昨年の
能登半島地震や
新潟県中越沖地震では、ブロック塀が倒壊して道路が寸断されたり、ブロック塀が隣家に倒れるなどのケースが続出、その処理はほとんどがボランティアによる人力作業で行われた。こうした災害現場では、作業の効率や安全性を考えた場合、動力機材は必要不可欠だ。こうした背景から、今回の講習会はチェーンソーやブロック、コンクリートを破砕するエンジンピックなどの動力機材を操作できる専門性を兼ね備えたボランティアを育成することを目的に開催した。(写真右:講習に使われた機材)
これまで全国各地の災害現場に足を運んだ災害ボランティアコーディネーター、
黒澤司氏らが講師を務め、動力機材の操作や地震、水害を想定したカリキュラムが組まれた。参加者は普段あまり触れることができない動力機材を動かし、その使い方に慣れるのに余念がない様子だった。初日の夜の意見交換会では、ことし6月の岩手・宮城内陸地震の被害を受けた宮城県栗原市の「
くりこま高原自然学校」の
佐々木豊志校長も駆け付け、現状報告をした。(写真左:エンジンピックを使う女性ボランティア)
それによると、原則として被災地への立ち入りは住民のみとされていたが、冬支度を前に栗原市が正式にボランティア活動を認めたという。このため講習会終了後、被災地を目指す参加者も多数見られた。「雪囲い」などが主な活動になる模様で「早速講習会の成果を披露できる」と話す人もいた。講習会を共催したみやぎ災害救援ボランティアセンターの伊藤信一副会長は「この講習会で築いたネットワークと技術を活かして、宮城県沖地震に備えたい」と語った。(写真右:コンクリートを切断する作業にも挑戦)
宮城県沖地震は過去、25年−40年という短い周期で発生している。政府・地震調査研究推進本部の長期評価でも、2007年から10年以内での発生確率は60%、30年以内では99%と、高い確率での発生を予測している。(沢渡一登)