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日本とのパートナーシップを強調 ウクライナ駐日大使 [2008年12月22日(月)]


クリニチ・ウクライナ駐日特命全権大使

「ロシアがグルジアに続いてウクライナを攻撃することはあり得ないし、その逆もない。日本とは信頼あるパートナーシップを結びたい」。ウクライナのミコラ・クリニチ駐日特命全権大使は15日、東京の日本財団ビルで「ウクライナの現在と将来展望」と題して講演、ガス紛争をめぐって懸念されるロシアとの関係や今後の日本との経済交流などについて見解を表明した。
ウクライナは、黒海の北部に位置し、1991年のソ連崩壊で独立、民主主義国家の道を歩んでいる。笹川平和財団が主催した講演会で大使はまず、ウクライナの歴史を紹介。「1922年にソ連邦に組み込まれたあと、ソ連はコルホーズ政策(集団農場化)に反対する農民の多くを虐殺し、人工的な飢饉状態を作り出した。そのため1932年から1933年にかけて500万人から1000万人が餓死した」と述べ、2人のおじが亡くなったことを付け加えた。(写真:駐日大使の講演シリーズは笹川平和財団が行っている)

続いてソ連からの独立後「非核化宣言」をしたことに触れ「核の被害を受けた日本にも理解されるだろう」と語った。ロシアとの関係については「よき隣国としてやっていきたい」としながらも、ロシアがウクライナ向けの天然ガス料金の大幅アップを要求していることに対し「ほしければ言い値を払えと言っている。ロシアはやり過ぎだ。タフな交渉になっている」と、ロシアの姿勢を強く非難した。その一方で「戦争になる前に解決すべきだ。ウクライナの人口の12%はロシア人だ。戦争は絶対起きないと信じたい」という希望的観測を明らかにした。

またEU加盟について「ウクライナはヨーロッパの一国だ。EUの一員になるのは当然だ」と、加盟に積極的な姿勢を示し、NATO(北大西洋条約機構)についても「一定のプロセスを経て加盟したい」との見通しを語った。金融危機を克服するためIMF(国際通貨基金)から165億ドル(1兆6000億円)の緊急融資を受けることに対しては「経済の見通しは暗いが、多くの国と協力してこの危機を克服したい」という決意を示した。(写真:熱心に聞き入る参加者)

親欧米路線のユーシェンコ大統領とティモシェンコ首相が主導権をめぐって対立し連立政権が解消された国内政治に関しては、最近リトビン最高会議議長も含めた3人が率いる3党連立政権になったとした上で「1年ぐらい様子を見ないとどのような方向に進むか分からない」とした。最後に日本との関係に触れ「新しい農業プロジェクトを提案したい。粉乳や大豆製品を日本の畜産や食品に利用してほしい。これらが日本の安全基準に合格するよう努力する」と語り、農業面だけでなく日本とウクライナの間で経済交流が進展することに期待感を示した。(石井克則)
ブックマークに追加する Posted by 日本財団 広報チーム at 09:18 | 国際 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
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