごろの季節」の3つの扉が設けられ、それぞれ関心のあるテーマに入っていくことができる。「地域」は新潟県を上越・中越・下越・佐渡の4地域に分け、「種類」は城下町、港町、宿場町、寺町などに整理されている。さらに進むと、地図とともに「まちなみ解説」「名物・特産品」「お勧めコース」が案内される。(写真:インターネットに登場した『新潟県まちなみ博』)
ネットワーク設立の背景には、観光客の激減という深刻な現実があった。新潟県の観光はスキー、温泉、佐渡を3大資源として賑わってきたが、近年、そのいずれもが伸び悩んでいる。そうした事情から「従来のブランドに頼るのではなく、暮らしの中に残されている生活や歴史を再発見してもらおう」という発想が提起された。成功例は身近にあった。県北部の村上市で展開されている「村上町屋商人会」の活動である。(写真:村上では「まちなみ」造りも市民参加で)
市の道路拡幅計画で、旧街道沿いに何代も営まれてきた町屋商家が取り壊しの瀬戸際に立たされた村上市中心商店街の若手経営者らが、「城下町として蓄積されてきた生活文化を大切にすることこそが町おこしになる」と考え、グループを結成した。以来10年、3月の人形様めぐり、9月の屏風まつりなど、昔からの町屋の暮らしを遠来の人々に見てもらう工夫が多くの人たちの心を捕らえ、斜陽の商店街をよみがえらせた。(写真:外観・内装も昔の町屋に戻した和菓子店は、客足が増えた(村上市大町で))