海と山と大地をつなぐインタープリター養成講座 [2007年06月11日(Mon)]
「木」をテーマにフィールド研修する職員たち 新潟県上越市の教育委員会が進めている「謙信KIDSスクール」は、新年度とともに2年目のプロジェクトがスタートし、市内の海や山を教室にして19の「楽校」が賑わいを見せている。担当する生涯学習推進課はこのほど自然教育の専門家を招き、「海と山と大地をつなぐインタープリター養成講座」で職員のスキルアップに励んだ。日本財団は青少年の健全育成に寄与する活動だとしてその研修会を支援している。 「謙信KIDSスクール」は郷、森、空、海などテーマ別に19の「楽校」を開設し、市内の小学生から高校生までを対象に参加者を募集、年間を通じて週末に5、6回の教室を開講して子どもたちにさまざまなチャレンジの機会を提供する。ほかに音、美、木、緑、さらにはソバ、発酵など食に関するものや、レルヒ、古径といった郷土に関わる先人の名を冠したスキー、日本画の楽校もある。プロジェクト名の「謙信」は、もちろん郷土の英雄・上杉謙信にちなんでいる。 「楽校」は子どもたちが故郷を愛し、郷土の歴史や自然に触れて知的探究心を高めていくことが目的で、それぞれの分野の専門家が指導に当たる。全体をコーディネートする生涯学習推進課の職員にとっては、子どもたちの探究心を引き出し、郷土の自然や歴史に対する興味を抱かせるための力量が必要となる。そこで課員が自主的に企画したのが「海と山と大地をつなぐインタープリター」養成講座だ。 「自然」と「色」について学ぶ研修参加者 生涯学習推進課の植木卓課長は「合併で同じ街の市民になった子どもたちが、こうした活動で郷土を知り、交流を深めていけたら素晴らしい」と語り、自らも研修会で汗を流していた。参加した職員たちも、自分たちのインタープリター度が「謙信KIDSスクール」を豊かなプロジェクトにしていくかどうかを左右することから、真剣に取り組んでいた。 |