病気はボク一人じゃない! 松本で小児糖尿病サマーキャンプ [2008年08月18日(月)]
![]() 専門家の指導で、正しい注射の打ち方を学ぶ(右は森医師) 「信州ぶらんこの会」が主催するサマーキャンプが、長野県松本市の「松本青年の家」で開催された。「信州ぶらんこの会」は長野県内の小児糖尿病患者の親らが組織する家族会。毎年夏休み時期に、信州大学医学部小児科などの協力で小児糖尿病の子供たちの療法指導と親睦を目的としたキャンプを実施している。この夏も8月6日から4泊5日の日程で、小学校2年生から中学3年生までの13人が参加した。 糖尿病には、膵臓のインスリンを作り出す細胞が破壊されるなどしてその分泌がほぼゼロになるために発症する「1型」と、生活習慣病と呼ばれる、インスリンの作用が不足するために引き起こされる「2型」がある。「1型」は日本では糖尿病患者全体の5%に過ぎないものの、18歳未満で糖尿病を発症する子供たちの85%を占めており、そうした子供たちは全国で約5000人と推計されている。 1型糖尿病を発症すると、生涯にわたって注射によるインスリンの投与が欠かせなくなる。小児糖尿病の子供や家族は、その痛みと闘い続けて行くことになるが、子供全体からみれば10万人に1人ともいわれる発症率の低さが、場合によっては小児糖尿病への社会の理解を遅らせ、患者同士の情報交換を困難にする要因となる。学校など日常生活の範囲内に同病者が皆無、というケースが多いからだ。(写真:いつもとは違う場所にも注射を打ってみる)こうした小児糖尿病の抱える特性から、同じ病気と闘う子供たちの交流の場が必要だとする専門医らが立ち上がり、1963年に千葉県で「サマーキャンプ」が始まった。キャンプは社団法人・日本糖尿病協会の事業として全国に広がり、いまでは各地の親の会や医療団体が主催して、全国46カ所で開催されるまでに拡大している。日本財団も毎年、これらのキャンプを支援している。 長野県の家族会「信州ぶらんこの会」が開催するサマーキャンプは今年が26回目。長野のキャンプは5日間の長期合宿であることと、子供の自立を促がすために親の参加を認めていないことが特色だ。信州大学医学部の小児科医や看護師が全面的にバックアップ、県立看護大学の大学院生らもスタッフとして参加した。 子供たちは各食事前と就寝前の一日4回、血糖値検査とインシュリン注射が欠かせない。キャンプ期間中、医師や看護師が血糖値を確認しながら食事やインシュリンの量を算出、さらには腕、足、腹部など、注射を打つ部位についても工夫できることをアドバイスするなどして、できるだけ痛みを伴わず、しかし措置を確実にする指導が続けられた。子供たちも自分でカロリーを計算、「今日は海老フライの衣は食べない」などと頑張っていた。(写真:カロリー計算をしながら、みんなでお菓子作り) キャンプでは治療技術や食事療法などを学ぶことはもちろんだが、合宿によって子供同士の交流が生まれることを重視している。キャンプディレクターを勤めた国立長野病院の森哲夫小児科医長は「子供同士が、自分だけではないと励まし合う場になっていることが大切です」と語っている。家族会の白石直人会長は「参加した子供の多くが翌年もやって来ます。継続して開催することが大切だと考えています」と話していた。(写真:キャンプ最後の夜は、それぞれ寸劇を披露) 子どもたちは最終日、スタッフへの感謝の寸劇を披露、夕立のため屋内に移されたキャンドルファイアーでは手を取り合って踊った。今年が最後の参加になる中学3年生の4人は「ありがとうございました」と深々と頭を下げ、ボランティアの学生や指導に当たったスタッフといつまでも語り合っていた。(写真:キャンドルファイアーを囲み、全員でキャンプ打ち上げ) |








1型糖尿病を発症すると、生涯にわたって注射によるインスリンの投与が欠かせなくなる。小児糖尿病の子供や家族は、その痛みと闘い続けて行くことになるが、子供全体からみれば10万人に1人ともいわれる発症率の低さが、場合によっては小児糖尿病への社会の理解を遅らせ、患者同士の情報交換を困難にする要因となる。学校など日常生活の範囲内に同病者が皆無、というケースが多いからだ。(写真:いつもとは違う場所にも注射を打ってみる)
子供たちは各食事前と就寝前の一日4回、血糖値検査とインシュリン注射が欠かせない。キャンプ期間中、医師や看護師が血糖値を確認しながら食事やインシュリンの量を算出、さらには腕、足、腹部など、注射を打つ部位についても工夫できることをアドバイスするなどして、できるだけ痛みを伴わず、しかし措置を確実にする指導が続けられた。子供たちも自分でカロリーを計算、「今日は海老フライの衣は食べない」などと頑張っていた。(写真:カロリー計算をしながら、みんなでお菓子作り)
キャンプでは治療技術や食事療法などを学ぶことはもちろんだが、合宿によって子供同士の交流が生まれることを重視している。キャンプディレクターを勤めた国立長野病院の森哲夫小児科医長は「子供同士が、自分だけではないと励まし合う場になっていることが大切です」と語っている。家族会の白石直人会長は「参加した子供の多くが翌年もやって来ます。継続して開催することが大切だと考えています」と話していた。(写真:キャンプ最後の夜は、それぞれ寸劇を披露)
子どもたちは最終日、スタッフへの感謝の寸劇を披露、夕立のため屋内に移されたキャンドルファイアーでは手を取り合って踊った。今年が最後の参加になる中学3年生の4人は「ありがとうございました」と深々と頭を下げ、ボランティアの学生や指導に当たったスタッフといつまでも語り合っていた。(写真:キャンドルファイアーを囲み、全員でキャンプ打ち上げ)