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地域で迎える最期の日 米国ホスピスの実情視察 [2009年10月28日(水)]


デーケンさんらが訪問したモンゴメリー・ホスピス

「死生学」をライフワークとし、長年にわたり日本のホスピス運動に貢献してきた哲学者でカトリック司祭のアルフォンス・デーケン上智大学名誉教授(77)が9月中旬、医療・福祉関係者らとともにホスピスの先進事例を学ぶため、米国を訪れた。一行はニューヨーク州やその郊外のセイント・ビンセント病院、ローザリー・ヒル・ホーム、ワシントンD.C.に隣接するメリーランド州のモンゴメリー・ホスピスなど全米を代表する様々な形態のホスピスを視察した。
日本のホスピス運動に貢献したきたデーケンさん(右)

米国では多くの人々が最期の時間を自宅で過ごすことを希望しており、在宅ホスピスの発展がめざましい。現在、緩和ケアを受けているかなりの人々が自宅で生活しているという。こうした在宅ケアを支えているのは医師看護師、グリーフ・カウンセラー(悲嘆カウンセラー)、音楽療法士、ボランティアなどで構成された緩和ケアチームだ。患者が亡くなったあとの遺族のケアも義務化されており、がん患者を抱えた家族にとって心強いサポートであると高い評価を得ている。

モンゴメリー・ホスピスの室内

今回訪問したホスピスのうちモンゴメリー・ホスピスは、緑あふれる閑静な住宅街の中にある。この地域で初めて在宅ホスピス・ケアを提供して以来、毎年約1,400人の患者と約5,500人の家族・遺族のケアに当たっている。「ホスピス・アット・ホーム」をモットーに、一人ひとりの患者を個人として尊重し、残された日々を快適に過ごしてもらうための環境づくりに熱心だ。いつでも安心して地域で暮らせるよう、スタッフ同士の連携、地域のボランティアの協力を得て、24時間対応できる体制を整えている。また、家族のいない患者も受け入れ、最期の日まで尊厳をもって生きられるよう、温かいケアを目指している。

ホスピスの在り方について語るモンゴメリー・ホスピスの関係者

ホスピス運営のためトレーニングを受けた募金活動専門のスタッフが寄付集めを行っており、その方法もゴルフトーナメントや地域イベントの開催などユニークだ。アン・ミッシェル理事長は「多くの皆さんに楽みながら参加してもらい、理解を得た上で、寄付をしてもらうことが大切。地域のボランティアをはじめ多くの人々がこのホスピスを支えてくれているのです」と話してくれた。

ホスピス内にある亡くなった人をしのんだ小さな記念碑

近年、日本でも在宅ホスピス・ケアの必要性が叫ばれてきているが、医療機関との連携不足や家族の負担増などが懸念されており、今後の大きな課題だ。研修に参加した池垣淳一医師(兵庫県立がんセンター緩和医療担当・麻酔科部長)は「アメリカから学ぶことも多々あった。これからは、患者さんに安心してもらった上で病院から次の地域医療機関へいかにつないでいくかが目標です」と感想を語った。(渡辺桂子)
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Posted by 日本財団 広報チーム at 09:09 | 福祉・医療 | この記事のURL | コメント(1)
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コメント
日本財団の支援を受けて、このほど、古民家を改修してホームホスピスを開設しました。本当の家ではないけれど、普通の家に退院してこられ、私たちが家族のように寄り添います。本当の家族が週末や、都合がつくときに訪れます。始まったばかりですが、住まれている方やご家族には好評です。制度になく運営は大変厳しいです。実施主体はNPO法人です。このような家が、沢山できると良いと感じています。
Posted by: 兼行 栄子  at 2009年11月10日(火) 17:31