清潔な日本が好き クイズ大会優勝の中国大学生が感想文 [2008年04月09日(Wed)]
東大の赤門前で記念撮影 日本人は親切で礼儀正しく、街は清潔で静か。日本が大好きになった――。日本の知識を競い合うクイズ大会で優勝し、その副賞として1月に日本に招待された中国の学生たちがその感想文を日本科学協会に寄せた。8日間の短い旅だったが、大半が初めての来日で、日本各地で受けた感動を率直に記している。 クイズ大会は中国の大学に日本の図書を贈るプロジェクトの一環として、日本科学協会が日本財団の支援で実施している。来日した学生は4回目の昨年9月に華東地域、吉林省、黒龍江省の3地域で開催した大会に優勝したメンバーと司会者ら22人。引率の張鳳傑・佳木斯大学外国語学院院長ら4人とともに1月24日に来日、31日までの日程で東京、沖縄、神戸、京都を回った。(写真:笹川会長の話に耳を傾ける学生) 感想文で多くの学生が触れているのは、中国と比較して「街が清潔で、日本人は礼儀正しい」と感じたことだ。「透き通るほどの清潔な国」(長春師範学院・呂鑫さん)、「「言葉にならないほど清潔で、電車内でも静か」(浙江工商大学事務員・宗穎さん)「ゴミ箱が少ないのに、街の環境が清潔なのに心から感服した」(安徽中澳科技職業学院・孫文博君)――などと記したほか、「確実に日本の方が中国より進んでおり、4大文明の発祥地といわれた中国が、いまや文明上の廃墟になってしまった」(浙江工商大学・胡傑君)、「ソフト面で日本と中国では大きな開きがあると実感した」(浙江工商大学・葛Yさん)と、率直な感想を書いた学生も。 (写真:女子学生は京都で和服を着て大喜び) 日本財団を訪問した際、笹川陽平会長が「親日家ではなく知日家になってほしい」と要望したが、南京大学の初延安君は日本の学生との交流を通じて「若者同士が意見交換をして相手の国の状況がよく分かった。教科書や本では学べない内容だった」と書いている。浙江工商大学の孫燕さんも「日本に行くのは夢だったが、日本はやっぱり好き。またゆっくり体験したい」という感想を寄せた。(写真:訪れた玩具店でおどける2人) 沖縄の海に触れ「童話の世界みたい」(湖州師範学院の顧雅芳さん)、「こんな美しい海は初めて」(佳木斯大学・李楊さん)と感動した様子を記した学生もいる。一方、沖縄の「ひめゆり平和祈念資料館」を見学した感想として、浙江工商大学の葛Yさんは「平和の大切さを切々と感じ、資料館でおばあさんの体験を聞きながら、小さいころに祖母から聞かされた波乱と苦難に満ちた過去の日々が思い浮かんだ」と書いている。団長の張鳳傑さんは「学生たちは日本文化から影響や薫陶を受けた勤勉さ、まじめさ、信用、実務に励むといった優秀な品格を体現してくれた」と、来日メンバーの日本での旅の態度を評価している。(石井) (英文記事はコチラ) |