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国連提出まで1年 「大陸棚」解釈めぐり国際セミナー [2008年03月13日(木)]


盛況だった「大陸棚セミナー」

国連海洋法条約に基づく200海里を超える大陸棚の限界の設定」をテーマに、海洋政策研究財団(シップ・アンド・オーシャン財団)がこのほど開催した「大陸棚セミナー」は、関係省庁や研究機関、それに各国の在日大使館員ら約180人が出席する盛況となった。国連の「大陸棚限界委員会」への申請期限が2009年5月に迫っているため、「国連海洋法条約」の条文解釈や大陸縁辺部をどう設定するか、海底の国境画定合戦が熱を帯びているのだ。(写真:参加者は各国大使館員ら180人)

大陸棚セミナーは2月27日、東京・赤坂の日本財団で開かれ、「200海里を超える大陸棚の法的レジューム」「国連海洋法条約第76条の実施―その困難さ」について、報告と質疑が行われた。報告者はオランダ・ユトレヒト大学海洋法研究所のアレックス・オウデ・エルフェリンク上級研究員、立教大学法学部の兼原敦子教授、海洋法諮問委員会の谷伸議長、大陸棚限定委員会の玉木賢作委員、国連海事海洋法課のヴァーツラフ・ミクルカ課長。(写真:オランダからの報告者、エルフェリンク氏(手前))

「国連海洋法条約」により、海の境界は@領海(沿岸から12海里)A排他的経済水域(領海以遠200海里)など、沿岸国の管轄権の種類と範囲が規定され、さらに陸地縁辺部の外縁が200海里を超えて延びている場合、最大350海里までは「大陸棚」として、その沿岸国が天然資源の探査・開発を優先的に行うことが認められる。その認定を行う機関が国連の「大陸棚の限界に関する委員会」で、データの提出期限があと1年余となっている。

しかし海底の地形・地質は複雑で、そこに「国境線」を引くことは極めて困難。人類にとって前例のない作業だけに、海洋法条約の条文解釈も確定したわけではなく、さまざまな思惑が飛び交っている。中でも「大陸棚の定義」を定めた第76条と、「200海里を超える大陸棚の開発に関する支払及び拠出」に関する第82条は難解で、「大陸棚限界委員会」がどのような根拠で審理を進めていくか、関係各国は情報収集に懸命だ。(写真:大陸棚の概念図)

そうした中で日本は、6カ国1地域と接するという複雑な利害立地にあることから、説得力のある「大陸棚の限界に関する情報」が策定できるか最終段階を迎えており、提出に向け科学的データの収集が進められている。それだけに関係各機関の今回のセミナーへの関心は高く、外務省や経済産業省、防衛省、海上保安庁など関係省庁や、国の研究機関、大学の国際法研究者らが多数、詰め掛けた。

また20カ国にのぼる在日各国大使館からも職員が参加、人類の共有資源でもある海底資源をめぐる情勢を収集していた。海洋政策研究財団は今後とも大陸棚に関する各国の動き、国連での法解釈の傾向などの情報を整理し、提供していくことにしている。
ブックマークに追加する Posted by 日本財団 広報チーム at 09:30 | 海と船 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)