がんと闘う子どもたちの絵画展 悩み事相談のポスターも [2008年11月19日(水)]
![]() 「せっかくもらった命だから、楽しく、悩みや困ったことのない人生に」。小児がんに関するさまざまなサポートをしている「財団法人 がんの子供を守る会」は、創立40周年記念事業として14日から16日までの3日間、千葉市の幕張メッセで行われた小児がん学会で、小児がんの子供たちの絵画展と「がんの子供と家族を支援するシンポジウム」を開催した。絵画展には白血病で入院した静岡県伊東市の石川福美ちゃん(当時8歳)が描いた「悩み事相談会」のポスターなど41点(うち海外は10点)が展示され、いずれの作品からも病気と闘いながら、生きる希望を持ち続ける子供たちの思いが伝わってくる。 |
守る会は1968年にがんで子供を亡くした親たちによって設立され、ことし10月現在の会員は約3100人。小児がんの患者家族が直面している問題や悩みを軽減するため日本財団などの支援で小児がんの治療研究に対する助成やソーシャルワーカーによる相談、小児がん療養に対する助成事業、参考冊子の発行など幅広い活動をしている。小児がんの子どもたちの絵画展は、この病気に対する啓発を目的に1998年に初めて開催し、海外の子どもたちの作品も同時に展示した。![]() 写真:永井泰子さんとはたこうしろうさんの作品 その後毎年各地で開催しており、今回国内の作品についてはこれまで展示された中から31点を選び、海外については国際小児がん親の会連盟を通じて各国に呼び掛け、ドイツ、オランダ、香港、インドネシア、トルコの5カ国から寄せられた10点を展示した。このほか、聖路加国際病院小児科棟に入院している子どもたちを撮影した「病気に向き合う子どもたちの日常風景」の7枚のモノクロ写真と守る会の活動に協力している画家の永井泰子さんと、イラストレーターのはたこうしろうさんがこの絵画展のために制作した作品も展示されている。守る会で、絵画展担当の樋口明子さんは「子どもたちは絵を描くことが好きです。絵を通じて病気をして感じたことを表現しています」と話している。 ![]() 絵画展担当の樋口明子さん(左)、41点が展示された会場(右) 家族によると、石川福美ちゃんは急性混合性白血病の告知を1人で受け、死への恐怖と不安、親から離れる寂しさで泣き続け日々を送った。容態が安定し、4人部屋に移ったとき辛くて苦しいのは自分だけでないことを知る。そして子供だけでなく、親や医師や看護師らの悩み事を聞く「石川ふくみ相談会」を開く。死を意識したことで命や生きることの大切さを自覚したのだそうだ。相談に対する答えは子供らしくてすてきだ。その例――患者のお母さん「お金が貯まらなくて困っている」答え「バスに乗ったつもりでつもり貯金をしましょう」。医師「仕事が忙しくて困る」答え「高い給料をもらっているのだから忙しくて当たり前。文句言わないで」。看護師「犬が夜ほえてうるさくて困っている」答え「昼間ずうっと運動させて絶対に休ませなければ、夜は疲れてほえない」――彼女は8歳11ヵ月でこの世を去るが、同じ病棟にいた仲良しの結城桜ちゃん(急性リンパ性白血病のため6歳6ヵ月で死去)の「ふくちゃんおうえんしているよ」というお下げ髪の福美ちゃんを描いた絵も隣に展示されている。(石井克則) 石川ふくみそうだん会のポスター内容。(原文のまま) みなさん なやみってどこで作るのでしょう しってますか それは心と気もち!たった二つの見えないものがそんないやなものを作ってしまうのです。ときによってはうれしいしあわせをはこぶことも、どんななやみがあってもかくさずにいってください。なやみを1つかかえると、10こ20こなやみがふえますよ。人生一つ、いのち一つなやみこまったことをかかえていきるのはもったいない せっかくもらったいのちだからたのしくなやみやこまったことのない人生に……! |






守る会は1968年にがんで子供を亡くした親たちによって設立され、ことし10月現在の会員は約3100人。
