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荒波を越えて異文化交流 神戸の埋蔵文化財センターで企画展 [2008年11月18日(火)]


展示された大陸系出土品

古くから海路の要衝地として繁栄してきた神戸と周辺地域の遺跡からの出土品を展示し、異文化交流の歴史を振り返る「荒波を越えて〜海を行き交う人と物〜」と題した企画展が神戸市西区の神戸市埋蔵文化財センターで開催中だ。おびただしい量の出土品を収蔵している同センターが近隣の博物館や文化財センター、日本財団などの協力で企画したもので、展示された出土品から「ミナト神戸」の歴史が浮かび上がってくる。
企画展は「大陸文化の流入」「大輪田泊とその周辺」「港湾都市への序章」の3つのコーナーに分れ、5世紀ごろから18世紀ごろまでの出土品を中心に約200点を配置している。この中には5世紀後ごろ朝鮮半島から渡来したとみられる垂直付耳飾り(加古川市教育委員会蔵)や神戸市内(出合遺跡窯跡や西神ニュータウン内遺跡)から出土した大陸系の土器、12世紀後半の輸入陶磁器、さらに楠木でつくられた古代の船(後に井戸枠として使用)、」16世紀ごろの中国から伝わったつぼなどがある。(写真:加古川市提供の垂直付耳飾り)

5世紀は日本と大陸との間で頻繁な交流があった時代といわれ、この時代以降の出土品などから堺を中心にかつては大輪田泊(神戸市兵庫区南部)といわれた神戸港の発展の歩みを展望することができる。同センターで今回の企画展担当の池田毅学芸員は「堺を中心にして、兵庫県の歴史を比較して組み立てた」と話しており、展示物は同センター所蔵分が半分程度で、残りは近隣の大阪府、兵庫県内の各博物館や埋蔵文化センターから特別に借り受けて展示したという。池田さんらによると、大輪田泊は平清盛時代に修築され交易の重要拠点港としての役割を担った。その後堺に国際貿易港としての地位を譲るが、16世紀以降に復興したという。神戸の歴史を知る上で貴重な出土品が展示されており、考古学ファンだけでなく、多くの子どもたちにみてほしいというのが池田さんらの願いだ。(写真:センターの丹治康明主査(左)と池田毅学芸員)

同センターは、神戸の中心部から地下鉄で約30分の郊外にあり、1991年にオープン、市内1000ヵ所の遺跡から発掘された出土品の整理、収蔵・保管業務のほかに出土品の展示(常設展示、よみがえる神戸の歴史)もしている。(写真:埴輪船のレプリカ)

収蔵されている出土品は4万5千箱にも及ぶが、同センター3階の記録収蔵室などは外からガラス越しに見学が可能で、小学生たちの来館も多い。同センターの丹治康明主査は「阪神淡路大震災の時に、落下して壊れたものを修理した。今後耐震対策も考える必要がある」と語っている。10月11日から始まった企画展は今月30日までで、この後は「昭和の暮らし 昔の暮らし」展を開催する予定だ。(写真:文化センター外観)(石井克則)
ブックマークに追加する Posted by 日本財団 広報チーム at 09:00 | 海と船 | この記事のURL | コメント(0)
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