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近代日本商船隊の全容をデーターベース化 神戸大海事博物館が企画展 [2008年08月11日(月)]


展示された山田早苗コレクションの模型の商船

日本の戦前、戦中時代の全商船に関する行動記録と国内外の海関係のポスターなどを集めた「近代日本商船隊の全容」と題した企画展が神戸大学海事博物館(神戸市東灘区深江南町、石田憲冶館長)で7月18日から開催中だ。2人のコレクターが長い年月をかけて収集した資料類を中心に展示しており、日本の商船の全容が公開されたのは今回が初めて。日本の商船の歴史を網羅した資料は、データベース化され、希望者が閲覧可能になった。(写真:博物館の石田館長(左)と担当の内田教授)

企画展は日本財団の支援で同博物館としては初めて開催した。「近代日本商船隊の成り立ち」「山田早苗コレクション 日本商船隊の行動記録」「ディナー体験」「商船と戦争」「魅了される海ポスターの世界」の5つのコーナーから成り、山田コレクションは、歯科医師で広島大名誉教授だった故山田早苗氏が数十年をかけてコツコツと集めた明治時代以降から太平洋戦争終結までの500d以上の全商船4611隻の行動記録だ。船舶の要目、写真、行動記録、徴用され沈没した当時の状況が一隻ごとにA4の特別用紙に1-4頁にわたって手書きで記入されている。このファイルが20冊(1冊約200頁)ある。(写真:手書きの商船の記録)

山田さんが貴重な商船の資料を集めていることを聞いた神戸大大学院海事科学研究科の内田誠教授と石田館長が長い時間をかけて山田さんを説得し、2004年10月に「マニアには勝手に情報を流さない、戦没遺族や学術調査には協力する」ことを条件に同博物館に寄贈してもらったという(内田教授の話)。山田さんは06年10月に亡くなった。博物館は、大学OBのボランティアら7人に協力してもらいスキャナを使って山田さんの文字がそのままパソコンで見られるようにデジタル化し、データーベースとして利用できるようになった。(写真:データーベース化された山田さんの資料)

一方ポスター類は、何でもコレクターとして知られた鎌倉市の故仲島忠治郎さんが集めた1930年代から60年代までのコレクション13890件が同大に寄付され、これまで倉庫に眠っていたものの中から今回整理して約300枚を展示した。客船、豪華船の華やかさが伝わるコレクションだ。今回の企画展にはこのほか、船の模型作りの第一人者といわれた籾山作次郎氏作の大阪商船の「うらる丸」や紙や木で作った商船の模型、豪華客船の食器類も展示され、日本の商船の歴史をしのぶことができる。(写真:故仲島コレクションの中のポスター類)

今回の企画展について、石田館長(大学院海事科学研究科附属国際海事教育研究センター教授)は「貴重なコレクションを寄贈された。これを整理して、一般に公開する義務が私たちにはある。現代の商船のデータも収集し、山田さんの蓄積をさらに継続させていきたい」と語っている。企画展は9月18日まで。月、水、金の午後1時半から同4時の午後のみの開催。問い合わせは078-431-3564か6200に。(石井克則)

動画はこちら(1分11秒)

ブックマークに追加する Posted by 日本財団 広報チーム at 09:30 | 海と船 | この記事のURL | コメント(0)
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