ケニアのろう教育に支援を ギャローデット元奨学生が訴え [2007年10月24日(水)]
![]() ケニアのニクソン・カキリさん 米国・ワシントンにあるギャローデット大学は、ろう・難聴学生のための視覚的なコミュニケーション環境が整った教養課程大学だ。日本財団はこの大学に「世界聴覚障害者リーダーシッププログラム基金」という奨学金制度を設け、発展途上国の優秀なろう・難聴学生を支援している。この制度で学び、母国のケニアで活躍しているニクソン・カキリさんがこのほど来日、ケニアのろう教育のための支援を訴えた。 カキリさんは、2005年に日本財団の招きで来日し、ろう学校などの施設を訪問、聴覚障害者のための教育事情を視察した。大学卒業後、ケニア・ナイロビに戻り、政府機関で障害者に関する調査事業を担当。ろう女性が教育を受けることによってどう変わるのかという秋田大学との共同研究も続けている。今回の来日の主目的はこの研究のためで、帰国するに当たって日本財団を訪れた。 カキリさんはケニアの田舎育ちだが「奨学生になって人生が大きく変化した。奨学生に選ばれなかったら、あんな教育は受けられなかっただろう」と、ギャローデット大学で学んだことについて感謝していた。カキリさんによると、ケニアではろう教育が充実しておらず、ろう者が高い教育を受ける機会はほとんどない。ろう問題に対する政府の予算が少ないのが大きな原因であり、日本の支援を要請したいと強調した。(写真:05年の来日の際、日本財団で講演したカキリさん)一方、ろう者のために活動をするケニアのろう協会が機能しておらず、カキリさんは「協会の強化も大きな課題だ」と話している。もう一つの課題は、ケニアの手話をろう者の言語として認めてもらうことで、ろう学校の教員に対してケニア手話を使うよう働きかけていきたい意向だ。日本でも日本手話を基本に日本語の読み書きを教えるバイリンガルのろう学校「学校法人明晴学園」がようやく来春東京に誕生することになっており、カキリさんの後輩の学生3人がこの夏来日した際、明晴学園の前身である「龍の子学園」を視察した。 カリキさんは、いったんケニアに帰国。この後、モンゴルのろう団体の依頼でろう教育・就労問題などろう者のための社会基盤強化の活動を始めるという。 (英文記事はコチラ) |






カキリさんはケニアの田舎育ちだが「奨学生になって人生が大きく変化した。奨学生に選ばれなかったら、あんな教育は受けられなかっただろう」と、ギャローデット大学で学んだことについて感謝していた。カキリさんによると、ケニアではろう教育が充実しておらず、ろう者が高い教育を受ける機会はほとんどない。ろう問題に対する政府の予算が少ないのが大きな原因であり、日本の支援を要請したいと強調した。