NPOの活動資金確保の手段とは 全6回のセミナー始まる [2008年08月01日(金)]
![]() 講師を務めた鵜尾雅隆さん 様々な分野で活躍するNPOの活動資金確保の方法を探るセミナーが7月28日、東京の日本財団ビルで開かれた。「NPOシーズ・市民活動を支える制度をつくる会」(松原明代表)が日本財団の支援で開催した「はじめよう!戦略的ファンドレイジング」で、慢性的に資金不足に悩むNPO関係者ら約200人が参加した。法律や行政サービスだけでは解決できない社会問題のために活動するNPO法人数は3万前後といわれているが、その多くが資金不足を訴えており、いかに活動資金を集めるかが課題となっている。 ファンドレイジングは、募金や物品の寄付行為など基金集めやその活動のことを言い、欧米ではかなり活発だ。セミナーで松原代表はファンドレイジングによる資金確保に関して「寄付者や会員作りのためにいかにツールを使い、戦略的に実施するかが大事。日本に寄付文化をどのように構築するかを考えてほしい」と話した。次にセミナーの講師で「ファンドレイジング道場」を主宰する鵜尾雅隆氏がNPOと寄付のあり方について詳しく解説した。(写真:NPOシーズ・市民活動を支える制度をつくる会の松原明代表) 鵜尾さんは「NPOの中にはいい活動をしているのに寄付が集まらないのは社会が未成熟だからとか、欧米社会の寄付文化が日本にはないからという人たちがいるが、日本にないのは寄付集めの成功体験とその習慣だ」と強調した。さらに「ファンドレイジングは、NPOが新たな価値を人々に説明し賛同を得て、資金を得るだけでなく、社会を変革する手段なのだ」と述べ、こうありたいという「夢」、活動により何が変わろうとしているのかを伝える「物語」、寄付者と情報を共有する「場」の3つが重要な条件だと指摘した。(写真;セミナーの途中には、参加者同士にディスカッションさせるような場面も)寄付を継続して得るための具体的手法として「支援者がどういう人で、なぜ支援してくれるのかを分析する必要があり、大口寄付者に対しては礼状送付、賛助会員にはDM・チラシの配布など、寄付者層それぞれに対するアプローチを変えなくてはならない。また関心のある人が賛助会員となり、寄付者またはボランティア、NPOのメンバーへと少しずつNPOの中核に引き寄せられていくような仕組みを用意しておくことが必要だ」と語った。鵜尾さんは「人は組織ではなく人に寄付する」と述べ、寄付者とNPOの信頼関係が重要であることも付け加えた。 日本のNPOの近年の傾向を尋ねると「若手が独創的なNPOを新規に立ち上げていること、企業との連携についての関心が急速に高まっていることが特徴」と指摘し、「“日本型”のNPOの成長があると思っている。“寄付して良かった”と思ってもらえるようなNPOが増えていくよう、全力で応援していきたい」と語った。 「NPOシーズ・市民活動を支える制度をつくる会」は今回も含め全6回にわたってファンドレイジングに関するセミナーを開催する。詳しくは同会(03−5227−2008)まで。(森 啓子) ![]() 会場のようす |







ファンドレイジングは、募金や物品の寄付行為など基金集めやその活動のことを言い、欧米ではかなり活発だ。セミナーで松原代表はファンドレイジングによる資金確保に関して「寄付者や会員作りのためにいかにツールを使い、戦略的に実施するかが大事。日本に寄付文化をどのように構築するかを考えてほしい」と話した。次にセミナーの講師で「
鵜尾さんは「NPOの中にはいい活動をしているのに寄付が集まらないのは社会が未成熟だからとか、欧米社会の寄付文化が日本にはないからという人たちがいるが、日本にないのは寄付集めの成功体験とその習慣だ」と強調した。さらに「ファンドレイジングは、NPOが新たな価値を人々に説明し賛同を得て、資金を得るだけでなく、社会を変革する手段なのだ」と述べ、こうありたいという「夢」、活動により何が変わろうとしているのかを伝える「物語」、寄付者と情報を共有する「場」の3つが重要な条件だと指摘した。(写真;セミナーの途中には、参加者同士にディスカッションさせるような場面も)