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海舟・万次郎・龍馬 高知の坂本龍馬記念館でシリーズ展 [2009年11月17日(火)]


11月は「龍馬月間」。龍馬像に間近で対面できる

高知市浦戸の高知県立坂本龍馬記念館で、「風になった龍馬展〜勝海舟・ジョン万次郎・龍馬」が開催されている。同館が開館20年を迎える2011年に向け、3年連続で開催するシリーズ企画展で、第1弾の今年のテーマは「時代の不思議」。幕末という時代が巡り合わせた3つの魂の軌跡が、多くの資料を使って解説されており、入場者は熱心に見入っている。
若い龍馬ファンらでにぎわう「風になった龍馬展」

黒船が日本の眠りを覚ました1853年(嘉永6年)、海舟は幕府の募集に応じて「海防意見書」を提出した気鋭の幕臣31歳。土佐清水の漁師・万次郎はその前年、10年に及ぶ漂流・米国生活を終えて帰国、幕府旗本に取り立てられた27歳。龍馬は江戸に出て千葉道場に入門、修行に励む19歳だった。この3人がともに見据えた先が「世界の中の日本」であることが企画展の要だ。

時代という偶然が3人の人生を複雑に絡め、それが日本の回転に繋がって行く様子が、年譜や家系図、一族の肖像などの展示からたどって行けるよう工夫されている。海舟の書や龍馬の書簡など、多くの文字資料には現代語訳が付けられ、参観者の理解を助けている。

今回の出展で解読された万次郎自筆の扇面

なかでも興味深いのは、万次郎自筆のアルファベット文字だと伝えられる扇面で、その存在は知られていたものの、綴られた意味がこれまで解読できなかった資料だ。館では今回の出展に合わせ大胆に読み下したところ、「不意に鳴り帆になる風の速さかな」という俳句であろうと結論づけた。

3年連続の企画展を開催中の高知県立坂本龍馬記念館

今回の企画展を記念し、シンポジウム「子孫は語る」が開催され、3人の子孫らが先祖らから伝え聞いたその人となりを語って200人の聴衆を魅了した。個人顕彰の記念館としては、同館は岩手県花巻市の宮沢賢治記念館と入場者数でトップを競う人気館だが、地元の入場者比率が低いことが悩み。こうしたシンポジウムなどで地元の関心を高めることも今回のシリーズ展の狙いだ。

11月は「龍馬月間」(15日が龍馬の誕生日。旧暦では命日にもあたる)ということもあって、記念館下の桂浜に建つ坂本龍馬像には恒例の足場が組まれ、多くの観光客や修学旅行生が龍馬と同じ目線で太平洋の彼方を眺めている。そうした龍馬ファンが足を運ぶ記念館は今回の企画展で入場者が増え、期間中に3万人を超えそうな勢いだという。

海舟や龍馬の書の素晴らしさを語る企画担当の前田さん

企画した学芸担当の前田由紀枝さんは「龍馬と語り合いたいという思いで来館される20代、30代の人たちが多いようです。このシリーズ展が、龍馬が目指した自由、平等、平和の社会建設を考えていただくきっかけになればと願っています」と語っている。今回の「時代の不思議」展は来年1月11日まで。来年秋には「時代の力」展、2011年秋は「時代は未来へ」展が開催される。この企画展は日本財団が助成している。【加藤春樹】
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Posted by 日本財団 広報チーム at 09:08 | 文化・教育・社会問題 | この記事のURL | コメント(0)
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