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音楽で「文化」を考える 関西フィルが小学校で「授業」 [2008年10月14日(火)]


関西フィルのメンバーによる奈良・椿井小での「授業」(右端が川上さん)

興福寺や猿沢池に近い奈良市街の小学校から、雅楽の独特の調べが流れて来た。しかしいくら1300年の古都とはいえ、体育館から『越天楽』が響いて来ることは珍しい。これは日本交響楽振興財団の「小学校における音楽教育プログラム」に参画した関西フィルハーモニー管弦楽団が、年間計画で開催しているワークショップなのだ。
会場となった奈良市立椿井小学校は、年間6回の「授業」が計画され、10月2日は1・2年生と3・4年生の2授業が開催された。この日は「進化する音楽と変わらない音楽」がテーマ。西洋発祥のオーケストラ音楽は常に進化を続けているのに対し、1300年の昔を忠実に守る雅楽を比較することで、「文化」について考えようという試み。。(写真:演奏を全身で感じ取り、子どもたちは音楽に夢中)

演奏に関してはプロフェッショナルの関西フィル楽団員も、こうした「音楽関連活動」は手探り状態。中心となって活動しているトランペット奏者の川上肇さんは、ベートーベンの『運命』の楽譜と、近年の作曲家による楽譜を並べ、使われる楽器の種類が大幅に増えていることから「オーケストラは進化する音楽」であることを解説した。

一方、雅楽については、春日大社の藤岡信宏権禰宜ら雅楽奏者が応援に駆けつけ、カタカナや符号で構成される楽譜を示しながら、「練習はこの譜を歌うことから始まるのです」と朗々と歌い上げた。そうやって会場の体育館は、トランペットとトロンボーン、さらには笙や龍笛といった古今の管楽器が共演する空間となり、調べは古都の街並に溢れ出た。(写真:体育館から、東西管楽器の共演が古都の空に響いた)

体育館に座って聴き入る子供たちは、授業開始直後の私語はすぐに消えて、目と耳を大きく開いて演奏と解説に聴き入っていた。川上さんは「進化する音楽と変わらない音楽の両方を、生活の場のすぐ近くで聴くことのできる皆さんは幸せですね」と語りかけ、「音楽鑑賞は演奏を直接聴き、全身で感じ取ってください」と結んだ。

この音楽教育プログラムは日本財団が応援し、昨年度は金沢市など石川県の2小学校で「オーケストラ・アンサンブル金沢」が主体となって成果を上げ、今年度は奈良市の椿井小学校と帯解小学校が選ばれた。奈良開催の橋渡し役を勤めた「なら100年会館」の駒田文雄事務長は「会館での夏休みコンサートが満席になるなど、市民に演奏を直接聴く楽しさが広がっています」と手応えを感じているようだった。(写真:授業の感想は「なら100年会館」に張り出され、市民の関心を集めている)
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Posted by 日本財団 広報チーム at 09:14 | 文化・教育・社会問題 | この記事のURL | コメント(0)
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