サイクロン被害のミャンマーに緊急支援 ASEAN通じ1000万円の物資 [2008年05月09日(Fri)]
ミャンマー辺境の子供たちを支援(100校目の小学校の前で笑顔の子供たち) 大型サイクロンに襲われ、甚大な被害が出たミャンマーに対し、日本財団は、1000万円相当の緊急物資を支援することを決めた。緊急支援はASEAN (東南アジア諸国連合)事務局との間の共同事業として実施し、援助物資はタイ空軍機でミャンマーに輸送する。 日本財団は、内戦と地震の被害で住まいをなくしたスリランカの難民に対し、2006年度から3年の予定で30万ドルずつの食料・衛生用品の緊急援助を実施している。(写真:昨年夏に緊急支援に集まったスリランカの避難民) 今回の緊急支援は、ASEANのスリン・ピッスワン事務局長(元タイ外相、2008年1月に就任)の要請を受け急きょ決定した。ミャンマー政府の6日の発表では、5月2日−3日にミャンマー南部を直撃した大型サイクロン「ナーギス」により、死者2万2000人、行方不明者4万1000人以上の被害が出た。数十万人が住む家を失ったと見られ、被害はさらに拡大する恐れがある。 軍やNGOによる救援活動は始まったばかりで、食料や医療品が不足し、伝染病の流行が心配されている。日本財団は、ASEANと協議し、援助する物資の内容を決めた。援助物資はタイで急ぎ調達する。これらはタイの空軍機でミャンマーに輸送、同国政府が被災者に配布する。 日本財団は、ミャンマー北部の辺境地区シャン州で、2002年度から現地NGOの協力を得て小学校100校の建設を行い、07年5月に計画を達成した。この後も引き続きこの事業を継続、さらに100校の建設を進めている。 ASEANは、東南アジア10カ国の地域協力機構で、事務局はインドネシアのジャカルタに置かれている。域内の人口は約5億8000万人(2005年現在)ミャンマーはラオスとともに1997年に加盟している。(石井) (英文記事はコチラ) |